ブータンでキノコ栽培 郡上市の企業がトブゲイ首相に提案
ブータン政府のツェリン・トブゲイ首相は3月27日、首都ティンプー市内の首相官邸で、徳田ひとみブータン王国名誉総領事ら経済交流訪問団と会談した。首相は、訪問団参加企業のハルカインターナショナル(郡上市和良町)による、キノコ栽培の技術支援の提案に強い関心を示した。会談を受け、両国関係者らが世界銀行などによる資金援助に関する協議に入った。
会談では訪問団の原丈人内閣府参与らが「山岳地帯が多いブータンでは、キノコ栽培が農業所得の向上につながる」と説明。世界銀行などによる小口融資の手法を活用するよう求めた。これに対し首相は「キノコ栽培の技術は興味深い。融資の手法は素晴らしい仕組み」と応えた。
同国はこれまで日本からシイタケ栽培の技術支援を受けてきたが、大きな成果にはつながらなかった。ハルカインターナショナルは日本で唯一、菌床シイタケの有機栽培の技術認定を受けている。ブータン政府は近年主力産業の農業について、農薬や化学肥料を使わないオーガニック農業の方向性を打ち出し、農作物の輸出拡大により輸入超過の打開を図ろうとしている。岐阜新聞電子版が報じた。
北海道が観光客誘致へタイで四季の魅力をアピール
北海道が観光客誘致へタイで四季の魅力をアピール
北海道経済部は3月26日、タイ政府観光庁(TAT)との趣意書締結1周年記念のセミナーと商談会をバンコクで開催し、北海道とタイからそれぞれホテル、レストラン、旅行会社など約10社が参加した。北海道のホテルやレストランは、人気の冬と夏だけでなく、春と秋を含む四季の魅力をアピールした。商談会には北海道から札幌全日空ホテル、白老観光バス、白老かに御殿など4社が、タイからSBAトラベルなどの旅行会社が参加した。
北海道経済部観光局によると、タイ人の北海道訪問者数は2011年度(11年4月~12年3月)に9700人、12年度に3万7000人、13年度は上半期だけで4万1200人に達している。これはバンコク~千歳直行便の就航、13年7月のタイ人の短期滞在査証(ビザ)免除により利便性が大幅に高まったためで、今後も着実な伸びが期待される。
中国・四国企業16社がクアラルンプールで食品商談会
中国・四国企業16社がクアラルンプールで食品商談会
中国・四国地方の企業が自社製品を売り込む「瀬戸内食品輸出商談会」が3月26日、マレーシアのクアラルンプールで開催され、参加企業16社が販路開拓に向け現地企業と商談した。日本貿易振興機構(ジェトロ)が主催した。瀬戸内の企業がこれだけまとまっての商談会はマレーシアでは初めて。NNAが報じた。
製品は、調味料やらーめん、飲料、農産物など多岐にわたった。参加企業はクラタ食品(広島県福山市)、田中食品(広島市)、オクヒロ食品(広島県三原市)、天野実業(広島県福山市)、森本商店(山口県下関市)など。
「アジアウオーター2014」3/19開幕 56カ国地域が出展
「アジアウオーター2014」3/19開幕 56カ国地域が出展
水道関連事業の展示会「アジアウオーター2014」が3月19日、マレーシアのクアラルンプール・コンベンション・センター(KLCC)で開幕した。2年に一度開かれる同展は、マレーシアのエネルギー・環境技術・水資源省などが協賛。マレーシアや日本ほかドイツ、米国、シンガポール、中国、台湾、デンマーク、韓国などから700社以上が出展し、主催者によると21日までの会期中、世界56カ国・地域から1万3000人以上の業界関係者の来場が見込まれている。日系企業も荏原製作所や堀場製作所などが海外法人を通じて出展している。
シンガポールで対日投資セミナー 医療機器と航空で誘致
シンガポールで対日投資セミナー 医療機器と航空で誘致
日本貿易振興機構(ジェトロ)と国際企業庁(IE)は3月18日、シンガポールで医療機器と航空分野での対日投資セミナーを共催した。両者は日本投資セミナーをこれまでも10数回共催しているが、投資誘致の産業分野を絞って行うのは今回が初めてという。これは東南アジア全域で同様だが、日本からの一方通行になりがちな企業進出や投資を、双方向にするのが狙いだ。
医療機器と航空産業は、シンガポールにも積極的で強みを持つ企業が多い分野だけに、シンガポールの事業者たちは強い関心を持ち続けているという。会場となったIEのアイアドバイサリーセンターには、シンガポールに拠点を置く企業関係者約100人が参加、銀行や証券会社の融資担当者の姿もみられた。
経済使節団を定期派遣 日商がベトナム商議所と協力協定
経済使節団を定期派遣 日商がベトナム商議所と協力協定
日本商工会議所とベトナム商工会議所は3月17日、国賓として来日したベトナムのチュオン・タン・サン国家主席のの日商訪問に合わせて協力協定を結んだ。両国間の投資や貿易拡大を視野に、相互に経済使節団を定期派遣するほか、専門家や事務局員の交換も検討する。
今治タオル14社がシンガポールの国際見本市に初出展
今治タオル14社がシンガポールの国際見本市に初出展
愛媛県の今治タオルの製造会社が加盟する四国タオル工業組合(愛媛県今治市)は、シンガポール・マリーナベイセンターで3月10~13日の4日間の日程で開催される世界的なインテリアインテリア見本市「メゾン・エ・オブジェ・アジア」に出展した。今治タオル約500点を展示したが、ブースでは東京・港区南青山のファッションビル内に出店している直営店の白を基調としたコンセプトを再現、来場者の目を引いていた。
今治からは同工組のほか、池内タオル、今井タオル、今治繊維リソースセンター、コンテックス、城南織物、田中産業、田ノ窪タオル工業、壷内タオル、ナカチウ、ハートウエル、丸栄タオル、丸山タオル、村上パイル、吉井タオルの14社が出展した。同工組の近藤聖司理事長は「予想していた以上に集客があり、来場者の反応がいい、最初の”つかみ”は成功」とし、「今後も続けて出展し、今治タオルというブランドを海外に普及させていくことが使命」と意気込みを語っている。
メゾン・エ・オブジェはフランス・パリで開催されているインテリアデザインの国際見本市で、アジアでは今回が初の開催だった。同工組の東南アジアでのイベント出展も今回が初めて。
新日鉄住金がバンドン工科大とジョイントセミナー
新日鉄住金がバンドン工科大とジョイントセミナー
新日鉄住金は3月5日、インドネシアでの鋼構造の普及に向けてバンドン工科大(ITB)とジョイントセミナーを1月28日に開いたことを明らかにした。このセミナーには、ITBの教授陣・研究者・学生・OBを含め約200名が参加し、日本と同様に注目を集めている最新の防災・減災技術について活発に意見交換が行われた。
インドネシアでは港湾、鉄道、建築などのインフラ整備が急速に進められているが、新日鉄住金では日本で長年培ってきた技術の有効活用を通じて、その発展に寄与できる方法について、バンドン工科大と対話を進めてきた。その過程で、インドネシアと同様に地震国である日本の鋼構造の技術を導入するための連携について協議、その具体的取り組みの一つがこのジョイントセミナーだった。
牧野フライスから講師招き金型工業会が技術セミナー
牧野フライスから講師招き金型工業会が技術セミナー
インドネシア金型工業会(IMDIA)は2月27日、牧野フライス製作所の加工技術部の加藤久幸氏を講師に招き、日本で様々な加工ができる工作機械「マシニング」による金型加工技術を紹介するセミナーを開いた。このセミナーには25社60人が参加した。
インドネシアにおいても金型製造に対し短納期での要望が高まっている中、切削を使った短時間での金型製造について、講師の加藤氏からマシニングによる金型加工技術の特徴や留意点などが紹介された。金型製造で重要なことはコストとスピード、精度だが、現在のインドネシアの水準はいずれも日本、中国、タイなどに比べ遅れている。
高卒者に原則就労ビザ下りず ジェトロ・SMEJセミナー
高卒者に原則就労ビザ下りず ジェトロ・SMEJセミナー
日本貿易振興機構(ジェトロ)ジャカルタ事務所と中小企業連合会(SMEJ)は2月27日、共催でインドネシア・セミナーを開いた。講演したカルティニ・ムルヤディ法律事務所の柳田茂紀マーケティング・アドバイザーは、2013年12月30日に施行された労働移住相令(2013年第12号)で、最終学歴が高校卒業の場合、原則的に外国人就労ビザが下りなくなったと説明、製造業にとって今年最大の問題になる可能性があると指摘した。
インドネシアにおける外国人労働者の就労ビザ取得の条件は、これまで「学歴(高専を含む大学)および/あるいは5年以上の職歴」として、どちらかを満たしていれば問題はなかったが、昨年末の労働移住相令では「および」のみに文言が変更。従来は担当官ごとに判断が異なっていたが、今回の改正でさらに厳格に運用される可能性が高まったとしている。
このほか、柳田氏は最近のトピックについて①13年10月のエネルギー鉱物資源相令で、石油ガス業界で外国人雇用年齢制限が設けられ、30~55歳となった②14年1月に運用開始された社会保険制度により、社会保険機関(EPJS)健康保険加入が義務付けられた③インドネシア初の通商法に国産品使用の推進に関する条項が多く盛り込まれ、輸入販売会社のインドネシア進出が難しくなった④投資申請手続きが変更された-などの説明や、留意すべきアドバイスがあった。