豊田合成 がんの早期発見へ尿検査キットの新興に出資

豊田合成(本社:愛知県清須市)は3月5日、がんの早期発見の可能性を高める尿検査キットを開発・販売するCraif(クライフ、本社:東京都文京区)に出資したと発表した。ヘルスケア分野での社会課題の解決につながる新規事業開拓の一環。
Craifは、バイオ技術によりナノ(10億分に1)レベルの加工技術に強みを持ち、名古屋大学初のスタートアップ。すい臓や肺など7種類のがんリスクを、ステージ1から手軽かつ高精度に検知できる検査キットを開発・販売している。

大和ハウスGと大東建託G 災害時の連携・支援で協定締結

大和ハウスグループと大東建託グループは3月5日、両社グループが管理する賃貸住宅における平時や有事の協業・情報共有を推進し地域の防災力のさらなる強化と、入居者が安心して暮らせる住まいを提供するため同日、災害時の連携・支援で協定を締結したと発表した。協定期間は定めない。
両社グループが管理する約189万戸の賃貸住宅や基盤・インフラを活かし、平時と有事に防災活動や災害支援で連携を図る。震度6弱以上の地震の発生もしくは警戒レベル5「特別警報」が発令される有事の際には、両社グループで協議のうえ共同対策本部を設置。被災地域の状況調査結果や空室情報、被災者支援策を共有することで被害状況を把握し、早期の災害復興に役立てるとともに、被災地域の賃貸住宅入居者の仮住まいを融通し合う。

斎藤経産相 大阪万博前売り券64万枚販売「順調」

斎藤健経済産業相は3月5日、参院予算委員会で2025年大阪・関西万博の前売り入場券の販売が2月28日時点で64万6,517万枚だったと述べた。2005年愛知万博の際の販売進捗と比較しても「順調に進んでいる」としている。
大阪・関西万博は警備などの運営費の大半を入場料収入で賄う計画で、1,400万枚が販売目標。うち700万枚の購入は経済界に求めている。

塩野義・長崎大 マラリア薬の候補発見 臨床試験目指す

塩野義製薬と長崎大学は3月4日、マラリア予防・治療薬やワクチンについて、複数の候補を発見したと発表した。両者が2019年から2024年3月までの進めてきた共同研究協定の第1期の成果。これを受け、塩野義の手代木功社長と長崎大学の永安武学長が同日、2024年4月から2029年3月までの第2期事業の開始に関する協定書に調印した。第2期では早期の臨床試験(治験)の開始を目指す。

関電 空飛ぶクルマで韓国Solyuと提携, 充電設備を供給

関西電力(本社:大阪市北区)は3月4日、韓国の航空機リース会社、Solyu(ソリュ−、本社:ソウル)と、空飛ぶクルマの充電設備を供給することで業務提携したと発表した。関電、ソリュ−両社は空飛ぶクルマの充電設備のリース先などを探る新たなビジネスモデルにも取り組む。
関電は現在SkyDriveやAerospaceなどの空飛ぶクルマの機体メーカーと連携し、充電設備開発に取り組んでおり、今後とも開発、導入を進め、空飛ぶクルマの社会実装を推進していく。

阪急京都線 運賃+500円 特急などに7月から座席指定導入

阪急電鉄は、7月から京都線の特急などに導入する有料の座席指定サービスの詳細を公表した。8両編成のうち1両を有料座席の専用車両とし、座席は40席とする。一般の車両と比べて座席の幅や足元のスペースを広くしたほか、収納式のテーブルや読書灯なども備えている。
利用するには、事前に専用サイトで予約したうえ、運賃とは別に500円の指定料金が必要になる。指定サービスは「特急」「通勤特急」「準特急」の列車を対象に導入する。

NEC, 住友商 農業ICTプラットフォームの世界販売で協業

日本電気(NEC)と住友商事は3月4日、NECの農業ICTプラットフォーム「CropScope(クロップスコープ)」グローバル拡販に関する戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表した。これに基づき両社は住友商事の持つグローバルネットワークを活用して、主に南米やASEAN地域などでの市場開拓を目指す。
これに向けてNECは重点を置く対象作物をこれまでのトマトから広げるとともに、栽培から収穫、加工に至る一連のプロセス最適化と効率化を図る機能を追加する。このパートナーシップにより、クロップスコープの販売地域をまずタイ、ブラジル、インドに拡大し、事業成長を目指す。

塩野義のコロナ飲み薬「ゾコーバ」厚労省近く通常承認

厚生労働省の専門家部会は3月4日、塩野義製薬(本社:大阪市中央区)が開発した国産初の新型コロナウイルス感染症の飲み薬「ゾコーバ」について、製造販売の通常承認を了承した。近く厚労省が正式に承認する。
ゾコーバは2022年11月、軽症・中等症患者向けの治療薬として緊急承認されていた。医療機関の治療実績として、体内のウイルス量減少など薬の有効性を示す追加データを踏まえて問題ないと判断した。

京大病院 男児に世界初の肺と肝臓の同時生体移植を実施

京都大学医学部附属病院は3月4日、「先天性角化不全症」という重い疾患の10歳未満の男児に対し、両親と祖父から提供を受け、肺と肝臓の一部を同時に生体移植する異例の手術を実施したと発表した。
肺と肝臓それぞれの生体移植や、脳死状態の提供者からの同時移植は実施された例はあるが、生体の同時移植は世界初としている。病院によると、男児は今月、自力で歩けるまで回復し退院、臓器を提供した家族ともに経過は良好という。