中国の全人代異例の延期へ 新型肺炎拡大で試練の習指導部

新型肺炎の感染者拡大が続く中国で、同国の最も重要な政治日程の一つ、全人代(全国人民代表大会)が延期される見通しとなった。全人代は例年3月5日に開幕し、全国から3,000人近い代表が出席して向こう1年間の基本政策を決める。
ところが、今年は感染拡大する新型肺炎への対応で全国各地の代表者らが現場で指揮にあたっていることから、この時期での出席が難しいことと、3,000人近い人が会場に集結することでの感染拡大リスクは避けたいとの判断があるとみられる。
新型肺炎の経済や日々の暮らしへの影響、政府の情報公開の遅れなどから感染拡大につながったことで、国民の不満が広がっているだけに、習近平指導部はいま大きな試練に直面している。

南太平洋の海底岩石から微生物 東大Gが異例の発見

東京大学の研究グループは、南太平洋の海底を掘削した岩石の中に微生物が生息していることを発見した。これは異例の発見。
バクテリアなどの微生物が地下から見つかるのは、有機物を豊富に含む堆積物の中や熱水噴出孔など、エネルギーを得ることができる場所の限られる。そのため、玄武岩と呼ばれる地下に広く存在する一般的な岩石の中には生息できないと考えられてきた。
ところが、今回同研究グループは南太平洋のおよそ5,000mの海底から、さらに100m余り地下の玄武岩を、微生物が混入しないように掘削し、生物がいないか調べ、1マイクロ程度の小さなバクテリアなどが多数生息していることを発見したもの。発見した玄武岩の筋状の模様の部分は、玄武岩の一部が長い年月で粘土質に変化した部分だという。

中国の新型肺炎死者1,770人、感染者7万548人 学校の再開も延期

中国の保健当局、国家衛生健康委員会の発表によると、新型コロナウイルスによる中国の死者が1,770人、感染者数が7万548人となった。こうした状況を受け、2月17日に予定されていた中国各地の学校の授業の再開は延期されており、時期が明らかにされている中で最も遅い地域は、3月2日以降とされている。北京や上海、広東省広州市などにある日本人学校も3月2日以降に延期している。

「さっぽろ雪まつり」来場者71万人減の202万人 新型肺炎響く

北海道の冬の風物詩「さっぽろ雪まつり」の実行委員会によると、今回の来場者数は2019年の273万7,000人より71万6,000人少ない202万1,000人にとどまった。新型コロナウイルスの感染拡大の最中で、中国政府が海外への団体旅行を禁止したこと、地元の小学校や幼稚園が感染を懸念し、団体での来場を取りやめたことなども響いた。

1億6,000万人の移動で再び感染拡大リスク高まる中国

企業活動が再開される中国で、再び新型コロナウイルスの感染拡大リスクの高まることが懸念されている。今後1週間でおよそ1億6,000万人が帰省先などから都市部に移動するとみられるからだ。春節休暇に加えて、新型コロナウイルスの拡大に伴い、中国政府は企業活動の再開時期を見合わせるよう指導してきたが、2月10日から徐々に再開させる方針。北京、上海、広東省深圳市などで一部、企業活動が再開している。
しかし、新型肺炎患者の拡大傾向は一向に収まりそうにない。こうした中で、企業活動を再開させて本当に大丈夫なのか?企業関係者だけでなく、一般市民も思いは同様だろう。厳戒態勢の解除は歓迎しつつも、ひとつ間違えば完全封鎖により、今度は都市そのものが廃墟と化す可能性さえある。中国および湖北省の保健当局によると2月11日現在、中国本土の新型ウイルス感染患者数は4万2,638人、死者1,110に上っている。

東京都市大 破砕型の歯を持つ海生爬虫類化石を宮城・気仙沼で発見

東京都市大学(所在地:東京都世田谷区)知識工学部自然科学科の中島保寿准教授らは2月10日、宮城県気仙沼市の中生代初期(約2億5,000万年前、三畳紀前期)の地層から発掘された化石が、まだ日本で発見されていない海生爬虫類の一種である可能性を明らかにした。これまで破砕型の歯を持った海生爬虫類の発見は、ヨーロッパや北米のみに限られていた。
今回発見された化石は頭骨の一部で顎には、2019年に流行した「タピオカ」を連想させる球状の黒い歯が並んでおり、この歯を使って貝や甲殻類などの硬い殻を割って中身を食べていたと推測されるとしている。

WHO 新型ウイルスを「COVID-19」と命名

WHO(世界保健機関)は2月11日、新型コロナウイルスが引き起こす病状ついて、「COVID(コヴィド)-19」と名付けたと発表した。「コロナウイルス」と「病気」の英語表記や、感染が報告された年を組み合わせた。中国などの固有名詞を加えず、配慮したとみられる。