入居者支援へ北ジャカルタの住宅団地で州が農園開設

入居者支援へ北ジャカルタの住宅団地で州が農園開設
 ジャカルタ特別州は今月中旬にも、北ジャカルタ・マルンダにある低所得者向け住宅団地内で、水耕式農園の開設に着手する。これは低所得層の入居者支援の一環で同州が進めているもので、経営管理は入居者に委ね、収穫による売り上げを収入源の一つにしてもらうのが狙い。
 農園の広さは640平方㍍で、開設費は2億2500万ルピア。州の予算は使わず、民間企業が提供する資金で賄う。敷地内に設ける、土地を使わない水耕栽培では作物の成長が早く、1カ月で収穫が可能という。
 ジョコウィ知事は1月6日、州営の団地を視察し「住民がナスやトウガラシ、チンゲンサイなどを栽培し、収入源の一つにしてもらいたい」と語り、野菜の販売ルートもすでに確保しているとも話している。ただ、団地内ではすでに農園が数カ所あるが、生産性が悪く、あまり収益が上がっていないという。

1月から施行の最低賃金 首都圏外の大幅な上昇目立つ

1月から施行の最低賃金 首都圏外の大幅な上昇目立つ
 2014年の最低賃金が全国各州で1月から施行となった。14年の最低賃金で目立つのは首都圏外での上昇で、ジャカルタ特別州に接近、もしくは上回る州もみられることだ。
 14年のジャカルタ特別州の最低賃金は、13年比11%高の244万1300ルピア。前年は40%上がっており、2年間の上げ幅は60%になった。日系製造業が集積する西ジャワ州カラワン県とブカシ県の最低賃金はそれぞれ13年比22%高の244万7450ルピア、244万7445ルピアとなり、ジャカルタ特別州を上回った。
 日系企業が数多く進出している東ジャワ州の最低賃金も急上昇、首都圏の水準に接近している。13年時点で46万ルピアあったジャカルタ特別州との差が、14年は24万ルピアに縮小した。東ジャワ州の州都スラバヤ市では13年比26%高の220万ルピア、バスルアン県とシドアルジョ県では同27%高の219万ルピアに上昇している。
 こうした最低賃金急上昇を受けて、労働集約型の繊維産業は首都近郊から中部ジャワ州に拠点を移す動きもある。13年だけで60社が移転したという。

ジャカルタ特別州 車通勤禁止政策は副知事も対象

ジャカルタ特別州 車通勤禁止政策は副知事も対象
  インドネシアの首都の交通渋滞緩和を目指し、1月3日に導入されたジャカルタ特別州の州職員の車通勤禁止政策で、州人事院長官の見解をよそに、ジョコウィ知事はアホック副知事にも職員と同様の対応を求める意向だ。この政策は毎月第1金曜日、職員の公共交通機関を利用した通勤を義務付けたもの。公共交通利用に向け、まずは州職員が規範となり市民にも普及させるのが狙い。
 ただ、州人事院長官は、政策の対象となるのは州の公務員のため、副知事は対象外との見解を表明している。そうした認識からか同副知事は3日は通常通り車通勤している。しかし、ジョコウィ知事は同日、自宅から自転車で登庁しており、3カ月の試験期間後は副知事にも職員と同様の対応を求める構えだ。同長官によると試験期間後は違反者には、減給や昇進の停止などの対象になる、罰則を適用するという。

州議会の2014年予算未承認を懸念 アホック副知事

州議会の2014年予算未承認を懸念 アホック副知事
 ジャカルタ特別州のアホック副知事は1月2日、州議会が2014年州予算を承認していないため、各部局が予算を使えない状態で新年を迎えたことに懸念を示した。承認されない場合、年初から執行が遅れ、事業、行政サービスが停滞する。13年の州予算執行率は7割程度と低く、14年執行率も低迷する可能性がある。州政府は13年12月初旬、歳出総額が13年予算から38.7%増の大幅増となる69.5兆ルピア(約6100億円)の14年予算案を、州議会に提出している。
 ジャカルタ特別州の正副知事の支持母体2政党(闘争民主党とグリンドラ党)は州議会の少数派。しかも、ジョコウィ知事に大統領選出馬観測があるため、州議会との間に思惑や意識のズレが顔をのぞかせる。

LPGの値上げ巡り混乱 値上げ幅は1万2000ルピアに

LPGの値上げ巡り混乱 値上げ幅は1万2000ルピアに
 ダフラン国営企業相は1月6日、国営石油・ガスのプルタミナが販売するプロパンガス(LPG)12㌔㌘入りガスボンベの卸売価格の値上げ幅を、従来価格の17%に相当する1万2000ルピアに改定すると発表した。これに伴い、LPGの市場価格は8万9000~12万100ルピアになる見込み。プルタミナは1月1日から、12㌔入りボンベの卸売価格を従来の7万2000ルピアから11万7708ルピアへ引き上げていた。今回、ダフラン国営企業相が発表した新価格は、1月7日から適用される。地元メディアが報じた。
 LPGの値上げを巡っては、計画を報告したとするプルタミナと、報告を受けていないとする大統領やエネルギー・鉱物資源相らの間で意見が対立。国営企業相が1月5日になって、自身が値上げを承認したが、大統領に報告し損なったと話し、混乱に陥った責任を認めた。ただ、今回の混乱については、大統領の指導力を疑問視する声や、一度値上げしたLPGを値下げさせることで、支持率上昇を狙った政治的”パフォーマンス”だとする批判が野党議員などから上がっている。

ジャカルタ首都圏の雨期のピークは1月中旬~2月中旬

ジャカルタ首都圏の雨期のピークは1月中旬~2月中旬
 気象地理物理庁(BMKG)は1月6日、ジャカルタ首都圏の雨期のピークは1月中旬~2月中旬との予測を発表した。雨期は2月下旬か3月上旬に終わり、2、3月の月間平均降水量は例年水準の300~400㍉になるとみている。地元メディアが報じた。
 ジャカルタは2013年1月、「5年に1度」といわれる豪雨による大洪水に見舞われた。同庁は、13~14年の年末年始にかけた雨期の降水量は例年通りだったが、バリ州で12月に1日140㍉もの豪雨を記録した事例を指摘し、首都圏でも警戒を怠らないよう呼び掛けている。

バリ州で豪州の観光客の母娘が死亡 食中毒が原因か

バリ州で豪州の観光客の母娘が死亡 食中毒が原因か
 インドネシアバリ州カランガスム県のホテルに滞在していたオーストラリア人観光客の女性(45)と娘(14)が1月4日朝、食中毒のような症状で死亡した。警察が死因を調べている。地元メディアが報じた。この親子は3日、ギアニャール県ウブドのレストランで夕食を取っていたらしい。ホテル従業員が救急車を呼んだが、娘は搬送中に、母親はバドゥン県クタの病院でそれぞれ死亡が確認された。3日にチェックインした際、親子にとくに変わった様子はなかったという。

リアウ諸島州バタム市の人口は毎年10万人規模で増加

リアウ諸島州バタム市の人口は毎年10万人規模で増加
 インドネシアリアウ諸島州バタム市はこのほど、毎年10万人規模のペースで人口が増加していることを明らかにした。地元メディアが報じた。2013年は12年比で9万7757人の増加を記録した。内訳は他からの流入者が6万4652人、新生児が3万3105人だった。同市の人口は12年4月時点で115万3860人。現在は120万人を超えているという。同市は15年に140万人に達すると予測している。
 同市には多数の外資企業の工場が集積する工業団地があり、仕事を求めて同市へ移住する労働者の流入が加速している。こうした状況を反映して最低賃金の上昇も顕著で、同市の13年の最低賃金は12年比36万ルピア増の240万ルピアに達している。

 

乗客7人が死亡 ロンボク島沖のフェリー沈没事故で

乗客7人が死亡 ロンボク島沖のフェリー沈没事故で
 1月3日午前4時ごろ(現地時間)、西ヌサトゥンガラ州ロンボク島沖でフェリーが沈没した事故で、乗客7人が死亡、十数人が行方不明になっていることが分かった。地元メディアが報じた。スンバワ島へ向け、ロンボク島カヤンガン港発のフェリーが沈没したのはロンボク島西側の沖合8㌔付近。犠牲者は子供6人と男性(90)1人の乗客計7人。

繰り返すスマトラ・シナブン山の噴火で2万人超が避難

繰り返すスマトラ・シナブン山の噴火で2万人超が避難
 地元メディアによると、インドネシア北スマトラ州のシナブン山(2460㍍)が1月4日、30回余に及ぶ噴火を繰り返し、噴煙は最大で上空6000㍍に達した。また、この周辺地域では1日当たり400~600回の微震が観測された。このため、当局は半径5㌔圏内の住民に避難を呼び掛けており、2万人を超える住民が避難している。