中国富裕層の海外移住加速 3期目習支配体制強化で

中国が新型コロナウイルス禍に伴う渡航制限を解除したことで、中国人富裕層の海外移住の動きが加速している。ブルームバーグが報じた。ゼロコロナ政策が撤廃されて以来、多くの中国人富裕層が海外不動産のチェックや移住計画の最終確認のため海外に渡航し始めているという。
中国人富裕層はこれまで、中国共産党に盾突かない限り、富を増やし続けられると判断していた。ところがこの2年間で様相が大きく変化した。習近平国家主席によるテクノロジー・不動産・教育業界の締め付けや、同氏が掲げる「共同富裕」で大きな動揺を来たした。そして、2022年10月の共産党大会で異例の3期目に入り、支配体制を一段と強化したことで、富裕層の懸念が増しているのだ。

フィリピン22年GDP7.6%成長 個人消費伸びる

フィリピン統計庁は1月26日、2022年通年の実質国内総生産(GDP)の伸び率が2021年比7.6%だったと発表した。新型コロナウイルスの感染対策の移動・行動制限措置を緩和し、年間を通して個人消費が前年と比べ活発になったことで、2021年の伸び率5.7%を上回った。GDPの8割弱を占める個人消費は前年比8.3%増だった。

日本調剤 23年内全薬局の電子処方箋化へ運用開始

日本調剤(本社:東京都千代田区)は1月26日、2023年内早期のグループ全薬局での電子処方箋対応を目指し、同日より一部の薬局で運用を開始すると発表した。同社は全国47都道府県で調剤薬局を展開しており、2022年10月31日より電子処方箋を先行導入して開始。対応薬局を順次広げていく。

日本のGDP ドイツに抜かれ4位転落の可能性

米国、中国に次ぎ世界3位の日本の名目国内総生産(GDP)が4位に転落する可能性が出てきた。ロシアのウクライナ侵攻を契機に、新型コロナからの回復途上の世界経済がまたも減速を余儀なくされ、先行きは見通せないが、遅くとも5年以内に、早ければ2023年にもドイツに抜かれ4位に転落する可能性が出てきた。近年の円安に伴うドルベースの経済規模の縮小に加え、低成長が経済を蝕(むしば)んだためだ。
国際通貨基金(IMF)の経済見通しでは2022年の名目GDP(予測値)は、3位の日本が4兆3,006億ドル(約555兆円)。これに対し4位のドイツのGDPは4兆311億ドルで、ドイツが約6.7%増えれば逆転することになる。
IMFの予測では2023〜2027年も辛うじて逆転は免れる。だが、2023年時点(予測値)でその差は6.0%に縮小する。日本のエコノミストらは、企業の労働生産性や国際競争力を高める政策をテコ入れしなければ、遅くとも5年以内にはドイツに抜かれる可能性は高いと警鐘を鳴らしている。

新型コロナ 5/8に「5類」に移行 正式決定

政府は1月27日、新型コロナ感染症対策本部を開き、感染症法上の分類を、大型連休明けの5月8日に、現行の「2類相当」から「5類」に移行することを正式に決めた。厚生労働省は3月上旬をめどに、5類に移行した後の医療費や医療提供体制について具体的な方針を示し、段階的な見直しを進めていく。
変更後は、医療は段階的に通常の体制に戻る。これにより名実ともに”ウイズコロナ”のもと、新たな経済社会活動の時代に入る。

外食22年売上13.3%増も飲酒業態はコロナ前比半減

日本フードサービス協会のまとめによると、2022年の外食産業の全体売上は前年比13.3%増となったが、夜間外食需要と企業の宴会需要は戻らず、コロナ禍前の2019年比ではいぜんとして5.8%減の水準。中でも飲酒業態は2019年比で50.8%減の水準に留まっている。
2022年の業種別売上状況をみると、「ファミリーレストラン」は前年比18.1%増、2019年比16.2%減、「ディナーレストラン」は同31.7%増、同23.4%減、「喫茶」は同16.8%増、同20.0%減、「パブレストラン・居酒屋」は同80.9%増、同50.8%減となっており、店内飲食業態は回復基調にあるものの、コロナ禍前の水準には戻っていない。
一方、「ファーストフード」は同7.9%増、同8.6%増と、引き続き洋風を中心にテイクアウト、デリバリーを下支えに売上好調を維持している。

最高裁 21年衆院選は「合憲」1票の格差訴訟で判断

最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は1月25日、「一票の格差」が最大2.08倍だった2021年10月の衆院選について、「合憲」との統一判断を示した。高裁の判断が「違憲状態」と「合憲」に割れる中、国会の是正の取り組みを評価する司法判断となった。
高裁・高裁支部の計16件の判決は違憲状態が7件、合憲が9件と割れていた。最高裁が衆院選の格差を合憲としたのは、格差が1.98倍だった2017年衆院選に続き2回連続。

スカイドライブ「空飛ぶクルマ」米で26年就航目指す

次世代の輸送機「空飛ぶクルマ」および「物流ドローン」の開発を進めているスタートアップ、スカイドライブ(本社:愛知県豊田市)は1月25日、米サウスカロライナ州で空港と市街地の間を運航、2026年に就航を目指すと発表した。
アリゾナ州のメサで開催された2023年度のeVTOLシンポジウムで、この米国市場への参入計画と、サウスカロライナ州に本拠点を置いたことを明らかにした。
2026年に空飛ぶクルマ「SD-05」の運航開始を目指して、さらなる協業・提携のネットワークを構築していくとともに、サウスカロライナ州の政府機関や自治体と協力し、コロンビア・メトロポリタン空港とグリーンビル・ダウンタウン空港、2つの空港をを起点としたユースケースの構築に重点を置いて活動する計画。

印マルチ・スズキ SUVを中南米へ輸出開始第一弾

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、スズキのインド子会社マルチ・スズキはこのほど、チェンナイ近郊のカマラジャ港から、スポーツ用多目的車(SUV)「グランド・ビターラ」の輸出を異開始したと発表した。輸出第一弾の出荷先は中南米。これにより同社の輸出対象車種は17車種となった。
今後は中南米に加えアフリカ、中東、ASEAN、インド近隣国の60カ国以上にグランド・ビターラの輸出を計画している。グランド・ビターラはトヨタ・キルロスカとの協業により、同社のカルナータカ州の工場で生産されている。
マルチ・スズキの2022年の輸出実績は26万台で、過去最多を記録している。