中国不動産・碧桂園 海外債務「支払い義務不履行の可能性」公表

不動産不況が伝えられる中国の、資金繰り懸念を抱える不動産大手、碧桂園控股(カントリー・ガーデン・ホールディングス)は10月10日、「海外債務の支払い義務を履行できない可能性がある」と公表した。香港取引所を通じて開示したほか、一部の香港ドル建て債務の返済ができていないことも明らかにした。

水俣病訴訟で国が控訴 救済対象外者も認定の大阪地裁判決に不服

国は10月10日、水俣病訴訟で9月27日の大阪地方裁判所の判決を不服として大阪高等裁判所に控訴した。大阪地裁判決は、水俣病と認定されておらず、救済策の対象にもならなかった関西などに住む128人の原告全員を水俣病として、被害者に寄り添った画期的な司法判断を下し、国と熊本県、原因企業のチッソに合わせて3億5,000万円の賠償を命じた。
国は今回の判決内容を精査した結果、大阪地裁判決は国際的な科学的知見や最高裁で確定した判決の内容と大きく相違することから、上訴審の判断を仰ぐ必要があると判断したとしている。

阪急バス 運転手不足で大阪・兵庫の4路線 11/5で廃止へ

阪急バスは10月10日、大阪府・兵庫県を走る4つの路線について、運転手不足を理由に11月5日で廃止することを明らかにした。阪急バスが廃止するのは①宝塚駅と大阪国際空港を結ぶ空港宝塚線②阪急園田駅と梅田を結ぶ阪北線の梅田系統③三宮駅前と有馬温泉を結ぶ三宮有馬線④阪急石橋北口や阪急豊中駅と西宮北口を結ぶ豊中西宮線ーの4路線。路線廃止により、これら路線の33の停留所も廃止される。
路線廃止の主な要因は、運転手不足、採算が取れていないほか、鉄道や他社の路線バスなど代わりとなる移動手段があることを考慮し決断したとしている。
なお、廃止される路線の定期券や回数券を持っている場合は11月6日以降、窓口で払い戻しを受け付けるとしている。

8月の経常収支 7カ月連続黒字 前年同月の3倍の2.2億円

財務省が10月10日発表した8月の国際収支統計(速報)によると、海外とのモノやサービスなどの取引状況を示す経常収支は2兆2,797億円の黒字だった。黒字は7カ月連続で、前年同月比およそ3倍になった。貿易収支は7,495億円の赤字で、赤字幅は前年同月から1兆7,113億円縮んだ。輸入額は前年同月18.2%減の8兆6,430億円、輸出額は同「2.6%減の7兆8,935億円だった。

政府 トラックから「船・鉄道」へ10年で輸送量2倍に 24年問題で

政府はトラック運転手の人手不足が懸念される「2024年問題」への対応として、現在のトラック中心の輸送手段を変えていく「モーダルシフト」を進める方針だ。緊急対応として、今後10年程度で船舶の輸送量を5,000万トンから1億トンへ、鉄道は1,800万トンから3,600万トンへそれぞれ倍増させる目標を掲げた。
ただ、この目標に向け推進する課題も多い。①労働時間が減少するトラック運転手の賃金是正②フェリや鉄道(貨物列車)が荷物を受け入れ能力・余力が十分ではないーなどの問題があるからだ。

パソコン世界出荷7〜9月は7.6%減 7四半期連続減

米調査会社IDCのまとめによると、2023年7〜9月の世界パソコン出荷台数(速報値)は、前年同期比7.6%減の6,820万台だった。企業向け、消費者向けいずれも需要が低迷し、7四半期連続の現象となった。ただ、減少率は1ケタ台に縮小した。こうした中、米アップルは前年同期に供給が回復していたため、反動減で23.1%減となったのが目立った。

久保建英 スペイン1部リーグで初の9月月間MVPに選出

サッカーのスペイン1部リーグは10月6日、9月の月間最優秀選手にレアル・ソシエダードの久保建英(22)を選出した。候補に挙がっていたレバンドフスキ(バルセロナ)やベリンガム(レアル・マドリード)らを抑え、初受賞した。久保選手は9月、計4ゴールを挙げ、チームの4勝1敗の好成績に貢献した。

IUCN 世界の両生類の41%が絶滅の危機 生息地の喪失, 気候変動で

国際自然保護連合(IUCN)などのグループは、世界の両生類の約41%にあたる2,873種類が絶滅の危機にあるとする調査結果を発表した。2004年調査時の39%から比率はさらに上昇、事態は悪化している。とりわけサンショウウオやイモリなどで生息地の喪失に加え、病気の広がる、気候変動の影響が大きいという。

近畿4〜9月倒産31%増の1,033件 負債総額は6.7倍 公的支援切れで

帝国データバンク大阪支社のまとめによると、近畿2府4県の2023年度上半期(4〜9月)の倒産件数は、前年同期比31%増の1,033件に上った。上半期での1,000件超えは3年ぶり。新型コロナウイルス禍を受けて講じられていた公的支援や金融支援で抑えられていた倒産件数が、支援打ち切りで一気に増えた。
負債総額は6.7倍の7,434億9,700万円だった。業種別では建設業、運輸業、サービス業を中心に倒産が増えた。帝国データバンクでは、予想を上回るペースで倒産が増えており、2023年度通期の倒産件数は2,000件を超え、コロナ前の水準に戻るとみている。

JERA ベトナム電力公社と脱炭素ロードマップ策定で協業の覚書

JERAは10月6日、ベトナム電力公社(所在地:ハノイ、以下、EVN)との間で、同社の脱炭素ロードマップの策定に向けて協業することを定めた覚書を締結したと発表した。この覚書は、同国の電力セクターの脱炭素に向けた情報共有および協議を進めることを定めたもの。今後両社は火力発電分野をはじめとするEVNの事業全体の脱炭素化に向けたロードマップの作成や、同社の火力発電所へのアンモニア・水素導入に向けた検討を進めていく。
EVNは、傘下企業と合わせてベトナムの発電容量の約4割を保有する、同国最大の発電事業者。