トルコ軍艦沈没事故から134年 和歌山県串本町で追悼式典

和歌山県串本町の沖合で明治23年9月16日、トルコの軍艦「エルトゥール号」が台風の影響で沈没し、乗組員500人以上が亡くなった水難事故から134年になるこの日、同町にある慰霊碑の前で、犠牲者を追悼する記念式典が行われた。同式典には駐日トルコ大使館のコルクット・ギュンゲン特命全権大使、串本町の田嶋町長らトルコの関係者や地元の人々などおよそ40人が参列した。
この事故で500人以上の乗組員が犠牲となったが、地元住民の救助活動によって69人が救助され、日本とトルコの友好関係が深まるきっかけになったといわれる。

中国8月新築住宅価格 主要都市の96%で下落 下降局面続く

中国国家統計局のまとめによると、8月の主要70都市の新築住宅価格は前月比で価格が下落したのは全体の96%にあたる67都市に上った。7月から1都市増え、同国の不動産市況はいぜんとして下降局面にあることを伺わせた。この結果、15カ月連続で半数を上回る都市で値下がりした。70都市の価格変化率を単純平均すると、前月より0.7%低かった。

第76回エミー賞『SHOGUN 将軍』作品賞など18冠達成

米国テレビ業界アカデミー賞ともいわれる「第76回エミー賞」の授賞式が現地時間9月15日(日本時間16日)、ロサンゼルスで開催された。最高賞の作品賞をはじめ最多22部門で25のノミネートを受けた、真田広之さんがプロデュース・主演した『SHOGUN 将軍』がこの日、作品賞、主演男優賞、主演女優賞、監督賞が加わり、9月7、8日(現地時間)に先行して発表された製作・技術スタッフを対象とする14部門と合わせ、過去最多の18の賞を得した。
日本の戦国時代を舞台にした、台詞(せりふ)の大半が日本語の作品がエミー賞の歴史を塗り替えた。18部門の賞のうち、9人の受賞者が日本人でエミー賞史上初の快挙となった。主な受賞者は主演男優賞が真田広之、主演女優賞がアンナ・サワイ、助演男優賞が浅野忠信、平岳大など。
ハリウッドが生み出す圧倒的なスケールと、プロデューサーの真田をはじめ日本の専門家たちが現地の制作チームとともに、衣装や小道具、所作など細部にまでとことんこだわって制作したクオリティの高さ、そして出演する俳優たちのリアリティあふれる演技などが世界的に話題になった。

23年働く高齢者 過去最高914万人 20年連続増 就業率も上昇

「敬老の日」(9月16日)に合わせて総務省が公表した2023年の65歳以上の就業者数は前年比2万人増の914万人だった。20年連続で増加し、過去最高を更新した。高齢者の就業率は25.2%で、このうち65〜69歳に限ると就業率は52%に上り、2人に1人が働いている。
年齢区分別でみても、その就業率は60〜64歳が74%となっているほか、70〜74歳が34%、後期高齢者の75歳以上は11.4%といずれも上昇し、過去最高となっている。
65歳以上の就業者のうち、役員を除く雇用者を雇用形態別にみると、非正規の職員・従業員が76.8%を占めている。産業別では「卸売業、小売業」が132万人と最も多く、「医療、福祉」が107万人、「サービス業」が104万人と続いている。

高齢者の推計人口 過去最多の3,625万人 全人口の29.3%

総務省は9月15日、65歳以上の高齢者の推計人口を発表した。15日時点の高齢者は前年比2万人増の3,625万人、総人口に占める割合も同0.2ポイント上昇して29.3%となり、いずれも過去最高を記録した。
高齢者の男女別内訳は、男性が1,572万人で男性全体に占める割合が26.1%、女性は男性より481万人多い2,053万人で女性全体の32.3%だった。世代別でみると、70歳以上は2,898万人と総人口の23.4%、80歳以上は1,290万人で同10.4%となった。
国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、第2次ベビーブーム期(1971〜1974年)に生まれた世代が65歳以上となる2040年には34.8%に達すると見込まれている。

大阪・岸和田市で猛暑の中 34台のだんじりが豪快に疾走

猛暑の中、大阪府岸和田市で9月14、15の両日、伝統行事「だんじり祭り」があった。今年も市内各地区から34台(岸和田地区22台、春木地区12台)のだんじり(山車)が参加した。
だんじりは、高さおよそ4m、重さおよそ4トンで、ねじり鉢巻に法被(はっぴ)姿の若者たちが太鼓や笛など鳴り物とともに、”そーりゃ”の掛け声をあげながら、街を豪快に駆け巡る。最大の見せ場は疾走するだんじりが交差点を勢いよく回る「やり回し」。だんじりの屋根の上でうちわを持って舞う”大工方”の合図で呼吸を合わせ、だんじりが勢いよく曲がると、見物客から一斉に大きな歓声が挙がっていた。

政府 新たな「高齢社会対策大綱」医療費3割負担の対象拡大

政府は9月13日の閣議で、新たな「高齢社会対策大綱」を決定した。日本の現状について、世界でも類を見ない速度で高齢化が進んでいるとし、社会を持続的なものにしていくため、以下の点を検討する。
それは①75歳以上で医療費を3割自己負担する対象を広げることを検討する②65歳以上の人が一定の収入を得ると年金が減額される「在職老齢年金」を含め、年金制度を働き方に中立的な仕組みにしていくことを目指す③希望する高齢者がより長く働ける環境を整える一環として、リスキリング(=学び直し)の充実に加え、定年延長などを取り入れる企業の支援などを講じる④60代の就業率を5年後に現状より5%高めることを目標に掲げる−−など。

クマ出没過去最多ペース 人身被害は58人で昨年度を下回る

環境省によると、今年8月末までの全国のクマによる人身被害は58人(うち死亡2人)で、過去最多だった昨年度を下回った。ただ、7月末までの出没件数は過去最多となっている。今年度は7月末までに1万704件、2023年度は同時期で8,536件、2022年度は6,315件、2021年度は6,967件等となっている。
環境省は過去には9月以降に被害が急増した年もあるとし、引き続き警戒を怠らないよう呼び掛けている。

大阪府1〜8月の特殊詐欺被害38億円で昨年1年を上回る

大阪府警察本部によると、今年1〜8月の特殊詐欺の被害件数および被害額が速報値で、およそ1,700件でおよそ38億円に上り、昨年1年間の36億6,100万円をすでに上回ったことが分かった。
詐欺の手口をみると、高齢者を対象にSNS型の投資詐欺の繰り返しで多額の被害を受けるケースが大幅に増えている。

建設クレーンのタダノ 141億円投じ米建設機械会社を買収

建設用クレーン大手のタダノ(本社:香川県高松市)は9月13日、米国の建設機械会社Manitex International,Inc.(本社:米国イリノイ州、以下、Manitex社)の全株式を、約141億円を投じ取得することで12日に契約を締結したと発表した。買収による完全子会社化は2025年1月の予定。Manitex社は現在ナスダックに上場しているが、完全子会社化後は上場廃止となる。