東大 細胞が遺伝子の安定数を維持する仕組みを解明
東京大学は、タンパク質合成に多量に必要なリボゾームRNA遺伝子のコピー数を数える因子UAFを発見し、減少したリボゾームRNA遺伝子のコピー数を適正なコピー数に回復する長寿遺伝子SIR2を介したメカニズムを初めて明らかにした。
リボゾームRNA遺伝子を安定に維持する仕組みは、細胞の機能を正常に保つうえでも最も基本的なメカニズムの一つであり、今後の細胞の老化やがん化の解明につながると期待される。
日本などまず6カ国でTPP発効 5億人経済圏誕生
日本など11カ国が参加する環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が、12月30日発効した。2017年1月、トランプ政権の下で米国が離脱した後、日本が主導的役割を担い、2018年3月に11カ国で新協定の署名にこぎ着け、国内手続きを終えた日本、メキシコ、シンガポール、ニュージーランド、カナダ、オーストラリアの6カ国でまず発効したもの。
残りの5カ国のうち、ベトナムは2019年1月14日の発効が決まっており、マレーシア、チリ、ペルー、ブルネイも早期の発効を目指している。
TPP11で世界の経済成長をけん引するアジア太平洋地域に域内人口5億人超の巨大な自由経済圏が誕生する。加盟国全体で最終的に99%の品目の関税が撤廃される。今回の発効に伴い、農畜産物の関税が撤廃または引き下げられるため、消費者には安価に食料品を入手できるようになる。
外国人技能実習で兵庫県の監理団体を初の処分 法務省
法務省はこのほど、外国人技能実習生を必要な講習を受けさせないまま働かせていたなどとして、兵庫県加西市の監理団体「協同組合クリエイティブ・ネット」と実習先の3つの会社に、活動許可を取り消す処分を行った。監理団体の処分は初めて。
法務省によると、今年4月、加西市内で働く技能実習生から「必要な講習を受けていないのに、働かされている」との連絡があったことがきっかけで発覚。外国人技能実習機構がクリエイティブ・ネットに立ち入り検査をしたという。その結果、タイ人の実習生11人に、日本語などの必要な講習を受けさせないまま市内の3つの会社で働かせていたことが分かった。また、3つの会社は実習計画とは異なる仕事をさせていたほか、2つの会社は「必要な講習を受けた」とうそをつくよう指示していたという。