塩野義 抗インフル薬「ソフルーザ」台湾で小児適応を取得

塩野義製薬(本社:大阪市中央区)は4月15日、抗インフルエンザウイルス薬「ソフルーザ(R)」について、グループ会社の台湾塩野義製薬股份有限公司(以下、台湾塩野義)が、「5歳以上12歳未満かつ体重20kg以上の小児のインフルエンザウイルス感染者の治療およびインフルエンザウイルス感染者との濃厚接触後の発症予防」を適応として、台湾衛生福利部食品薬物管理局(TFDA)より、4月12日付で承認を取得したと発表した。
台湾ではすでに台湾塩野義が成人および12歳以上の小児の急性A型、B型インフルエンザウイルス感染症の治療および同感染症者との濃厚接触後の発症予防を適応として、ソフルーザを販売している。今回の追加承認により年齢を限定することなく、抗インフルエンザウイルス感染症の治療薬として貢献することが期待される。

川崎重工 水素30%混焼大型ガスエンジン実証設備を建設

川崎重工は4月15日、発電出力8MW級の大型ガスエンジン発電設備で、水素30%混焼フルスケール実証設備の建設工事に国内初めて着手したと発表した。この工事は同社の神戸工場で稼働している都市ガスを燃料とする発電出力7.5MWのガスエンジン発電設備を水素混焼対応仕様へ改造するもの。主に水素供給システムの追設とエンジン燃焼室の改造を行う。設備は2024年5月に竣工し、同年10月より水素混焼ガスエンジン発電設備として運用を開始する予定。
水素を体積比30%の割合で都市ガスと混焼した場合、都市ガスだけを燃焼させた場合と比べ、約420世帯分の年間排出量に相当する約1,150トンのCO2を削減する。

東急建設 リサイクル段ボール原料断熱材の米企業に出資

東急建設(本社:東京都渋谷区)は4月15日、「TOKYU-CONST GB Innovation Fund L.P,」を通じ、リサイクル段ボールを原料とする建物向けセルロース系断熱材を製造・販売するClesnFiber Inc.(本社:米国ニューヨーク州)に出資したと発表した。セルロース系断熱材は、リサイクル材を原料とするため製造過程のCO2排出量が少なく、「吸放湿性、遮音性・防虫性などの製品性能に優れている点が評価されている。
今回のCleanFiberへの出資を通じ、日本におけるセルロース系断熱材の普及を支援し、経営の軸に掲げる「脱炭素」「廃棄物ゼロ」の取り組みを加速していく。

カネカ, 大成建 建物と一体化の太陽電池M販売で新会社

カネカ(本社:東京都港区)と大成建設(本社:東京都新宿区)は4月15日、2019年に両社が共同開発した建物の外壁や窓と一体化させた太陽電池モジュールで発電する外装発電システム「Green Multi Solar」を販売する共同事業を目的とする「G.G.Energy」(所在地:東京都中央区)を設立し、4月より本格的に営業を開始すると発表した。
両社はこの合弁会社を通じ、Green Multi Solarの販路拡大、普及・促進を図る。今後、新築およびリニューアル物件の創エネルギー技術ととして、環境意識の高い企業や官公庁施設などに対し積極的に提案していく。

IOM調べ 移住途中に死亡・行方不明 23年は最多の8,542人

国際移住機関(IOM)のまとめによると、食糧難や政情悪化などを理由に他国へ向かう途中で死亡したり、行方不明になったりした移民が、2023年は少なくとも8,542人に上ったことが分かった。前年と比べ2割増え、過去最多となった。地域別にみると、地中海域が3,105人と最も多く、以下、アジアが2,138人、アフリカが1,866人と続いている。

センコーGHD ダブル連結トラック100編成に 輸送網拡大

センコーグループホールディングス(本社:東京都江東区)は4月12日、センコー(本社:大阪市北区)が2030年までにダブル連結トラックの導入を加速させ、早期に100編成体制を構築、社会・顧客のニーズに応え、長距離輸送網を拡大すると発表した。現在関東⇔関西で運行中の8編成、2024年度に中部⇔関東で運行予定の6編成に加えダブル連結トラックを順次増強していく。100編成は大型トラック200台に相当。
50編成体制により、中継輸送を拡充。浜松に開設予定の中継基地『TUNAGU STATION』の機能も活用し、遵法でより高度な長距離幹線輸送を提供する。

熊本地震から8年 犠牲者276人を追悼 復興は道半ば

熊本、大分両県で震災関連死を含め計276人が犠牲となった2016年4月の熊本地震は4月14日、最初の激震「前震」から8年が経過した。熊本県町はじめ、震度7を2回記録した同県益城町など各被災地域で追悼式が行われ、記念碑や設けられた献花台に菊を手向け、悲しみを新たにし黙祷する被災者遺族らの姿がみられた。
この8年間で地震で損壊した建造物や文化財、鉄道の復旧はかなり進んだが、目標とした復興はまだ道半ばだ。また、被災の記録・記憶、そして教訓をどのように継承し、語り継ぐかも課題は残っている。

競馬の皐月賞ジャスティンミラノ大接戦制す G1初勝利

競馬のクラシック三冠レース第1戦、第84回皐月賞(G1、2000m芝、18頭出走)は4月14日、千葉県・中山競馬場で行われ、2番人気のジャスティンミラノ(戸崎圭太騎乗)が1分57秒1のコースレコードで制しG1初勝利を挙げ、1着賞金2億円を獲得した。同馬はデビューから無傷の3連勝で、皐月賞の無敗制覇は21頭目。戸崎騎手、友道康夫調教師はともに、このレース2勝目。
レースは異例のハイペースで進み、ジャスティンミラノは4、5番手を追走。3番人気のジャンタルマンタルが最後の直線で早めに抜け出し、懸命に逃げ込みを図る。ジャスティンミラノはこれを力強い末脚で交わしてトップでゴール版を突き抜けた。首差の2着に7番人気のコスモキャランダ、さらに半馬身差の3着にジャンタルマンタルが入った。76年ぶり3頭目の牝馬優勝を目指して出走、1番人気に支持されたレガレイラは直線伸びきれず6着だった。ダノンレサイルは発走直前、競走除外となった。

アサヒG食品 ベトナムでベビーフードのテスト販売開始

アサヒグループ食品(本社:東京都墨田区)は4月12日、国際協力機構(JICA)、ベトナム国立小児病院と共同で2023年から展開している「ベトナム国The First 1,000daysの母子健康改善ビジネス化実証事業」の一環として、19日から7月末までハノイとホーチミンで日本のベビーフードのテスト販売を実施すると発表した。
これを通じて日本のベビーフードのベトナムにおける受容性や有用性、改善点についての実証調査を行う。最終的にはベトナムで最適なベビーフード製品をベトナム国立栄養研究所と共同開発するなど、テスト販売を皮切りにさらに実証事業を具体的に展開していく。

東大 アンデス原産の野生種トマトから高い光合成能力

東京大学大学院の研究グループは4月12日、アンデス原産の野生種トマトから高い光合成能力を持つトマトを発見したと発表した。グループは野生種トマト8種と栽培種2種を用いて、各トマトの光合成特性を比較した。その結果、栽培種トマトと比較して高い光合成能力を持つ野生種トマトが発見され、これらの光合成特性は気孔形態や自生地環境と関連していることも明らかになった。この成果は、野生種トマトの高い光合成能力を栽培種トマトに導入し、生産性の高いトマト育種開発に貢献することが期待される。