東京海洋大学の研究グループは5月24日、ニジマスにサケの細胞を移植することで、サケの卵を繰り返し産卵させることに成功したと発表した。サケの養殖の効率化や品種改良、他魚種への適用を含め資源の保護に役立つ技術と期待される。
サケは数年間、海を回遊した後、生まれた川に戻って、一生に1度の産卵を終えると死んでしまう。これに対し、ニジマスは成熟した後は死ぬまで毎年、産卵し続ける。
グループはキングサーモンなどから精子や卵のもとになる「生殖幹細胞」を取り出して、ふ化したばかりのニジマスに移植。実験施設の水槽で飼育を続けたところ、2年ほどでニジマスは成熟してオスはサケの精子、メスはサケの卵を持つようになり、双方を人工的に授精させるとサケになった。さらにこれらのニジマスはその後も毎年、サケの精子と卵をそれぞれ持つようになり、メスは卵を産み続けた。
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クマ狩猟 市街地でも可能に 環境省が法改正方針
環境省の専門家検討会は5月23日、2023年度に過去最多の人的被害が出たクマ対策について、一定の条件下で市街地での銃猟が可能となるよう鳥獣保護管理法の改正を柱とする対応方針案を議論した。その結果、法改正を目指す見通しとなった。検討会は夏ごろに方針として正式に取りまとめる予定。
環境省によると、現行法ではクマが市街地に現れた場合、ハンターらが銃猟できるのは警察官が警察官職務執行法に基づき命じた場合などに限られている。このため、クマによる人的被害の恐れが生じている場合、特例的に市街地での銃猟を認めるべきだとしている。
全国に広がる2023年度のクマに人的被害は、把握できる2006年度以降で最多の198件、219人に上っている。