国連事務総長4/26モスクワでプーチン大統領と会談へ

国連のグテレス事務総長は、4月26日、ロシアの首都モスクワを訪れ、プーチン大統領、ラブロフ外相と会談する。グテレス氏は、ウクライナ情勢について銃声を鎮め、人々が安全に避難できるよう、いますぐ取れる行動を求め協議するという。また、28日にはウクライナの首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領、クレバ外相と会談する。事務総長報道官が発表した。

国連事務総長 復活祭に停戦呼び掛け 人道支援へ

国連のグテレス事務総長は4月19日、キリスト教東方正教の復活祭(イースター)に合わせて21~24日までロシアとウクライナの停戦を呼び掛けた。
停戦が実現すれば複数の人道回廊が設置でき、戦闘が激しい地域からの民間人の避難や人道支援物資の供給が可能になるという。グテレス氏は、1,200万人以上の人々が人道的支援を必要としているとし、今後ウクライナに残っている人の4割に相当する1,570万人まで膨らむとの見通しも明らかにした。

日本 フィリピンのコロナ危機対応で300億円の円借款

日本政府はフィリピンの新型コロナウイルス危機対応のための緊急支援を目的として300億円を限度とする円借款を供与する。
フィリピンの首都マニラで4月18日、越川和彦駐フィリピン日本国特命全権大使とフィリピンのローデス・オルティス・イパラギーレ外務省多国間問題・国際経済関係担当次官との間で、この旨の交換公文の署名が行われた。今回の円借款は財政支援を通じて、同国における感染拡大の抑制とともに、同国の社会・経済の回復と安定および持続的発展に寄与することが期待される。
同国における新型コロナウイルス感染症の累計感染者数は約370万人、死者約6万人に上っている。

日本のODA実績 前年比19.3%増の162億ドルで過去最高

経済協力開発機構(OECD)の開発援助委員会は4月12日、2021年の政府開発援助(ODA)の実績を公表した。加盟国全体の援助額は前年比3.3%増の1,678億ドル(支出純額、約20兆9,750億円)だった。日本は19.3%増の162億ドルで、統計の公表を始めた1960年以降で最高となった。新型コロナウイルス対策で途上国への医療機器をはじめとする医療体制の整備、ワクチン供給などの支援が膨らんだ。
援助規模を国別にみると1位は米国で13.8%増の402億ドル、2位のドイツは0.4%増の294億ドル、3位が日本で、前年の5位から順位を上げた。

外交樹立50周年 日本・バングラデシュ外相会談

林芳正外務大臣は4月11日、訪日中のバングラデシュのA.K.アブドゥル・モメン外務大臣と会談した。両大臣は、外交関係樹立50周年の幕開けとして、1月に海上自衛隊艦船がチッタゴン港に寄港したことを歓迎し、こうした安全保障面での協力を積み上げていくことで一致した。
また、両国が共有する「自由で開かれたインド太平洋」の考えのもと、東南アジアとインド亜大陸を結ぶ戦略的要衝に位置するバングラデシュのさらなる発展に向けて、「ベンガル湾産業成長地帯(BIG-B)」構想の下での各種インフラプロジェクトを含め、引き続き協力進めていくことを確認した。
このほか、ミャンマー・ラカイン州からの避難民問題についても意見交換し、引き続き協力していくことを確認。安保理改革に関する議論を含め、引き続き連携していくことで一致した。

日・ロがサケ・マス漁業交渉ウェブで開始

農林水産省・水産庁は4月11日、ウェブ会議形式でサケ・マスに関する日ロ漁業交渉を開始した。日本の排他的経済水域(EEZ)内での日本漁船の漁獲量を協議する。
ウクライナに軍事侵攻したロシアに経済制裁を科す中での交渉開催は異例の事態。制裁に反発を強めるロシアだけに、交渉の行方は全く読めない。

日・フィリピン 初の外務・防衛担当閣僚会議

日本、フィリピン両政府は4月9日、都内で外務・防衛担当閣僚会議(2プラス2)を初開催した。自衛隊とフィリピン軍の共同訓練の拡大に向けた協定を検討する。日本側から林芳正外相と岸信夫防衛相、フィリピン側からロクシン外相とロレンザーナ国防相が出席した。共同声明で、共同訓練に関する「円滑化協定」と物資や役務を融通し合う「物品役務相互提供協定(ACSA)」の締結も含めて検討する方針を明記した。
ロシアのウクライナ侵攻を巡るASEANの対応に、日本政府は危機感を強めている。ASEANで対ロ制裁を科すのはシンガポールのみで、対ロ包囲網の穴となりつつあるからだ。ロシアの国連人権理事会の理事国資格を停止した決議にはベトナム、ラオスが反対に回り、インドネシア、マレーシア、カンボジア、タイは棄権し、ロシアを孤立に追い込めない一因となっている。
ASEAN加盟国との2プラス2は、インドネシアに次いで2カ国目となる。

ロシアの国連人権理事国資格停止決議案を採択

国連総会は4月7日、緊急特別会合で国連人権理事会における理事国を務めるロシアの資格を停止する決議案を93カ国の賛成多数で可決した。中国、ロシア、北朝鮮など24カ国は反対票を投じ、インド、ブラジルなど58カ国は棄権した。
総会は、下部機関、人権理事会の理事国が重大かつ組織的な人権侵害を継続的に繰り返した場合、投票の3分の2の賛成多数で資格を停止できる。棄権は投票数に含まれない。
ロシアは2021年から3年間の任期で理事国を務めている。採択されたことで、ロシアは任期の半分以上を残して即時資格を失い、会合への参加や投票、決議案の提出などができなくなった。
今回の決議案採択により、初めて安全保障理事会の常任理事国が人権理事会の理事国資格を停止されたことになる。

NATO ウクライナへ武器供与拡大 ロシアの再攻勢に備え

北大西洋条約機構(NATO)は4月7日、ベルギーのブリュッセルで2日間の外相会合を開いた。ロシアのウクライナ東部・南部への戦力再配置による再攻勢に備え、ウクライナからの要請に応え、武器供与などの支援を強化することで合意した。林芳正外相は日本の外相として初めて出席した。