野上国交副大臣がシンガポールで高速鉄道で協議

野上国交副大臣がシンガポールで高速鉄道で協議

 日本の国土交通省は5月2日、野上浩太郎副大臣が4月末にシンガポールを訪問し、リー・イー・シャン上級国務相(通産・国家開発担当)、ジョセフィン・テオ上級国務相(財務・運輸担当)と会談したと発表した。シンガポールとマレーシア・クアラルンプールを結ぶ高速鉄道計画などへの協力を申し出たほか、地下開発を含めた都市開発、海洋開発、マラッカ・シンガポール海峡の運輸政策での協力などの意見交換を行った。

 これに先立ち、シンガポールのコー・ブンワン国家開発相が4月23日、日本を訪れ、太田昭宏国交相を表敬訪問し、日本の地下開発の状況を視察し、新幹線にも乗車。新幹線技術高く評価していると発言している。

フィリピン依存から脱却へ バナナの輸入先に新顔

フィリピン依存から脱却へ バナナの輸入先に新顔

 日本の食卓に定着しているバナナの輸入先の構図が変わり始めている。輸入業者が調達先の多様化に取り組み始めているのだ。新たに登場しているのがベトナム産やアフリカ東部のモザンビーク産で、スリランカ産の輸入も検討されている。

 日本のバナナ市場といえばフィリピン産が圧倒的な比重を占めてきた。2013年の輸入量98万㌧のうち、実に93%がフィリピン産だ。その他ではエクアドル4%、台湾・ペルーなどが3%という構成。様々な輸入果実がスーパーなどの店頭に並ぶようになったが、戦前から輸入され日本の食卓に定着しているバナナは変わらず、フィリピン産頼みの市場だった。

 今回、輸入業者が調達先の多様化に取り組むきっかけになったのが、フィリピンのバナナ生産地が12年末と14年初めに相次いで台風の被害を受け、値上がりしたことだった。加えて中国がバナナ消費国として台頭、フィリピンから輸入を拡大したことも、輸入業者に調達先の多様化を促している。

インドネシア・ブル島近海でM6.0の地震発生

インドネシア・ブル島近海でM6.0の地震発生

 米国の地震調査所(USGS)によると、日本時間5月2日17時43分(‘現地時間5月2日16時43分ごろ)、インドネシア・ブル島近海を震源とするM(マグニチュード)6.0の地震が発生した。太平洋津波警報センター(PTWC)によると、この地震による津波のおそれはないという。レスキューナウが報じた。

政府が低価格エコカーの補助金付き燃料使用禁止へ動く

政府が低価格エコカーの補助金付き燃料使用禁止へ動く

 財政赤字縮小と貿易収支改善を目指すインドネシア政府は、2013年9月に販売開始した低価格エコカーについて、補助金付き燃料の使用を禁止する方向だ。今年10月からの使用禁止を決断したという。ジャカルタ・ポストなどが報じた。

 実施にあたっては、レギュラーガソリンの補助金付き燃料「プレミアム」と、補助金なしのハイオクガソリン「プルタマックス」で、ガソリンスタンドの給油機のノズルの口径に差を付け、低価格エコカーが補助金付き燃料を給油できないようにする。インドネシア政府のLCGC政策適合の低価格エコカーは、とりわけ1月以降、同国の堅調な新車販売をけん引している。

分裂メーデー KSPIがブラボウォ大統領候補支持へ

分裂メーデー KSPIがブラボウォ大統領候補支持へ

 今年から祝日になった5月1日のインドネシアのメーデーは、3大労組をまとめた労働者評議会(MPBI)が内紛や分離により事実上活動が休止。労働組合総連合(KSPI)と、労働組合全総連合(KSPSI)、福祉労働組合総連合(KSBSI)が分かれ、個別に労働者の祭典を祝う分裂メーデーとなった。

 グリンドラ党の大統領候補のブラボウォ最高顧問は同日、中央ジャカルタ・スナヤンのブンカルノ競技場でのKSPIの集会に出席し、主催者発表で10万人の聴衆を前に「労働者の10要求」を支持することを表明し、引き換えに大統領選でのKSPIの支持を得た。KSPIのサイド・イクバル代表は、これからブラボウォ氏と「労働者の10要求」に関する議論を深め、5月中に合意すると語っている。

 KSPSIとKSBSIの2労組連合は大統領候補として、ジャカルタ特別州知事のジョコ・ウィドド氏を支持しており、両連合は2日に街頭活動する。

YKK AP インドネシアがドア&窓部門で大賞受賞

YKK AP インドネシアがドア&窓部門で大賞受賞

 YKK AP(東京都千代田区)の現地法人YKK APインドネシアはBCI(Building Construction Information ) ASIAが主催する「Architect Choice Award 2014」のドア&窓部門で1位となる大賞を受賞した。

 「Architect Choice Award 2014」は、インドネシア国内TOP10の設計事務所を中心に742人の建築士により、ブランド、顧客対応、デザイン、省エネ、革新、耐久性の6項目の審査で評価される。YKK APインドネシアはドア&窓部門で、各項目で高い評価を受け、日本企業唯一の受賞となった。

 YKK APインドネシアは1986年、海外初のアルミ建材一貫生産工場を持つ拠点として設立。東南アジアのAP事業中核拠点として、インドネシア国内およびマレーシア、シンガポール、台湾、ベトナムなどにアルミ建材を供給している。

輸入小麦粉にダンピング調査 国産の4割安で大量流入

輸入小麦粉にダンピング調査 国産の4割安で大量流入

 インドネシアで国内価格よりも安価な輸入小麦粉が市場の大量に出回り、国内製粉業者から悲鳴の声が上がっている。同国小麦粉製造者協会は反ダンピング委員会に対し、輸入小麦粉のダンピング(不当廉売)調査を求めている。ジャカルタ・ポストなどが報じた。

 今回、ダンピング調査の対象候補に挙がっているのはインド、トルコ、スリランカからの輸入小麦粉で、3カ国合計の輸入量は2013年の総輸入量の85.9%に相当する20万5447㌧に達するという。同協会によると、ダンピング対象の輸入小麦粉の価格は国産価格よりも約4割安い。

MRT建設に重機導入難 建設予定地周辺の撤去進まず

MRT建設に重機導入難 建設予定地周辺の撤去進まず

 インドネシア・ジャカルタの大量高速鉄道(MRT)建設事業で、工事の進捗に支障を来す事態が指摘されている。それは地下鉄の建設予定地周辺の地上施設が予定通り撤去されないため、本来なら使うはずの重機が導入できない状態で、工期への影響も懸念されている。コンパス紙が報じた。

 州営MRTジャカルタ社長は4月27日、地下鉄の建設予定地の一つ、中央ジャカルタのホテル・インドネシア(HI)前ロータリー周辺に変電設備やトランスジャカルタの停留所が残されていることが工事の遅れにつながると指摘。重機を用いた作業は中断すると大きな費用が生じるため、導入に踏み切れないとしている。

 地上施設の撤去を担当するジャカルタ特別州は、アホック副知事が「施設を直ちに撤去するよう関係者をせかしている」と説明している。中央ジャカルタ・ラトゥプラザ周辺などは歩道の撤去やガス管の移設、街路樹の移植は完了している。

調味料各社が「ハラル」対応 ムスリム訪日客増加で

調味料各社が「ハラル」対応 ムスリム訪日客増加で

 食品各社が、大幅に増加しつつあるムスリム(イスラム教徒)訪日客に対応、香辛料や調味料などで「ハラル認証」をクリアした商品で需要取り込みの態勢を整え始めている。味の素の子会社ギャバンは「ハラル認証」を取得した香辛料を5月に発売。キューピーも認証をクリアしたマヨネーズを年内にも売り出すという。

   ギャバンはマレーシアで製造したブラックペッパーとホワイトペッパーの2点を売り出す。日本に輸出するため2013年12月に2億円を投じて異物混入検査機など品質管理の設備を増強した。価格は通常品と同じ1㌔㌘約3000円~3500円。ムスリムの利用が見込まれる国際空港周辺のホテルや和食店などに売り込む。

    キューピーもマレーシアの自社工場で生産した商品を逆輸入する。マレーシアで販売している200~300㌘の家庭用サイズの商品を飲食店に販売する計画だ。このほか、ちば醤油(千葉県香取市)が13年10月からハラル対応のしょうゆを販売。1㍑当たり540円と一般的な商品と比べると約8割高いが、ムスリムの食事宅配サービスや機内食向けに好評という。

    観光ビザの発給要件の緩和や格安航空会社の増加により、13年に日本を訪れたムスリムは約30万人を超えている。また、ハラル・ジャパン協会(東京都豊島区)によると、在日のムスリムも約19万人に上っている。

ジャカルタのオフィス賃料上昇が周辺部に広がる

ジャカルタのオフィス賃料上昇が周辺部に広がる

 米系不動産コンサルティングのクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)がこのほど発表した2013年のジャカルタ特別州内のオフィス賃料の調査結果によると、中心部のビジネス地域(CBD)以外の北ジャカルタや南ジャカルタでの賃料上昇が大きく、賃料高騰の“波”がジャカルタ周辺部に広がっていることが明らかになった。

 北ジャカルタではプルイット、南ジャカルタではシマトゥパンでの上昇が目立った。シマトゥパンでは月額で1平方㍍当たり24万8659ルピアで、C&Wでは16年までにCBDでは33%、CBD以外では39%それぞれ上昇すると予測している。ちなみに、10~13年の間にCBDの13%の上昇に対し、CBD以外のオフィス賃料は20%上がっている。