ドイツ連邦議会(下院、定数630)は5月6日、オラフ・ショルツ首相(66)の後継の新首相に、中道右派・キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)のフリードリヒ・メルツCDU党首(69)を選出した。メルツ氏は首相就任が確実視されていたが、1回目の投票で首相選出に必要な議会過半数(316)に届かず、”異例”の2回目の投票で選出された。
新政権で連立を組むCBU・CSUと、中道左派・社会民主党の両陣営は移民対策や年金などの社会福祉政策を巡る隔たりが大きく、この連立に造反者が出たためで、メルツ氏の求心力は低下しており、政権基盤安定へ早期の立て直しが求められる。