三菱重工 タイ電力公社とMOU 水素混焼技術導入で 

三菱重工業(本社:東京都千代田区)は6月5日、タイ電力公社(EGAT)との間で、同国向けのガスタービン発電設備に水素を混焼させる技術を導入する調査・検討を進めることで合意し、MOU(覚書)に調印したと発表した。同国政府が掲げる「2050年までのカーボンニュートラル達成・2065年までのネットゼロ実現」の国家目標を受け、EGATの火力発電所におけるクリーン燃料化を支援していく。
第1段階として、EGATの同国内発電所での水素混焼パイロット事業にも取り組み、2025年3月(2024年度末)までに初期の実効性調査(FS)を実施。その後の発展的詳細FSにつなげていく計画。

日本料理店チェーン,マグログループ タイ2部市場に上場

日本料理店チェーン「マグロ」や韓国料理店などを展開する外食企業、マグログループは6月5日、タイ証券取引所(SET)2部市場(MAI)に上場した。マグログループは2015年、タイに最初の店舗を出店し、現在「マグロ」「ヒトリシャブ」、韓国焼肉「サムシングトゥギャザー」の3つのブランドを、バンコク首都圏で合わせて27店舗を展開している。
ちなみに2023年の売上高は10億4,581万タイバーツ、最終利益は7,248万タイバーツ。

河村電器 ベトナムの産業用,FA機器の卸売2社を子会社化

受配電設備を手掛ける河村電器産業(本社:愛知県瀬戸市)は6月5日、ベトナム・ハノイを拠点とする産業用電器機器およびFA機器の卸売業2社を4月9日、連結子会社化したと発表した。Duy Hung Tecnological Commercial JSC(以下、DH社)およびDH Industrial Distribution JSC(以下、DHID社)の株式を85%取得した。同社の東南アジアでの拠点は4カ所目。サプライチェーンの強化や事業シナジーの創出により、東南アジア地域でのさらなる事業拡大につなげる。

ボーイング 初の有人宇宙船打ち上げ 宇宙飛行士2人ISSへ

米航空宇宙大手ボーイングと米航空宇宙局(NASA)は、米東部時間6月5日午前10時52分(日本時間5日午後11時52分)、新型の宇宙船「スターライナー」をフロリダ州ケープカナベラル空軍基地から打ち上げた。スターライナーは円すい型のカプセルで、NASAの2人の宇宙飛行士が搭乗した。宇宙船は15分後にロケットからの分離に成功した。
そして、スターライナーは米東部時間6日午後1時34分(日本時間7日午前2時34分)、予定通り国際宇宙ステーション(ISS)に到着。宇宙飛行士2人をISSに送り届けるミッションを達成した。

4月消費支出 実質0.5%増 14カ月ぶりプラスに

総務省が6月7日発表した4月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は31万3,300円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.5%増加した。基調として、給与増を上回る物価高で消費が萎縮し続けた中、変化の兆し(?)か。プラスは14カ月ぶり。消費支出を構成する10項目のうち、「家具・家事用品」「被服および履き物」などが前年同月を上回った。

ルネサスとIITH インド半導体産業の成長目指し産学連携

ルネサスエレクトロニクスは6月5日、インド効果大ハイデラバード校(所在地:インドテランガーナ州、以下、IITH)と、VLSI(Very Large-Scale Integrated Circuits)および組み込み半導体システム分野における3年間の産学連携に関する基本合意書を締結したと発表した。
この基本合意書はIITHの教員との研究開発や学術的な交流に重点を置き、インド政府が掲げる施策「Make in India」の発展に資することを目的としている。

大阪ガス SOECメタネーションのラボ装置で試験開始

大阪ガス(本社:大阪市中央区)は6月5日、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)とともに採択された、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いた燃料製造技術開発プロジェクト」の「SOECメタネーション技術革新事業」のもと、開発を進めるSOECメタネーションのラボスケール試験装置を完成し、試験を開始したと発表した。
SOECメタネーションは、SOEC電解装置で再生可能エネルギー等を用いて水やCO2を電気分解し、生成した水素や一酸化炭素から、メタン合成反応装置で触媒反応を用いてe-methane(以下、e-メタン)を合成する技術。今回製作したラボスケール試験装置のe-メタン製造能力は0.1Nm/hで、一般家庭2戸相当のガスを製造できる。

日本の新型コロナ感染症死者 4年で10万人超 厚労省

厚生労働省の2023年の人口動態統計によると、、新型コロナウイルス禍により、2020年以降、2023年までの4年間の累計死者数が10万人超に上ったことが分かった。年別の新型コロナウイルス感染症による死者数は、2020年が3,466人、2021年は1万6,766人、2022年は4万7,368人、2023年は3万8,080人で、4年間で計10万5,950人となった。
欧米などと比べて、死者の急増は抑えたが、高齢者や基礎疾患のある人はリスクが高い。今後も流行は繰り返されるとみられ、専門家は注意を呼び掛ける。

世界の平均気温5月も最高 12カ月連続更新 EU気象機関

欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は6月6日、今年5月の世界平均気温が15.91度で、5月としては1940年からの観測史上、最も高かったと発表した。これまで最高だった2020年を0.91度上回った。地球温暖化により、月ごとの記録を更新するのは2023年6月から12カ月連続となった。

長崎県「ドローン特区」に「レベル4」で利便性向上も

長崎県は6月4日、政府の国家戦略特別区域諮問会議に提出したドローン(小型無人機)活用を巡る提案が了承されたと発表した。これにより、特定のエリアでドローンを有人地帯で目視せずに飛ばす「レベル4」を可能とするほか、レベル4飛行のための機体認証手続きを簡略化して導入しやすくする。
長崎県五島列島では現在、ドローンを無人地帯の上空を飛行する「レベル3」で運用しており、利用者の自宅から離れた港湾部などに物資を投下している。レベル4が導入されれば、オンデマンドで自宅近くに投下できるためサービスの利便性が格段に向上するとしている。