GDP 2四半期連続プラス 7〜9月期年0.9%増 買いだめ消費増

内閣府がまとめた2024年7〜9月期の国内総生産(GDP、季節調整値)の速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.2%増、年率換算で0.9%増と、2四半期連続のプラス成長となった。プラスの要因は①前期に認証不正による落ち込みの反動で自動車販売が増えた②8月にあった南海トラフ地震臨時情報などで、パックご飯など食品や飲料の買いだめが起きたーーことなどが個人消費を押し上げた。ただ、企業の設備投資は伸び悩み0.2%減と2四半期ぶりにマイナスだった。

APEC首脳会議 自由な国際貿易体制維持へ多国間協力を

南米ペルーの首都リマで11月16日、日米や中露など21カ国・地域によるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議が開催された。同会議には石破首相、米国のバイデン大統領、中国の習近平国家主席らが参加した。
会議では、トランプ次期米政権の発足を見据え、保護主義を警戒し、自由で開かれた貿易、投資環境の実現に向けた協調を確認する首脳宣言を採択した。自由で多角的かつ国際的な貿易体制維持の観点から、とりわけ多国間協力の重要性が明記された。安全で持続可能なサプライチェーン(供給網)の確立を目指す考えも盛り込まれた。

大学生内定率 微減の72.9% ”売り手市場”継続 文科・厚労省

文部科学、厚生労働両省のまとめによると、2025年春に卒業する大学生の就職内定率(10月1日現在)が72.9%で、前年同期より1.9ポイント下回ったと発表した。前年を下回るのは4年ぶり。ただ、「学生優位の”売り手市場”は続いており、複数の内定の中から就職先を決めかねている学生がいる影響ーとみている。
マイナビの調査では、10月中旬の内定保有率は前年同期比4.5ポイント増の90.5%に上った。内定保有数は平均2.7社だった。両省調査による10月1日現在の就職内定率は男子は71.5%、女子は74.5%。文理別では文系が72.8%、理系が73.1%だった。

侍J キューバ破り4連勝で2次ラウンド進出 プレミア12

野球の国際大会「プレミア12」は11月17日、台湾で1次ラウンドB組の2試合が行われた。日本代表「侍ジャパン」はキューバの猛追を受け、7回に同点に追いつかれたが、犠牲フライで決勝点をもぎ取りで7−6で破って4連勝を飾った。ただ、この試合で投手陣は最多失点を喫した。
この結果、日本は1次ラウンド1位となり、21日から東京ドームで行われる2次ラウンドへの進出を決めた。台湾も豪州に11−3で大勝し3勝1敗とし、1次ラウンドを突破した。

旭化成 樹脂原料ANのタイ生産から撤退 全社の能力2割減

旭化成(本社:東京都千代田区)は11月15日、樹脂原料アクリロニトリル(AN)のタイでの生産から撤退すると発表した。これにより旭化成全社のAN生産能力は2割減となる。タイでのAN生産はすでに10月末に停止しており、12月末で販売も終える。
今回停止するのは旭化成の持分法適用会社で国営タイ石油公社(PTT)グループと折半出資する「PTT旭ケミカル」。同社は家電に使われるABS樹脂などの原料となるANのほか、アクリル樹脂原料MMAなどを生産している。
旭化成はANの生産能力で世界3位で、日本、韓国にも生産拠点を保有、これらを合わせた年間生産能力は93万トン。タイ拠点(年間20万トン)の停止により2割減る。

兵庫県知事に斎藤氏再選, SNS通じ支持広げる 前県政「評価」

斎藤元彦・前知事(47)の失職に伴う兵庫県知事選は11月17日投開票され、斎藤氏が同県尼崎市の前市町稲村和美氏(52)ら新人6人を破り、再選された。斎藤氏はパワハラなどの疑惑を内部告発された問題で県議会から全会一致で不信任決議を受け、まさに”四面楚歌”の状態で、孤軍奮闘の戦いだった。
だが、SNSを通じて「改革の継続」を訴え、支持を広げた。また、メディアが行った調査によると、斎藤県政の実績を評価するとの声が追い風になった。この結果、全会一致で不信任を突きつけた兵庫県議会と、有権者の「民意」は相対するものとなり、百条委員会はじめ、今後県議会のあり方や県職員を含めた双方の向き合い方や姿勢が問われる。

日中首脳が意思疎通強化で一致 石破首相, 習主席と初会談

石破首相は11月15日(日本時間16日)、南米ペルーの首都リマで中国の習近平国家主席と約35分間会談した。両国間の懸案を管理しつつ、共通利益拡大へ協力する「戦略的互恵関係」を推進し、首脳や閣僚らハイレベルでの意思疎通を強化する方針で一致した。また、日本産水産物の輸入再開に向けた9月の日中合意の着実な実施も確認したが、再開時期は示されなかった。石破首相が習主席と会談するのは就任後初めて。

大谷翔平 受賞ラッシュ DHでMLBファーストチームに

米メジャーリーグ機構(MLB)は11月14日(日本時間15日)、ファン投票などで今季活躍した選手を選ぶ「オールMLBチーム」を発表し、ドジャースの大谷翔平選手(30)は指名打者(DH)部門でベストナインに相当する「ファーストチーム」に選出され、2年連続3度目の受賞となった。大谷選手は同日、最も活躍したDHに贈られる「エドガー・マルチネス賞」も4年連続4度目の受賞も果たした。

日米韓 連携継続へ「調整事務局」新設 首脳会談で合意

石破首相と米国のバイデン大統領、韓国の尹錫悦大統領は11月15日(日本時間16日)、南米ペルーの首都リマで会談し、連携を加速させるための「調整事務局」を新設することで合意した。既存路線の修正必至のトランプ次期大統領の就任を見据え、日米韓協力の定着につなげたい考えだ。
3カ国は「我々は末永く続くように3カ国のパートナーシップを構築してきた」、そして事務局について「インド太平洋を安全な地域にするための行動を確保する」との共同声明を発表した。

世界のサンゴ44%が絶滅危機 気候変動が原因 IUCN

各国政府や自然保護団体などでつくる国債自然保護連合(IUCN)は11月13日、世界のサンゴの44%にあたる約390種が絶滅の危機に直面していると発表した。サンゴは海水温の変化に敏感な生物で、危機は気候変動が原因になっているとして、温室効果ガスの排出量の大幅な削減を求めている。2008年に行われた前回の発表では、3分の1を絶滅危惧種としていたが、この16年で大幅に増えた。