井上尚弥 4団体統一王者に 米欧メディア強さを絶賛

WBA・WBC・IBF統一王者の井上尚弥(29)と、WBO王者のポール・バトラー(34)(英国)が対戦する、ボクシング世界バンタム級王座統一戦が12月13日、東京・有明アリーナで行われた。試合は井上が終始リード、攻め続けた井上が11回1分9秒、圧巻のKO勝ちで史上9人目、アジアでは初となる4団体統一を成し遂げた。米欧メディアは、その強さを”モンスター”と速報で称えた。

UAゼンセン パート時給50円増「5%上げ」要求へ

流通業や外食業などの労働組合が数多く加盟するUAゼンセンは12月12日、2023年の春季労使交渉で、パートの時給を50円程度引き上げる執行部案をまとめた。このまま承認されれば、定期昇給分も含めて5%の上昇幅となり、2012年のUAゼンセン結成後最高水準となる。パートの時給は正社員と比べると低く、立場も弱い。労使交渉で、組合員の約6割を占める非正規従業員の待遇改善を目指す。

日本・バングラデシュ EPA締結へ共同研究開始

松野博一官房長官は12月12日、国交樹立50周年にあたるバングラデシュとの経済連携協定(EPA)締結を検討する共同研究を開始すると発表した。
日本およびバングラデシュ両政府は同日「あり得べき日・バングラデシュ経済連携協定(EPA)に関する共同研究」を立ち上げることで一致した。
2021年の日本の対バングラデシュ貿易は、財務相によると輸出入とも増加している。輸出が前年比56.7%増の約23億5,000万ドル、輸入は同10.9%増の14億5,000万ドルとなっている。

日本出版販売 ローソン店舗で古着リサイクルの実証

日本出版販売は12月12日、都内のローソン店舗で同日より、返品物流を活用した古着のリサイクル事業の実証実験を開始すると発表した。日販グループを挙げて推進するESGの取り組みの一環。この実証実験は、ローソンが11月28日にオープンした「グリーンローソン」(所在地:東京都豊島区/ローソン北大塚一丁目店)で開始する。
不要となった洋服の回収ボックスを設置し、集まった洋服をローソン店舗に配送される商品の返品物流に乗せて回収する。回収した洋服は状態・アイテム・素材・色ごとに分類され、良質なものは「中古衣料」として海外へ出荷、リユースが難しいものは、軍手や工業用ウエスの原材料としてリサイクルされる。実施期間は2022年12月12日〜2023年1月20日。

12月コロナ関連の経営破綻早くも100件に迫る

東京商工リサーチの集計によると、12月の新型コロナ関連の経営破綻(負債額1,000万円以上)が12日現在、92件に上り、100件に迫っている。この結果、全国でコロナ関連の経営破綻は累計4,692件(うち倒産4,535件、準備中157件)となった。
コロナ関連の経営破綻は2022年に入って増勢を強め、9月(206件)、10月(226件)、11月(207件)と3カ月連続で200件を超えている。2021年の年間件数1,718件で、2020年の843件に比べて2倍に増加。2022年は11月までに2,039件と、すでに前年1年間を大幅に上回っている。

塩野義 コロナ飲み薬「ゾコーバ」100万人分追加購入

加藤厚生労働相は12月13日、塩野義製薬の新型コロナウイルス治療薬(飲み薬)「ゾコーバ」を追加で100万人分購入する契約を、同社と結んだと発表した。感染拡大の”第8波”による需要の増加に備える。承認前から契約していた100万人分に加え、新たに100万人分を調達する。塩野義製薬は年内に追加分を納品する予定としている。

G7 ウクライナのインフラ復旧「ロシアが負担」を

G7(主要7カ国)首脳は12月12日、ウクライナ情勢をめぐりオンラインで協議した。首脳声明で、破壊されたウクライナのインフラ施設の復旧に向けて「ロシアが最終的に支払う必要がある」と連帯を表明した。また、脱炭素社会の実現に向けて、議長国ドイツが呼び掛けていた「気候クラブ」の正式発足も確認した。
声明には2023年もウクライナへの財政支援を続けるため、G7財務相が近く話し合うことを盛り込んだ。この首脳協議にはウクライナのゼレンスキー大統領も参加した。

10〜12月大企業景況感が2期連続プラス 非製造業改善

内閣府と財務省が12月12日発表した10〜12月期の法人企業景気予測調査によると、大企業全産業の景況判断指数(BSI)はプラス0.7と、2四半期連続のプラスだった。非製造業はプラス2.7となり、2四半期ぶりのプラスとなった。製造業はマイナス3.6と落ち込んだ。
10〜12月期は新型コロナが7〜9月期の「第7波」に比べると落ち着き、外出関連の業種で景況感が上向いた。製造業は中国をはじめとした海外景気の減速などへの懸念から景況感が悪化した。旅行サービス業はプラス14.6だった。化学工業はマイナス7.0、情報通信機械器具製造業はマイナス13.7だった。

11月企業物価9.3%上昇 21カ月連続前年水準上回る

日銀が12月12日発表した11月の企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は118.5と8カ月連続過去最高を更新した。前年同月比9.3%上昇し、21カ月連続で前年水準を上回った。ただ、伸び率では9月をピークに鈍化している。ロシアによるウクライナ侵攻に伴う資源価格の上昇を受けた電力やガスなどの大幅な価格転嫁の動きが続いている。企業物価指数は、企業間で取引するモノの価格動向を示している。

iPS細胞で加齢黄斑変性患者に網膜移植手術 神戸

神戸市立アイセンター病院の栗本康夫院長らのグループは12月11日、視野が欠けたり視力が落ちたりする加齢黄斑変性の50代女性患者の目に、iPS細胞からつくり出した網膜の細胞をヒモ状に加工して移植する臨床研究の手術を11月下旬に実施したと発表した。術後の経過は順調で、この女性はすでに退院しているという。
同グループでは1年間にわたって安全性に問題がないか経過をみるとともに、5年間かけてさらに49人に同手術を行い、安全性や有効性を確認するとしている。