16都府県の河川・地下水でPFAS指針値超え 環境省調べ

環境省は3月29日、泡消火剤などに含まれ有害性が指摘されている有機フッ素化合物(PFAS)の一種、「PFOS」「PFOA」が、全国16都府県の河川や地下水など111地点で国の暫定指針値(合算で1リットル当たり50ナノグラム)を超えていたと発表した。
同省は超過している水が飲用に使われないように、各自治体や管理者に注意を呼びかけている。この16都府県は山形、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、福井、愛知、三重、京都、大阪、兵庫、奈良、大分、熊本、沖縄。調査は2022年度、38都道府県、1258地点を対象に行われた。

大阪府 公立70高校で定員割れ, 私立専願者が初の3割超え

大阪府で4月から高校授業料が段階的に無償化されることを受け、受験生の公立離れが加速している。大阪府内で今年、私立高校を第1志望とする専願者は31.64%となり、過去20年で初めて3割を超えた。一方、公立高校志願者は現行の入試制度が始まった2016(平成28)年度以降最少となり、その結果、府内公立高校の半数近い70校が定員割れとなる事態に陥った。高校の授業料無償化が生み出した劇的な、そして教育界にとってショッキングな変化だ。

ライドシェア 大阪・札幌など8都市追加計12区域導入へ

国土交通省は3月29日、一般ドライバーが有償で乗客を送迎する「ライドシェア」に関し、新たに札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、大阪市、神戸市、広島市、福岡市の都市周辺の8区域で5月以降の導入を認めることを明らかにした。区域ごとの運行台数の上限や時間帯を今後詰める。
この結果、すでに決まっている①東京23区、武蔵野市、三鷹市②神奈川県の横浜市や川崎市などの京浜区域③愛知県の名古屋市、瀬戸市などの名古屋区域④京都府の京都市、宇治市など京都市域の4市域に加え計12区域でライドシェアが導入される。先行決定している4区域は4月から導入、運行される。

MLB本格開幕 大谷2安打, 松井初勝利, 鈴木, 吉田ら出場

米大リーグ(MLB)は3月28日、韓国で先行、開幕戦を行ったドジャースとパドレスを除く球団がこの日、初戦を迎え長いシーズンが開幕した。
カブスの鈴木誠也はレンジャーズ戦に「2番・右翼」で出場、レッドソックスの吉田正尚はマリナーズ戦に「6番・指名打者」で先発した。パドレスのダルビッシュ有はジャイアンツ戦に今季2度目の先発、5回0/3を5安打1失点と好投したが、勝敗はつかなかった。松井裕樹は七回途中から4番手で登板し、1回2/3を無安打無失点に抑え、6−4の勝ちに貢献、メジャー初勝利をあげた。ドジャースの大谷翔平はロサンゼルスでカージナルスとのとの本拠地初戦に「2番・指名打者」で出場し、3打数2安打1得点と活躍した。チームは7−1で快勝した。

「パワハラあった」宝塚歌劇団が謝罪 遺族側と合意書

宝塚歌劇団(所在地:兵庫県宝塚市)の劇団員(当時25歳)が2023年9月に死亡した問題で、歌劇団を傘下に置く阪急阪神ホールディングス(HD)と遺族側は3月28日、歌劇団宙(そら)組の上級生らによる14件のパワーハラスメントがあったと、遺族側弁護団の求める内容をほぼ全面的に認める合意書を締結したと発表した。
慰謝料など解決金として相当額を支払うことを決め、阪急阪神HDの角和夫会長ら幹部が遺族に謝罪した。阪急阪神HDは、再発防止へこれまでの慣習や運営などを見直し、歌劇団員の意識改革を進めていく。

「特定技能」外国人5年で82万人に拡大 政府が閣議決定 

政府は3月29日、「特定技能」外国人の受け入れ枠の上限や分野の追加について閣議決定した。2024年度から5年間の上限をこれまでの2倍超となる82万人に設定し、新たに自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野を追加し16分野とした。
特定技能は人手不足の分野に限り、一定の専門性を持つ外国人労働者を受け入れる制度として2019年に始まった。2023年末時点で20万人ほどが在留している。5年間ごとに受け入れ枠の上限を設定し、3月末で期限を迎える。

月面探査機SLIM 極寒の夜を克服 2度目の再起動に成功

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は3月28日、日本初の月面着陸に成功した無人探査機「SLIM(スリム)」が再起動したことを明らかにした。27日夜、太陽電池で発電するスリムとの通信を確立し、着陸時に使ったカメラで周囲を撮影した。
月は2週間に1度、昼夜が入れ替わるため、昼の温度はセ氏110度、夜はマイナス170度にさらされる。夜の低温を耐えられない設計にしていたが、幸運にも2度も克服したことになる。JAXAではどこまで機体が機能できるか確認することで、今後の月探査機の開発に役立つとみている。

国交省 関空など新ルート案 地元の運用時間制限受け入れ

2025年大阪・関西万博に向けて、関西空港と神戸空港の発着枠を増やすために新たな飛行ルートが検討されている。国土交通省と関西の3つの空港(関西・大阪・神戸)の地元の自治体や経済団体の会合が3月27日、大阪市内のホテルで非公開で行われた。
その結果、国交省は騒音への懸念から運用時間の制限を求める地元自治体の要請を受け入れると回答した。そのうえで万博での需要増加を見据え①神戸空港への国際線の就航②関西空港の発着枠を引き上げるーことで合意した。今後、国交省は万博直前の2025年夏ダイヤ、3月30日からの運用開始に向けて西行を進める。

「東京圏」地価 3年連続上昇 住宅・商業地プラス4.0%

国土交通省によると、東京都とその周辺地域(神奈川県、埼玉県、千葉県および茨城県の一部)を含めた「東京圏」の住宅地と商業地を合わせた2024年1月1日時点の地価は、昨年と比べて平均でプラス4.0%と3年連続で上昇した。上昇率も昨年より1.6ポイント拡大した。
用途別にみると、住宅地はプラス3.4%で上昇率は昨年より1.3ポイント拡大した。このうち東京23区はプラス5.4%と東京圏の住宅地の平均を上回る上昇率となった。一方、商業地はプラス5.6%となり、昨年より上昇率が2.6ポイント拡大した。このうち東京23区は全体でプラス7.0%で、上昇率は3.4ポイント拡大した。また、周辺も千葉市がプラス7.4%、横浜市がプラス6.0%、川崎市がプラス7.1%と高い伸びとなった。