100歳以上 過去最多の8万6,510人 男性は初の1万人超え

厚生労働省は9月14日、100歳以上の高齢者が過去最多の8万6,510人になったと発表した。1年前に比べて6,060人増えた。男性は初の1万人を超えた。ただ、女性は男性の7倍以上に上り、全体の9割に迫った。最高齢は女性が118歳、男性は111歳だった。100歳以上の高齢者は、医療技術の進歩などを背景に1971年から51年連続で増え続けている。

オートバックスセブン SOS機能付きハンディGPS発売

オートバックスセブン(本社:東京都江東区)は9月9日、安心・安全をテーマに、IoTやAIなどのデジタル技術を活用した独自の見守りサービスブランド「WEAR+i(ウェアアイ)」より、子どもや高齢者の外出を見守る、GPS・緊急通知ボタン搭載のIoTデバイス「みる・まもーる」を2021年9月10日に同社の公式サイトで発売すると発表した。
この見守りデバイスは①GPS・みちびきに対応し、スマートフォンから「みる・まもーる」の現在地や位置情報を知ることができる②軽量で扱いやすく、子どもや高齢者、モバイル機器に不慣れな人でも簡単に操作できる③SOS機能として、緊急通知ボタンを押すだけで見守る人に緊急事態を知らせることができる-ことなどが特徴。

世界の認知症患者5,520万人 50年に2.5倍の1.39億人に

世界保健機関(WHO)の試算によると、世界全体の認知症患者は2019年時点で5,520万人に上っている。今後も増え続け、2030年に7,800万人、そして2050年には1億3,900万人と、2019年の約2.5倍に達すると予測している。
高齢社会の進行で避けられないことだが、幅広い世代が不公平感なく過ごすには、公的介護制度はじめ社会全体で患者や家族を支える、充実した仕組みづくりが不可欠だ。超高齢社会を迎えている日本だけに、いつまでも課題の先送りは許されない。

ILO 世界人口の53%が社会保障なく、格差広がる傾向

国際労働機関(ILO)が9月1日公表した報告書によると、世界人口の53%に相当する約40億人が、失業手当や年金などの社会保障が全くない状況に置かれていることが分かった。また、報告書は新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受け、社会保障面でも先進国と発展途上国の間の格差が広がる傾向にあると指摘している。

特定技能外国人 6月末時点で2万9,144人 ベトナムが最多

出入国在留管理庁は8月25日、「特定技能」の在留資格で日本に在留する外国人数が2021年6月末時点で2万9,144人に上ったと発表した。3月末の2万2,567人に比べ29%増えた。国籍別にみると、ベトナムが1万8,191人で最多だった
業種別では飲食料品製造業が1万450人と最も多かった。技能実習生などから在留資格を切り替えた外国人が増えた。なお、新型コロナウイルスの水際対策で外国人の新規入国は原則止まっている。

NECとコネクシー AIで要介護者と訪問看護師をマッチング

日本電機(本社:東京都港区、以下、NEC)は8月20日、岡山市のスタートアップ企業、Cone・Xi(コネクシー)と共同で、訪問看護・介護に関する業務効率化への貢献を目指し、AIの活用により要支援・要介護者と訪問看護師をマッチングするシステムの実証実験を9月下旬から岡山市内で開始すると発表した。
NEC独自のAIを活用して、岡山市内の訪問看護ステーション約20事業所に所属する訪問看護師を対象に、ケアマネジャー(約50名)が担当する。訪問ケア希望の要支援・要介護者とマッチングするシステムの検証を行う。具体的には、ケアマネジャーが登録した要支援・要介護者の情報(必要なケア、希望日程、住居エリアなど)と、訪問看護師が登録した情報(専門分野、対応可能なケア、空き状況、訪問エリアなど)を同システムで分析し、適切な訪問看護師の候補者一覧をケアマネジャーに提示する。

住江織物 水濡れ感知の布開発 22年に介護シーツで販売

カーペット大手の住江織物(本社:大阪市中央区)はこのほど、水に濡れたことを検知する布を開発した。これは、電気を通す糸に水を吸う糸を巻き付けた特殊な糸を、格子状やひし形状に織り込んだもの。乾燥時は外側の糸が絶縁体になり電気を通さないが、水分を含むと電気が流れる仕組み。センサーのデバイスと通信コネクタを組み合わせて開発した。センサーはにおいも感知する。
第一弾として2022年内に、濡れるとスマートフォンに通知する介護用シーツとして販売を目指す。このシーツは、水分のみを検知した場合は「尿」、水分とにおいを検知した場合は「便」と識別して知らせ、おむつやシーツを交換する目安になる。これによって介護者の負担軽減につながる。価格は未定だが、シーツ2枚とシステムを合わせて5万円程度を想定。日本経済新聞が報じた。

クレディS・メドピア 10月から共同で在宅医療支援

クレディセゾン(本社:東京都豊島区)とメドピア(本社:東京都中央区)は8月12日、業務提携に基づき検討してきた在宅医療における共同事業として、退院支援サービス「Yorisoi(よりそい)」を2021年10月から提供開始すると発表した。
Yorisoiは、病院が患者・家族や療養先の介護施設・在宅医療サービス提供者等との間で行っている退院調整業務をサポートするサービス。現在、その業務を担う病院は患者の退院後の受け入れ先を探すために院内や他機関の関係者との連携・調整に多くの時間と労力がかかっている。
Yorisoiは、こうした課題を踏まえ、スムーズな連携やマッチングのために企画されたもので、専用プラットフォーム上で、病院がタイン予定の患者の情報を登録し、患者のニーズを可視化することで、受け入れ先が自施設への受け入れ可否を申し出ることができ、患者と受け入れ先の最適なマッチングが可能となる。
クレディセゾン、メドピア両社が持つノウハウや強みを相互活用することで、インターネットとリアルを融合した新たな事業として共同で展開する。

ミャンマー人サッカー選手を難民認定へ 緊急措置

出入国管理当局が、サッカーのミャンマー人選手を難民認定することが分かった。日本とのサッカーワールドカップ予選出場のため来日後、帰国を拒否して難民認定の申請をしていたピエ・リヤン・アウン選手(27)について、緊急措置として近く正式に決定し、同選手に結果を伝える見通し。
ミャンマーでは国軍に反発する市民への厳しい弾圧が続いている。入管当局は、国軍への抵抗の意思を示し、3本指を掲げる姿が大きく報じられた同選手が帰国すれば、迫害を受ける可能性が高いと判断したとみられる。

中国21~25年の高齢・託児施設の整備方針を発表

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、中国の国家発展改革委員会はこのほど、「第14次5カ年(2021~2025)計画における高齢化社会と託児施設の建設実施案」を発表した。
高齢化の加速や「二人っ子政策」による育児・託児負担の増大を背景に、高齢者サービス・託児サービスへのニーズが高まっていることを踏まえ、2025年までに高齢者・託児施設を整備。在宅・社区(コミュニティ)・施設が連携した両サービス体系の構築・整備を目指す。
公的高齢者・託児施設を建設する際に、それぞれ平均投資額の3割、6割、8割を中央財政から補助する。社区の施設や高齢者サービスを展開している医療機関については、ベッド1床ごとに2万元(約34万円、1元=約17円)、民間企業による託児施設については、乳幼児の預かり枠を1枠増やすごとに1万元を補助する。
中国では高齢者は今後5年間で、60歳以上の高齢者が毎年約1,000万人ずつ増加するとされている。