インテルと日本企業14社 半導体の後工程自動化へ協働

米国の半導体大手インテルと日本企業14社が「後工程」と呼ばれる半導体の生産工程の自動化を目指して共同開発に乗り出すことになった。インテルと日本企業14社は4月16日に東京都千代田区に本部を置く新たな組織、「半導体後工程自動化標準技術研究組合」(SATAS)を設立している。
この新組織にはオムロン、シャープ、ヤマハ発動機、レゾナック・ホールディングス、信越ポリマー、シンフォニアテクノロジー、セミ・ジャパン、ダイフク、平田機工、FUJI、ミライアル、村田機械、ローツェ、三菱総合研究所が参加する。新組織では自動化によって生産効率を高めるとともに、技術の標準化を通して国際競争力の強化を目指すのが狙い。2028年の実用化を目指す。

ニコン 高速産業用ロボットビジョンシステムを今秋発売

ニコン(本社:東京都港区)は5月7日、産業用ロボットビジョンシステムを2024年秋に発売すると発表した。同製品は人間の目のように状況を捉えるセンサー(カメラ)と、撮影した対象物を画像処理により認識して判断するエンジン(制御PC)で構成されており、ロボットアームに動体視力と頭脳の機能を付与する。独自のセンシング技術により、高速性・高い認識力・使い勝手の良さを備えており、製造業はじめとする多くの産業で省人化や生産性の向上に貢献する。

日本のODA23年実績額 過去最高の196億㌦ 10年で倍増

日本の2023年の政府開発援助(ODA)実績額が196億ドル(約3兆930億円、暫定値)と過去最高を更新した。経済協力開発機構(OECD)のまとめによると、2014年のODA実績額95億ドルから、この10年間で倍増している。
日本のODAはインド太平洋諸国を軸に、数次にわたる円借款によるインフラ開発支援はじめ、病院や学校の建物建設から、対象国への無償資金協力による医療器材の調達、教員養成・教育プログラム開発などまで幅広い。当事国にとって債務不履行が目に見えているような、巨額のインフラ支援を実施・仕掛け、その中で”債務の罠(わな)”として、一部国際問題化している中国の動きを見据え、日本のODAは当然のことだが、対象国・地域の意向やニーズを聞き取り、尊重した形で進められている。

和歌山県 23年柿の収穫量45年連続で全国1位 2位奈良県

農林水産省によると、和歌山県の2023年の柿の収穫量は3万8,900トンで45年連続で全国1位となった。全国の収穫量の21%を占めた。ただ前年より3,100トン(7%)減少した。また、同県内の農地面積は2,460haと、ピークだった2001年から22年連続で減少している。こうした状況を受け、同県はブランド柿の「紀州てまり」などを普及させることで、農家の収入アップにつなげ、新たな生産者を増やしたいとしている。
2023年の柿の収穫量の2位は奈良県で2万6,600トン、3位は福岡県で1万5,100トンだった。

ロイヤルHDなど3社が米国での寿司店展開で合弁設立

ロイヤルホールディングス(HD、本社:福岡市博多区)、銚子丸(本社:千葉市美浜区)、双日(本社:東京都千代田区)の3社は5月7日、米国で寿司を中心とする新業態の展開を目指し、米国で3月18日付で合弁会社を設立したと発表した。現地合弁会社「SUSHI-TEN USA Inc.」(所在地:米カリフォルニア州アーバイン市)の資本金は600万米ドルで、出資比率はロイヤルHD34%、調子丸33%、双日33%。合弁会社は米国西海岸を起点に事業活動を始める計画。

ミャンマー 男性の海外就労手続きを再開 混乱回避へ

ミャンマーの送り出し期間によると、同国の軍事政権は5月6日、1日から一部停止していた男性国民の海外就労の手続きを再開した。労働省から受け付けを再開したとの連絡があったという。
国軍の徴兵が始まり、若者の国外流出が加速する中、今回の措置について、渡航停止期間を短期で解除し、徴兵忌避あるいは徴兵逃れによる混乱が、国内外にクローズアップされることを極力避けたい思惑があるとみられる。

大谷翔平 8度目の週間MVP 日本勢3人目両リーグ受賞

米大リーグ、ドジャースの大谷翔平(29)が5月6日、前週に好成績を残した選手を表彰するナショナル・リーグの週間MVPに選ばれた。対象期間は4月29〜5月5日で、大谷は5試合で打率5割2分4厘、3本塁打、7打点だった。昨シーズンまで在籍したアメリカン・リーグのエンゼルスで7度受賞しており、移籍後初の選出。日本勢最多の通算受賞回数を8度に更新した。日本選手の両リーグでの受賞は野茂英雄、イチローに続き3人目。

井上尚弥 6回TKO勝ちで王座防衛 世界戦4試合同時開催

ボクシングの世界タイトル戦4試合が5月6日、東京ドームに4万3,000人の観衆を集めて行われた。
世界スーパーバンタム級4団体タイトルマッチで統一王者の井上尚弥が挑戦者のルイス・ネリ(メキシコ)を6回1分22秒TKOで下し、4団体の王座防衛に成功した。井上は初回にキャリア初のダウンを喫したが、その後3度のダウンを奪い圧倒した。
世界ボクシング機構(WBO)バンタム級5位の武居由樹は、王者ジェーソン・モロニー(オーストラリア)に3−0で判定勝ちし、世界初挑戦で新王者となった。世界ボクシング協会(WBA)フライ級王者のユーリ阿久井政悟は、同級3位の桑原拓を3−0の大差判定勝ちし、1月に奪った王座の初防衛に成功した。WBAバンタム級王者の井上拓真は、同級1位の石田匠に3−0の判定勝ちで2度めの防衛に成功した。
国内で世界タイトルマッチ4試合が同時開催されるのは史上初だった。また、東京ドームでボクシング興行が行われるのは、1988年3月と1990年2月に当時の世界ヘビー級王者、マイク・タイソン(米国)が防衛戦を行って以来、34年ぶりだった。

ダイハツ 本社工場4カ月半ぶり生産再開 全4工場が再稼働

ダイハツ工業は5月7日、認証不正問題で停止していた大阪府池田市の本社工場の生産を4カ月半ぶりに再開した。これにより、2024年2〜3月に順次生産を再開している京都工場(所在地:京都府大山崎町)、大分工場(同大分県中津市)、滋賀工場(同滋賀県竜王町)に続き、国内に4つある完成車工場がすべて再稼働したことになる。

姫路城の23年度来訪客約148万人 外国人は初の40万人超え

姫路城管理事務所によると、ユネスコの世界遺産登録から30年を迎えた国宝・姫路城の2023年度の来訪客は147万9,567人で、前年度比52万人余り増えた。これは新型コロナウイルス禍前の2019年度の95.6%の水準。このうち外国人客は45万2,300人で、前年度を35万人余り上回り、記録が残っている1992年以降で初めて40万人を超えた。この結果、全体に占める外国人客の割合も30.6%とこれまでで最も大きくなった。