エーザイ 認知症薬「レカネマブ」欧州で申請受理

エーザイ(本社:東京都文京区)と米バイオジェン・インク(本社:米マサチューセッツ州)は1月27日、早期アルツハイマー病患者対象の治療薬「レカネマブ」について、欧州医薬品庁(EMA)が販売承認申請を受理したと発表した。同社はレカネマブについて、すでに米国で迅速承認を取得しており、欧州のほか日本でも承認申請している。年内承認を目指している日本で承認されれば、米・欧・日で揃って受理されることになる。
レカネマブは早期アルツハイマー病患者の、病気の原因物質の一つといわれる、脳内に蓄積するたんぱく質「アミロイドベータ」を除去し、悪化を27%抑制する効果があるとされる。

23年度年金3年ぶり増額 支給額抑制で実質目減り

厚生労働省は1月20日、2023年度の公的年金額を3年ぶりに引き上げると発表した。ただ、年金財政安定のため支給額を抑える「マクロ経済スライド」を3年ぶりに発動し、増額は2022年の物価の伸び(2.5%)より小さくなる。このため、相次ぐ物価高の中、年金受給者の負担感は大きくなる。改定率は2023年度中に68歳以上になるケースで前年度比1.9%増、67歳以下では2.2%増となる見込み。

パナソニックHD 介護支援「排泄センサー」開発提供

パナソニックホールディングスとパナソニックくらしアプライアンス社は1月19日、介護施設向け介護業務支援サービス「ライフレンズ」と連携可能な「排泄センサー」を新たに開発。3月よりライフレンズのオプションとして提供を開始すると発表した。排泄記録の自動化を通じて、さらなる見守り業務の負担軽減と、入居者のQOL向上を実現する。
今回開発した排泄センサーは、入居者のトイレの入退室時間や排泄状態を自動で検知してデータとして保存。ライフレンズと連携させることで排泄情報の一元管理が可能になり、介護職員の業務負担軽減と、より質の高いケアの提供につなげる。

日本調剤とツクイ デイサービス顧客に服薬指導で連携

全国47都道府県で調剤薬局を展開するする日本調剤(本社:東京都千代田区)とツクイ(本社:横浜市)は1月18日、ツクイのデイサービスを利用する顧客に対し、2023年3月より日本調剤オンライン薬局サービス「NiCOMS(ニコムス)」を用いたオンライン服薬指導サービスを11カ所で提供開始すると発表した。随時提供事業所を増やしていく予定。
両社は2カ所のデイサービスと2カ所の薬局で2022年8月1日〜11月30日の4カ月間にわたる実証実験を実施。この結果を踏まえて①ケアマネジャー、家族が半日かけて関わっていたものが、予約のため待たずに対応できた②飲み忘れなどがあったこれまでの服薬状況の改善につなげられたーなどのメリットを確認し、このサービスを始めることになった。

全日空 4月から週2日勤務可能の制度導入 副業もOK

全日本空輸(ANA)は4月から、およそ8,500人の国内のすべての客室乗務員を対象に、最短で週2日の勤務を可能にする新たな制度を導入する。これにより地方への移住や副業、兼業も可能になる。これまでは育児や家族の介護などの事情を抱える従業員に限定して実施していたが、対象を国内全体に広げる。

中国本土の22年総人口61年ぶり減少 前年比85万人減

中国国家統計局は1月17日、香港、マカオを除く中国本土の総人口が2022年末時点で14億1,175万人となり、前年から85万人減少したと発表した。同国の人口が減少するのは1961年以来61年ぶり。
出生数は前年比106万人減の956万人で、6年連続で前年を下回った。死亡数は1,041万人だった。出生数を総人口で割った「普通出生率」は0.677%と、建国以来の最低を更新した。
同国では少子高齢化が加速している。発表によると、2022年末時点で65歳以上の人口は2億978万人で、総人口に占める割合は2021年の14.2%から14.9%に高まっている。
中国政府系調査機関の中国社会科学院は2019年、中国の人口が2029年にピークを迎え、2030年から減少するとの予測を発表していたが、8年早まった。

OECDで50歳日本女性の生涯子どもなし27%と突出

日本人で婚姻せず、生涯にわたり子どもを持たない人が増えていることが分かった。経済協力開発機構(OECD)の最新データによると、1970年に生まれた女性の50歳時点の無子率を諸外国と比較すると、日本は27%に上り、先進国で突出して高い。家計に恵まれないことから、即、生涯子どもを持つことを諦める人も少なくない。今こそ子育ての環境整備にとどまらず、結婚・妊娠・出産促進・保育・子育て・学費無償化など国・自治体挙げた、途切れのない一連の少子化対策が求められている。

グローリー AIで見守る転倒検知システム発売

グローリー(本社:兵庫県姫路市)は1月10日、赤外線3次元センサーを活用し、人の骨格から姿勢を正確に認識できるAI画像認識技術を開発し、その技術を応用した高齢者施設などの居室を見守る転倒検知システム「mirAI-EYE(以下、ミライアイ)」を同日より発売すると発表した。
ミライアイはエコナビスタ(本社:東京都千代田区)と共同開発したもので、エコナビスタが提供する高齢者見守りシステム「ライフリズムナビ(R)+Dr」と連携し、高齢者の安全・安心と介護スタッフの負担軽減を実現する。

大塚HD 認知症の行動障害治療薬 米FDAが申請受理

大塚ホールディングスは1月10日、100%子会社の大塚製薬の統合失調薬「レキサルティ」の効能を、アルツハイマー病に伴ってみられる暴力などの行動障害の治療薬として追加する承認申請が米食品医薬品局(FDA)に受理されたと発表した。優先審査の対象で審査終了目標日は5月10日の予定。行動障害に対する効能が承認されれば米国で初となる。
アルツハイマー病は認知症全体の6割超を占めるほか、アルツハイマー病患者の約45%が介護者らに対する暴言や暴力「などの行動障害を起こすとされている。

成人年齢引き下げ後,初の「成人の日」各地で式典

民法改正で2022年4月から成人年齢が18歳に引き下げられ、初めて迎える「成人の日」となる。多くの自治体は1月8、9の両日、名前を「二十の集い」「二十歳を祝う会」などとし、これまで通り20歳を対象に新たな門出を祝った。
自治体の中には「18歳」「19歳」「20歳」の3回に分けて祝いの式典を行うところや、18歳の制服姿の高校生を対象に成人の日の式典を行ったところもあった。このほか、新型コロナウイルス禍で祝いの式典が見送られた22歳を対象にした、2年遅れの「22歳の集い」などと題した式典を実施した自治体もあった。
総務省によると、改正民法施行の経過措置に伴い、今回の成人は18〜20歳が対象。18歳は112万人、19歳は113万人、20歳は117万人という。