ミャンマー向けODA見直し・停止の可能性 茂木外相が言及

茂木敏充外相は5月21日、国軍による市民への弾圧が続くミャンマーへの政府開発援助(ODA)について、「このままの状態が続けばODAを見直さざるを得ない」とし、「民間企業が投資したくても、投資できなくなる可能性がある」とODAの停止の可能性に言及し、国軍へ事態の打開を迫った。

途上国の石炭火力発電支援停止へ G7気候・環境相会合

5月20日からオンンラインで開かれていた主要7カ国(G7)気候・環境相会合は21日、途上国などに建設する石炭火力発電について、各国に「裁量」を認めつつ、新たな公的支援をやめるための措置を年内に取ることなどを盛り込んだ共同声明を採択した。ただ、「脱石炭」の方向性は一致できても、それぞれ自国の事情から、日本、米国、そして欧州との間で温度差を感じさせるものとなった。
G7のうちフランス、英国、イタリア、カナダの4カ国は2030年までの国内石炭火力の廃止を決め、ドイツも2038年までの達成を表明している。日米は廃止期限示しておらず、脱石炭の取り組みの遅れが目立っている。
同会合には小泉進次郎環境相や梶山弘志経済産業相らが参加。英国で6月開かれるG7サミットや、11月の国連気候変動の枠組み条約締約国会議(COP26)での議論につなげる。
声明では、各国が2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロを目指すことで一致。そのうえで排出量の多い石炭火力発電を再生可能エネルギーなどに転換し、2030年代には電力の大部分を脱炭素化するとした。

4月訪日外客1万900人 コロナ禍 国際的な移動の制約続く

日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2021年4月の訪日外客数は1万900人だった。これは新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の一環として、引き続き国境をまたぐ往来が停止されていることによるもの。ちなみに1万900人は、コロナ禍前の2019年4月比で99.6%減に相当する。なお、観光目的の入国は引き続き認められていない。

入国拒否対象にタイなど7カ国を追加 159カ国・地域に

日本政府は5月19日、新型コロナウイルス感染症対策本部を開き、タイ、カンボジア、モンゴル、東ティモール、スリランカ、セーシェル、セントルシアの7カ国を入国拒否の対象に追加することを決めた。21日午前0時から実施する。この結果、入国拒否の対象は計159カ国・地域となる。入国を拒否するのは、入国申請目前の14日以内に対象国に滞在歴がある外国人。

日米仏が「対中」安保連携 日本国内訓練に仏軍が初参加

陸上自衛隊と米海兵隊、フランス陸軍による離島防衛訓練が5月15日、陸自霧島演習場(宮崎県えびの市、鹿児島県湧水町)で行われた。仏軍が日本国内に上陸して演習に参加するのは初めて。沖縄県、尖閣諸島周辺の太平洋で、海洋進出を強める中国を念頭に日米仏が連携を深めるのが狙い。

インド・パキスタン・ネパールから入国・帰国者の水際対策強化

日本政府は5月7日、インド、パキスタンおよびネパールからの入国者および帰国者に対し水際対策を強化すると発表した。これら3国からのすべての入国・帰国者に対し、当分の間、検疫所が確保する施設で待機を求める。そのうえで入国後3日目および6日目に改めてPCR検査を行い、いずれの検査でも陰性と判定された者については、検疫所が確保する宿泊施設を退所し、入国後14日間の自宅等待機を求める。この措置あ5月10日午前0時から開始される。

「台湾海峡の平和と安定」強調 台湾のWHO参加も支持G7外相

英国・ロンドンで開かれていた主要7カ国(G7)外相会議は、日本時間5月6日未明、中国が台湾への軍事的圧力を強めていることを念頭に「台湾海峡の平和と安定の重要性」を強調し、「両岸問題の平和的解決を促す」とする共同声明を採択し、閉幕した。4月の日米首脳による共同声明と同じ表現を使い、G7として強い危機感を共有していることを示した。
このほか、台湾がWHO(世界保健機関)の年次総会に参加することへの支持も表明した。台湾はオブザーバー参加を求めたが、中国の反対で実現していない。