国交省 訪日客消費25年に1人20万円目標案

国土交通省は2月9日、新たな「観光立国推進基本計画」を議論する有識者会議で、2025年までにインバウンド消費の1人あたり消費額を、新型コロナウイルス禍前の2019年の15万9,000円から4万1,000円引き上げ20万円とする目標案を示した。
示したのは2023〜2025年度までの計画素案で、インバウンド1人あたりの宿泊数を2025年までに1.5泊(三大都市圏除く)と2019年実績から1割増やす案を盛り込んでいる。訪日客の総数は2019年の3,188万人を超える水準を目指す。海外の富裕層を取り込み、滞在日数を延ばすなど観光政策の重点を「量」から「質」に転換する。

3月に新潟で第1回国際アニメーション映画祭開催

長編アニメーションのコンペ「新潟国際アニメーション映画祭」が開催される。第1回は2023年3月17〜22日の6日間にわたり行われる。同実行委員会では、アジア最大規模でアヌシ(フランス)、オタワ(カナダ)に並ぶ世界三大「アニメーション映画祭を目指すとしている。
会場は新潟市民プラザ、T・ジョイ新潟万代、シネ・ウインド、開志専門職大学ほか。30〜35作品の出品、選考が予定されている。選考方法は有識者による合同選抜。

IEA 25年までの新たな電力需要は脱炭素電源で賄う

国際エネルギー機関(IEA)は2月8日公表した報告書で、2025年までの新たな電力需要のほとんどを再生可能エネルギーと原子力で賄うとのとの分析をまとめた。温暖化ガスの排出がない電源の拡大で、電力部門でのCO2外出が頭打ちになる転換点が近づいていると分析している。
世界の電力供給は2023年から年平均で2.8%増え、2025年には約3万1,000テラワット時になる。太陽光や風力などの再生可能エネルギーは9%、原子力は3.6%それぞれ拡大し、増加分のほとんどはゼロエミッションの電源が賄うとしている。
この結果、電源構成に占める再生可能エネルギーのシェアは2022年の29%から2025年には35%に上昇する。需要の伸びの7割以上は中国とインド、東南アジアで占めるとみている。

中国 40カ国超の領空で通信傍受機器搭載の偵察気球

米国務省は2月9日、中国がこれまで40カ国以上の領空に通信傍受用機器搭載の偵察機給を飛来させているとの分析結果を明らかにした。中国側の「気球は気象研究用」とする主張を否定した。また、気球を製造したのは中国人民解放軍の公認取引先だと明言。関与した中国人民解放軍と取引のある団体への対抗措置を検討する。

三井化学,旭化成 日本とタイで不織布統合事業 新会社

三井化学(本社:東京都港区)は2月8日、2023年10月2日を効力発行日として不織布事業の統合契約を締結したと発表した。不織布市場はアジアでの競合メーカーの設備増強により一段の競争激化が想定されることから、両社は共同で事業強化に向け事業を統合し、技術やノウハウを融合させ、シナジーの最大化を図り、持続的に成長が見込める事業へ変革する。
不織布関連製品はおむつやマスクなどの衛生材料向け、自動車内装材や建築資材、フィルや―などの産業資材向け、日用雑貨の生活資材向けなどが含まれる。

キューピー 食品残さでバイオガス発電,CO2削減

キューピー(本社:東京都渋谷区)は2月8日、国内4工場とグループのケイパックの製造過程で発生する食品残さをバイオガス発電に活用し、2022年度(2021年12月〜2022年11月)に、CO2排出量を年間約980トン削減したと発表した。
バイオガス発電は、養豚農家で出る家畜の排泄物と食品残さを混合してメタン発酵後、そこで生成されたバイオガスを利用して発電する仕組み。

早大.サステナジー 協生農法向けロボと新システム

早稲田大学(本部:東京都新宿区)とサステナジー(本社:東京都渋谷区)は2月8日、ソーラーパネル下での協生農法に実装可能な農業用ロボットと、その高効率な遠隔操縦システムを開発したと発表した。このロボットとシステム活用により、従来と比べ動作時間で49%、障害物との干渉率で50%それぞれ削減することに成功した。
耕作放棄地や砂漠化地域でもロボットの支援により、農作業が実現できる協生農法を地球規模で推進することで、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する。

スリランカ 3月に政治危機以降 初の全国地方選挙

スリランカ選挙管理委員会はこのほど、3月9日に全土で地方議会選挙を実施すると発表した。これにより、全国339の地方自治体で8万700人以上の候補者が争うことになる。今回の選挙は、2022年春以降の政治・経済の大混乱以降、初めて全国規模で実施される。
全国の地方選挙は本来、2022年2月に予定されていたが、当時のラジャパクサ大統領率いるスリランカ人民党政権下で1年延期となっていたもの。

第一三共 ワクチン生産 年2,000万回分の体制整備へ

第一三共は、子会社の第一三共バイオテック(所在地:埼玉県北本市)の工場で、開発中の新型コロナウイルスワクチンの製造能力を増強し、2024年度までに年間2,000万回分を生産できる体制を整備する。新たな製造棟も建設する予定。
第一三共は1月に厚生労働省へ「メッセンジャーRNA(mRNA)」タイプのワクチン製造販売の承認申請を行い、年内の実用化を目指している。