残業規制4/1より運送業等4業種でスタート 就労環境改善

働き方改革関連法に基づく時間外労働(残業)の上限規制法が4月1日、自動車運送業(トラック、バス、タクシー)、建設業、医師、鹿児島・沖縄両県の製糖業の4業種に導入された。数多くの過労死を招いた長時間労働の教訓を踏まえて始まった働き方改革の節目で、これを機に就労環境の改善が期待される。
ただ、すでに顕著な人手不足がさらに深刻化。物流停滞、建設工期の遅れなど景気の減速要因となる「2024年問題」として産業界に強い懸念が広がっている。

ソニー タイの半導体工場新棟稼働 2,000人の雇用創出

ソニーセミコンダクタソリューションズは3月28日、タイ法人でイメージセンサー(画像センサー)の後工程などを手掛けるソニーデバイステクノロジー(タイランド)が、新工場の竣工式を執り行ったと発表した。ソニーデバイステクノロジー(タイランド)は、タイ中部パトゥムタニ県バンガディ工業団地の半導体工場に新棟「4号棟」を建設し、2月から生産ラインを稼働している。主な生産品目は車載用イメージセンサー、ディスプレイデバイス、データセンター向け半導体レーザー。
敷地内ではすでにスマートフォン向けの半導体施設があるが、ここを拡張する形で新工場(新棟)を整備したもの。今後、約2,000人の雇用創出を見込む。

日銀短観 大企業の製造業4期ぶりに悪化, 非製造業好調

日銀が4月1日発表した3月の短観(短期経済観測)によると、大企業の製造業は前回の昨年12月から2ポイント下落して「プラス11」と4期ぶりに悪化した。一方、大企業の非製造業は前回より2ポイント上昇して「プラス34」と8期連続で改善した。
製造業の悪化は、自動車大手のダイハツ工業などが認証不正問題を受け、一部生産を停止したことで、自動車や非鉄金属などの部門で景況感が大幅に悪化したため。非製造業好調の要因は、引き続き伸びるインバウンド需要や価格転嫁の進展。
日銀の短観は国内の企業およそ9,000社から景気判断を聞き取り、3カ月に1度発表しているもの。

日本 バングラデシュ漁業開発公社の水揚場整備に22億円

日本政府はバングラディシュ・コックスバザール県における漁業開発公社の水揚場整備に供与限度額22億9,400万円を無償資金協力する。
コックスバザール県はベンガル湾に面し同国随一の漁業水揚量を誇っている。しかし県内最大の水揚・流通拠点の同水揚場は、インフラの老朽化や崩壊に伴い機能不全に陥っており漁獲物の水揚・運搬・保管・荷捌等の過程で非効率かつ不衛生な処理になるポストハーベスト・ロスが30%を超えるなど、本来の生産性を発揮できない状況にある。それに伴い、漁民の生計や栄養状況の低迷も懸念されている。こうした状況の根本的に改善、向上に向け、同水揚場において関連施設および機材等を整備する。

全国各地の日本酒を一堂に集め飲み比べ 京都で催し

全国各地の酒造会社でつくられた日本酒を一堂に集めた催しが3月30日、京都市左京区で開かれ、多くの人が飲み比べを楽しんだ。会場には全国各地から参加した65の酒造会社のブースが設けられた。訪れた人たちは200種類以上の日本酒の中から好みの銘柄を選び、事前の購入した専用の”おちょこ”に各ブースで日本酒を注いでもらい、辛口・甘口、味や香りを確かめながら飲み比べていた。人気の銘柄には行列ができていた。

中国製造業の景況感 6カ月ぶり50超え 工場の稼働率上昇

中国国家統計局が3月31日発表した3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.8だった。前月より1.7ポイント高くなり、6カ月ぶりに好調・不調の境目の50を上回った。2月の春節(旧正月)休暇後、3月にかけて工場の稼働率が高まり、生産活動が正常化したとみられる。
深刻な不動産不況を受け、同国では経済活動が減速。PMIは2023年9月を除けば、同年4月から50割れが続いていた。久しぶりにようやく50超えとなったものの、この景況感が持続的に改善していくかは見通せないとの見方が支配的だ。PMIは製造業3,200社が対象。

日本 フィリピン地下鉄と道路整備に総額2,500億の円借款

日本政府は、フィリピンの地下鉄と道路整備に総額2,500億円の円借款を供与する。対象案件は①ルソン島中・北部のダルトンパス東代替道路建設計画(第一期)に供与限度額1,000億円②マニラ首都圏地下鉄建設計画(フェーズ1)(第三期)に供与限度額1,500億円。
ダルトンパス区間はルソン島北部のカガヤン渓谷とマニラ首都圏を直接結ぶ唯一の幹線道路で、マニラ首都圏への交通・流通の要。地下鉄整備支援では、第一期(供与限度額1,045億3,000万円)、第二期(同2,533億700万円)の円借款を供与しており、今回はこれに続く第三期の融資となる。

競馬の大阪杯 ベラジオオペラがG1初制覇 支持に応える

競馬の第68回大阪杯(G1、2000m芝、16頭出走)は3月31日、兵庫県宝塚市の阪神競馬場で行われた。2番人気のベラジオオペラ(横山和生騎乗)が1分58秒2で優勝し、支持に応えた。G1初制覇で重賞3勝目を飾った。1着賞金2億円を獲得。横山和騎手、上村洋行調教師はいずれもこのレース初勝利。
レースは2番手グループを追走していたベラジオオペラが、残り200mで先頭に立ち逃げ切った。横山和騎手のそつのない好騎乗が光った。首差の2着には3番人気のローシャムパーク、さらに鼻差の3着に11番人気のルージュエバイユが入った。1番人気に支持されていたダービー馬タスティエーラは11着に敗れた。

センバツ高校野球 健大高崎が初優勝 報徳 昨年に続き準V

センバツ高校野球は3月31日、群馬県の高崎健康福祉大高崎高校(健大高崎)と兵庫県の報徳学園の間で決勝戦が行われた。大接戦となったが、健大高崎が報徳学園を3−2で破り、初優勝した。群馬県勢の甲子園での優勝は、春は初めて。報徳学園は2年連続で決勝戦に勝ち進んだが、惜しくも昨年に続き準優勝に終わった。

23年の休廃業約5万社, 13年以降で最多 価格転嫁進まず

東京商工リサーチのまとめによると、2023年の休廃業・解散企業は前年比0.3%増の4万9,788社に上った。比較できる2013年以降で最多となった。燃料・原材料・副資材など諸物価の大幅な上昇、人手確保へ人件費が不可避となる中、新型コロナウイルス禍の企業支援、補助金もなくなり、コスト上昇分の価格転嫁が十分に進んでいない。こうした状況を受け、財務体質の弱い中小・零細企業を中心に、市場からの退出を選択せざるを得なくなった企業が増えているためだ。