中国恒大集団に売上高大幅水増し虚偽記載で罰金870億円

経営再建中の中国不動産大手、中国恒大集団は3月18日、中国証券監督管理委員会から計5,640億元(約11兆7,000億円)の売上高の虚偽記載などで罰金約41億7,500万元(約870億円)の処分を科されたと発表した。発表によると、同社は売上高を前倒しで計上するなどの方法で2019、2020年決算に虚偽記載した。2019年は売上高の約50%、2020年は同78%をそれぞれ水増しし、これによって純利益も大幅に多い金額を計上していた。

ダイハツ 滋賀工場で「ロッキー」など3車種の生産再開

ダイハツ工業(本社:大阪府池田市)は3月18日、滋賀工場(所在地:滋賀県竜王町)で小型車「ロッキー」とトヨタ自動車にOEM(相手先ブランドによる生産)供給する「ライズ」、SUBARU(スバル)向けの「レックス」のそれぞれガソリン車モデルの3車種の生産を再開した。
同社は認証試験の不正で昨年12月、国内のすべての完成者工場で生産を停止。2月に京都工場(所在地:京都府大山崎町)とダイハツ九州の大分工場(所在地:大分県中津市)の稼働を再開しているが、滋賀工場の生産再開は3カ所目。本社工場はまだ再開していない。

KDDI 生成AI開発の東大発イライザを連結子会社化

KDDI(本社:東京都千代田区)は3月18日、生成AIの基盤となる大規模言語モデル(LLM)の開発を手掛けるELYZA(イライザ、本社:東京都文京区)を連結子会社化すると発表した。KDDI Dijital Divergence Holdings(本社:東京都港区)と合わせKDDIグループで数十億円を投じて株式の53.4%を取得する。出資額は非公表。研究開発やLLMを使った企業・自治体向けのデジタルトランスフォーメーション(DX)などで連携する。
イライザは日本語の性能がグローバルモデルに匹敵する、国内最高水準の700億パラメータのLLMを開発している。この提携により3社はイライザの持つ国内トップクラスのLLMの開発能力とKDDIグループの計算基盤、ネットワーク資源などのアセットを組み合わせ生成AIの社会実装を加速させていく。

大正製薬HD 4/8に上場廃止へ 臨時株主総会で議案可決

大正製薬ホールディングス(HD)は3月18日、東京都内で臨時株主総会を開き、株式非公開化に向け関連議案を可決した。4月8日に東証スタンダード市場の上場は廃止となる。
同社はオーナー家の上原茂副社長が代表を務める大手門(所在地:東京都豊島区)がMBO(経営陣が参加する買収)の一環として実施したTOB(株式公開買い付け)が1月に成立している。

インド2月乗用車販売2カ月ぶり1ケタ成長もタタ含め最多

インド自動車工業会(SIAM)のまとめによると、2024年2月の国内乗用車販売は多目的車・バンを含め前年同月比9.5%増の31万9,519台で2カ月ぶりに1ケタ成長にとどまった。ただ、SIAMの数量に含まれていないが、地場タタ・モーターズの乗用車販売台数を含めると2月単月の乗用車販売台数は37万786台に上り、2月の過去最多を更新した。一般乗用車の落ち込みを多目的者(UV)の好調が補った。
メーカー別乗用車販売では、首位のマルチ・スズキが前年同月比8.7%増の16万271台で安定していた。

東京都「終活」支援で専用窓口設置の区市町村に補助金

東京都は一人暮らしの高齢者の「終活」を支援しようと、専用の相談窓口を設置した区市町村に、新年度から500万円を上限に補助することになった。窓口では、病気の治療方針や入院の希望、遺言書の作成や遺品整理などについて、弁護した司法書士などが相談に乗り、必要に応じたサービスや法的手続きを紹介する。
都によると、都内の一人暮らしの高齢者は増えていて、病気になったり亡くなったりした場合、医療や葬儀などで本人の希望が分からず、対応に苦慮するケースが出ているという。

日銀 17年ぶり利上げへ マイナス金利政策解除を決定

日本銀行は3月19日まで開かれた金融政策決定会合で、マイナス金利政策を解除するなど大規模な金融緩和策の見直しを決定した。2007年以来、およそ17年ぶりの利上げとなる。マイナス0.1%としていた政策金利を0〜0.1%程度(無担保コール翌日物レート)に引き上げた。長期金利を低く抑え込むための長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)や上場投資信託(ETF)などリスク資産の買い入れ終了も決めた。

センバツ開幕 八戸学院光星, 星稜, 熊本国府が競り勝つ

今年開場から100周年を迎える兵庫県西宮市の甲子園球場で3月18日、第96回センバツ高校野球大会が開幕した。初日の3試合とも大接戦が繰り広げられた。開幕戦は延長タイブレークの末、八戸学院光星(青森)が関東第一(東京)を5−3で破り、第2試合は星稜(石川)が田辺(21世紀枠、和歌山)に4−2で競り勝ち、第3試合は初出場の熊本国府が近江(滋賀)にタイブレークの末、2−1でサヨナラ勝ちした。
今大会から低反発の金属バットが導入された。打球が強烈で、飛びすぎることから、「打球による負傷事故の防止」と「投手の負担軽減によるケガ防止」が目的。これにより長打は大幅に減少しそうだ。そして、打球が意外に伸びないケースが多く見られ、とくに外野手の打球の処理の巧拙が試合の流れに影響しそうだ。

「特定技能」対象に4分野追加へ 自動車運送業など

政府は、外国人労働者を中長期的に受け入れる「特定技能」制度の対象に、新たにバスやトラックの運転手などの自動車運送業、鉄道、林業、木材産業の4分野を追加する方針で、自民党の合同会議は3月18日、この方針を了承した。これにより、特定技能の対象は現行の12分野から16分野に拡大される。「特定技能1号」の対象分野は即戦力として最長5年滞在できる。
政府は3月中にこの方針を閣議決定し、パブリックコメント(意見公募)を経て開始する予定。
特定技能全体の受け入れ見込み数は2024年度からの5年間で最大82万人と試算されている。これは2019〜2023年度の見込み数の2倍超になる。