日立, 東芝インフラS 台湾高速鉄道車両144両 約1,240億円で受注

日立製作所および東芝、東芝インフラシステムズなどで構成されるHitachi Toshiba Supreme Consortium(以下、HTSC)は5月18日、台湾の高速鉄道事業者、台灣高速鐵路股份有限公司(以下、台湾高鐵)より、新型高速鉄道車両12編成(144両)を受注したと発表した。受注金額は約1,240億円。
HTSCは東海旅客鉄道の最新型N700をベースとした車両を2026年から順次納入する予定。1編成あたりの長さは約300mで、最高速度時速300kmで営業運転する。台湾高鐵は日本の新幹線システムを導入して2007年に開業し、台北と高雄間の350kmを結んでいる。

ルネサス 25年から高崎工場で次世代パワー半導体生産

ルネサスエレクトロにクスは5月19日、炭化ケイ素(SiC)を使い、電力損失を少なくした次世代パワー半導体の生産を2025年に開始すると発表した。投資額や生産規模は未定。シリコンを使うパワー半導体を手掛ける高崎工場(所在地:群馬県高崎市)で生産を予定する。電気自動車(EV)向けの需要を取り込む。
Sicを使ったパワー半導体は、従来のシリコン使いよりも耐熱・耐圧性に優れ、EVに採用すれば航続距離を伸ばせる。また、蓄電池など再生可能エネルギー分野で市場拡大が見込まれている。

中国1〜3月の自動車輸出107万台で世界首位に 日本を抜く

中国汽車工業協会(CAAM)がまとめた税関総署のデータによると、中国の2023年1〜3月の自動車輸出台数は前年同期比58.1%増の107万台となった。一方、日本自動車工業会のデータによると、日本の輸出台数は同5.6%増の95万4,000台だった。この結果、日本は前年同期の1位から2位に転落した。
中国の1〜3月自動車輸出額上位の仕向け先はロシア、米国、メキシコ、英国、ベルギー、日本、オーストラリア、ドイツ、アラブ首長国連邦(UAE)、韓国など。

山九 シンガポールに全温度帯管理の最大級高機能物流センター

山九(本社:東京都中央区)は5月18日、海外現地法人、山九シンガポール(私人)有限公司(SANKYU SINGAPORE PTE LTD)が、シンガポール西部のトアス地区にトアス物流センター(仮称)を建設すると発表した。既存倉庫の建て替えにより施設面積をこれまでの2.2倍に拡張し、東南アジア地域における同社最大級の物流センターとして2025年9月の開設を予定。バイオメディカルや医療・医薬関連の物流需要の取り込みを図る。
同センターは鉄筋コンクリート4階建て。敷地面積1万9,230㎡、施設面積3万7,975㎡(うち事務所1,253㎡)。全フロアに22℃±2℃の温度帯管理機能を完備し、保管効率の高いVNA(Very Narrow Aisle)型物流センターとする計画。屋上にソーラーパネルを設置し、CO2排出量を削減する。

家庭から排出される廃プラスチックを水素へ 官民の検討会発足

岩谷産業、豊田通商、日揮ホールディングスの3社は5月18日、廃プラスチックガス化設備を活用した低炭素水素製造事業の実現に向けて、14の会員自治体と12のオブザーバーとともに、廃プラスチックのケミカルリサイクルによる水素製造検討会を発足し、第1回検討会を実施したと発表した。水素製造開始は2020年中ごろを目標とする。水素製造能力は1.1万トン/年(廃プラ回収量:8万トン/年)。
同検討会では、再商品化手法の一種であるガス化ケミカルリサイクルを用いた各地域の大規模プラスチック資源循環システムの構築と、中部圏での先進的な地産地消低炭素水素供給システムの確立を目的とし、各地域で発生する廃プラスチックの効率的な収集を検討していく、

核融合発電の京大発ベンチャーに17社が105億円を出資, 後押し

次世代のエネルギー減として期待される核融合発電の研究開発を手掛ける京都大学発ベンチャー企業に、政府系ファンドや電力会社、大手商社など17社が合わせて105億円を出資し、官民で実用化に向けた動きを後押しすることになった。
この企業は、京都大学エネルギー理工学研究所の研究者らが立ち上げた「京都フュージョニアリング」で、世界初と鳴る小規模な実験用の発電プラントの建設を進めている。出資するのは政府系ファンドのJICベンチャー・グロース・インベストメンツ、三菱商事、三井物産、関西電力のグループ会社など。

丸紅 ベトナム・ビングループVinESと蓄電池事業の共同開発で覚書

丸紅(本社:東京都千代田区)は5月18日、100%子会社のMarubeni Green Power Vietnam Co.,Ltd(所在地:ベトナム・ハノイ)が、ベトナムのVinES Energy Solutions Joint Stock Company(所在地:ベトナム・ハイフォン、以下、VinES)とベトナムにおける蓄電池事業実施に向けたプロジェクトの共同開発に係わる覚書を締結したと発表した。
VinESの親会社でベトナムのコングロマリット、Vingroup(ビングループ、所在地:ベトナム・ハノイ)と戦略的パートナーシップの強化を図るとともに、グループ傘下の事業者向けに、VinESが生産する蓄電池導入の事業性の検証・確立、さらに蓄電池を活用した脱炭素実現に向けた様々なソリューションを検証する。

PPIH シンガポールに「DON DON DONKI」6/1オープン

パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(以下、PPIH)は5月18日、グループのパン・パシフィック・リテールマネジメント(シンガポール)(本社:シンガポール)が、2023年6月1日に「DON DON DONKI
Paya Lebar Quarter(パヤレバクオーター)」をオープンすると発表した。
同店が出店する「Paya Lebar Quater Mall」はPaya Lebar駅および集合住宅に直結している利便性の高い商業施設。売場面積が約1,134㎡、営業時間は10時〜23時。

中越パルプと丸紅 CNF使用の化粧品用途向け原料の販売開始

中越パルプ工業(東京本社:東京都千代田区)と丸紅(本社:東京都千代田区)は5月17日、中越パルプが製造するACCセルロースナノファイバー(以下、CNF)「nanoforest(R)」を使用した化粧品用途向け原料の販売を開始したと発表した。中越パルプが製造するCNFは、原料に未利用竹材を含む国産竹100%の天然繊維を使用。用途に合わせた形態で提供できることに加え、これを配合することで増粘性や触感改良機能、顔料分散安定性、洗浄性、保湿性、乳化安定性などを付与できるという。

コマツとトヨタ 鉱山現場で自動走行するライトビークル開発で協業

コマツとトヨタ自動車は5月17日、鉱山現場のライトビークルの自動化を目指し、無人ダンプトラック運行システム(以下、AHS)上で自動走行するライトビークル(以下、ALV)の開発で協業開始すると発表した。現在、コンセプト車両で試験を実施しており、2024年1月ごろをめどに顧客現場での実証実験を開始する予定。
コマツはAHSの管制システム上にALV用管理プログラムを新たに開発し、トヨタは乗用車で培った自動運転技術を応用し、AHSの管制システムからの指令により自動で走行するALVを開発する。無人ダンプトラックとALVを、コマツのAHS管制下で協調制御して自動走行させることで、鉱山現場のさらなる安全性と生産性向上の実現を目指す。