日本の65歳以上の高齢者 1950年以降で初の減少も3,623万人

総務省の9月15日時点の人口推計によると、65歳以上の高齢者は比較可能な1950年以降、初めて減少し3,623万人だった。ただ、総人口に占める割合が29.1%と過去最高で、世界200カ国・地域の中で最も高くなっている。また、75歳以上の人口は初めて2,000万人を超え、総人口の10人に1人が80歳以上となった。

「100歳以上」9万2,139人,うち女性88.5% 53年連続増 最高齢116歳

厚生労働省の調べによると、全国の100歳以上高齢者が過去最多の9万2,139人になった。前年から1,613人増え、53年連続の増加。全体のうち女性が8万1,589人と88.5%を占めた。男子はわずか1万550人。最高齢は大阪府柏原市の巽フサさんで1907(明治)年生まれの116歳だった。
9月15日時点で100歳以上の高齢者の数を、1日時点の住民基本台帳を基に集計した。前年からの増加数は男性が185人、女性は1,428人。2023年度中に100歳になる人は4万7,107人(前年度比1,966人増)だった。

東和薬品, NTTデータなど 認知症周辺症状を解決するDTxを共同研究

ジェネリック医薬品を主幹事業とする東和薬品(本社:大阪府門真市)は9月14日、VIE STYLE(本社:神奈川県鎌倉市)、NTTデータ経営研究所(本社:東京都千代田区)とともに、ブレインテックを活用した認知症の周辺症状を解決するDTx(デジタルセラピューティクス)の共同開発を行うため業務提携したと発表した。VIE STYLEは、イヤホン型脳波計「VIE ZONE」とニューロテクノロジーAIの開発を手掛けている。
今後3社は、分野を超えたパートナーシップで新しい価値を生み出しながらブレインテックの事業化を推進し、社会課題の解決および人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に寄与することを目指す。

日本の教員給与690万円で23位 OECD平均を90万円下回る

経済協力開発機構(OECD)は9月12日、日本の教員給与が加盟国の平均を下回ったとする報告書を発表した。報告書は「図表で見る教育2023」。15年間の勤務実績のある公立学校教員の法定給与(税引き前。賞与や手当などは除く)を比較したもの。日本は4万7,349ドル(約690万円)で、加盟国平均の5万3,456ドル(約780万円)を6,107ドル(約90万円)下回った。比較できる36カ国・地域の中では高い順で23番目だった。
最高はルクセンブルクの11万2,008ドル(約1,640万円)で2番目に高かったのはドイツの9万6,742ドル(約1,415万円)、3番目はオランダの8万4,862ドル(約1,240万円)。

”特定技能”に運送業ドライバー追加へ 国交省が検討 23年度中実現へ

国土交通省は外国人労働者の在留資格「特定技能」の対象にトラック、タクシー、バスの運転手といった自動車運送業を追加する検討に入った。出入国在留管理庁など関係省庁と協議し、2023年度中の実現を目指す。国交省は不足する人員規模の調査や技能試験の環境整備などを進める。
運送業界の人手不足は深刻化している、2024年4月から運転手の時間外労働に年960時間の上限を設けることで、物流の停滞が懸念される「2024年問題」が指摘されている。

60〜80代の職探し 48.5%「経済的な理由」年金だけでは…

求人検索サイト、インディード・ジャパン(所在地:東京都港区)がまとめた高齢世代の求職活動実態調査によると、求職活動をしたことがある人は35.9%に上った。これは2023年8月、60〜80代の男女約3万人を対象にインターネット上で実施した結果、分かったもの。求職者のうち48.5%が、求職の理由を「経済的な理由」と回答。年金以外の収入源を必要と訴えていた。

イオンリテール イオンのシニアケア事業「MySCUE」開始

イオンリテールは9月7日、イオンのシニアケア事業「MySCUE」(マイスキュー)を開始すると発表した。マイスキューは、シニアケアや介護に必要となる”情報”に着目し、これから増加していくケアラー(家族のシニアケアや介護に携わる方)に役立つ情報・商品・サービスへ容易にアクセスできるプラットフォームを提供するほか、会員を対象とした相談・質問の場を設けるなど、シニアケアにまつわる様々なコミュニティスペースを運営していく。

30代男性の未婚率17〜76% 所得で最大4倍の差 23年度経財白書

政府は日本経済を分析し、その課題など2023年度の年次経済財政報告(経済財政白書)を公表した。所得の多寡に力点を置いた白書の要点は、日本の少子化について①女性人口の減少②非婚化の進行③夫婦の出生率の低下ーを指摘している。
このうち職に就いている30代男性の所得と未婚率の関係を分析。その結果、所得が低いほど未婚率が高い傾向が明らかになった。所得階層別にみると、年収200万円台の層の未婚率は64.7%、100万台では実に76.3%に上っている。これに対し年収800万円以上の層はわずか17.3%で、600万〜700万台で21.4%だった。所得によって最大4倍超の差が出た。

1〜6月出生数3.6%減の37万人にとどまり2000年以降で最少

厚生労働省が8月29日発表した人口動態統計によると、2023年1〜6月の出生数は前年同期比3.6%減の37万1,052人(外国人を含む速報値)にとどまった。2年連続の40万人割れで、2000年以降で最少を更新した。最近の婚姻数が過去最低水準にあることを考え合わせると、とても反転は見込みにくく、2023年の出生数は前年比でさらに落ち込むことは避けられない見通しとなってきた。
1〜6月の死亡数は2.6%増えて79万7,716人で、出生数から死亡数を差し引いた自然増減はマイナス42万6,664人だった。この結果、総人口の減少もさらに加速しそうな情勢となっている。

シャープ 早期退職 9月から55歳以上の一般社員にも対象拡大

シャープ(本社:大阪府堺市)は4月に導入した、グループを含め55歳以上の一部の管理職およそ700人を対象にした早期退職制度について、9月から55歳以上で、勤続10年以上の一般社員にも対象を広げることになった。
この制度を利用する場合、管理職に対しては退職金に最大で6カ月分の給与を加算してきたが、一般社員に対しては最大で12カ月分の給与を加算するとしている。このほか、60歳以上の再雇用社員も対象とし、特別慰労金として最大で12週分の給与を支給するとしている。