支持率トップはジョコウィ氏 次期大統領候補世論調査

支持率トップはジョコウィ氏 次期大統領候補世論調査
 民間調査機関ブルサトゥ・データ・センター(PDB)が実施した、2014年の次期大統領選挙への出馬が取り沙汰されている33人についての世論調査によると、ジャカルタ特別州のジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)知事が21.2%のトップの支持率を得た。元陸軍戦略予備軍司令官でグリンドラ党のプラボウォ・スビアント最高顧問会議議長が17.1%で続いた。3位以下は拮抗し、闘争民主党(PDIP)党首のメガワティ元大統領(11.5%)らが続いた。
 政党別支持率ではゴルカルとPDIPが14%で並んだ。ユドヨノ大統領の出身母体の国会第1党の民主党は、複数幹部の汚職疑惑がなどが響き、9.9%まで下落した。グリンドラは8.7%、イスラム政党の民族覚醒党(PKB)は6.7%だった。

灰の被害深刻で住民が発電所の停止要求 リアウ州

灰の被害深刻で住民が発電所の停止要求 リアウ州
 リアウ州バタム市ノンサ郡トゥラガ・トゥグール地区の住民300人は2月5日、国営電力会社PLNのバタム事務所前で、タンジュン・カサン石炭発電所の運転停止を求める抗議活動を行った。地元メディアによると、同地区の住民代表は、我々の居住地域は発電所からの灰やすすに覆われている。問題が解決するまで発電所の停止を求める-と訴えている。
 灰については、PLN側は輸送船からの荷降ろしの際に風で居住地域に運ばれたもの、発電で発生したものではない-と説明しているが、降灰に悩む住民の理解は得られず、対立している。同発電所は2012年末に稼働を開始し、月3万㌧の石炭を使用。バタム島の30%に相当する電力を供給している。

 

日本政府が洪水被災者支援へ20万㌦を無償資金協力

日本政府が洪水被災者支援へ20万㌦を無償資金協力
 日本政府は2月1日、ジャカルタの洪水被災者を支援するため、20万㌦(外務省設定レートで約1620万円)を無償資金協力すると発表した。インドネシア政府から援助要請を受けた国連児童基金(UNICEF)が、子供向け栄養食品の購入や浄水器の設置を行う。
 国家災害対策庁(BNPB)のまとめによると、1月17日の大洪水による被災者25万人、避難者5万人に上り、同27日、緊急事態宣言を解除したが、死者41人で1228人が引き続き避難しているという。BNPBでは2月下旬まで警戒が必要としている。

報道自由度上昇するも、記者への暴力はいぜん頻発

報道自由度上昇するも、記者への暴力はいぜん頻発
 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部パリ)がまとめた179カ国の報道自由度調査によると、インドネシアは2011年の146位から139位へ順位を上げたが、記者への暴力事件はいぜん頻発していると指摘された。東南アジア諸国連合(ASEAN)ではブルネイ(122位)、タイ(135位)に次ぐ3番目となり、11年に上位だったマレーシア(145位)やシンガポール(149位)を上回った。
 ただ、記者への暴力事件は頻発しており、独立ジャーナリスト連盟は記者への襲撃や脅迫は12年で56件、報道法律擁護
協会も記者への暴力行為が96件あったと報告している。

政府が若者カップル向けに人口抑制キャンペーン

政府が若者カップル向けに人口抑制キャンペーン
 ナフシア・ムボイ保健相は、国家家族計画・人口庁に、人口抑制へ向け若者のカップルに重点を置いた家族計画キャンペーンを強化するよう求めた。同保健相は、15~19歳の女性が出産する割合は、2007年に1000人当たり35人だったのが、12年には48人に上昇したと指摘。政府はこの数値を全体で14年末までに30人に引き下げるとの目標を掲げている。
 国家保健人口統計調査によると、妊娠が可能とされる年代にある全人口のうち、避妊具・避妊薬を使用していない人の比率は、2007年に9.1%だったが、15年には5%まで引き下げることを目指している。政府は、1人の女性が一生に産む子供の平均人数を指す合計特殊出生率を12年の2.4人から、15年までに2.1人に減らす目標を掲げている。

工業用地不足でいぜん価格高騰続く

工業用地不足でいぜん価格高騰続く
 ジャカルタ郊外や西ジャワ州を中心に、工業用地に対する旺盛な需要増により販売価格の高騰が続いている。2012年はカラワンで前年比44%、ブカシで同37%、セランおよびタンゲランで同32%それぞれ上昇した。その結果、ブカシでは1平方㍍当たり平均約206㌦で、最高値は312㌦の値をつけた。カラワンは約155㌦、タンゲランは約115㌦となった。ブカシでは13年も20%程度上昇すると予測されている。
  2012年の工業用地の販売面積は、前年に比べて半減し634.4㌶になったという。

西ジャワ州で257社が最低賃金適用延期へ

西ジャワ州で257社が最低賃金適用延期へ 

   西ジャワ州労働移住局長はこのほど、同州政府が257社の県・市別最低賃金適用延期を認めたことを明らかにした。2月20日までに同州知事が署名し、正式決定する。また労働移住相は、州別最低賃金の適用延期について、各州知事に申請した941社のうち47社の申請が認められたと表明した。

インドネシアがアジアの海洋安全保障上の要に

インドネシアがアジアの海洋安全保障上の要に 米国、豪州、中国、韓国、欧州などが、インドネシアとの間で軍事面での連携や協力を競い始めた。これは各国が、それぞれの思惑は交錯しながらも、インドネシアをアジア海洋安全保障上の要衝地と見立てているためだ。
 同国は世界最大のイスラム人口を擁するが、治安は安定している。加えて、テロや政変に揺れる中東・北アフリカ諸国とも穏健な関係にあることがその背景にある。米政府は中東イスラム世界への懸け橋の役割も期待しているという。また南シナ海の領有権問題でフィリピンやベトナムと対立を深める中国も、同海の利害で対立しないインドネシアとはパイプを築いておきたいというわけだ。
 1月29日、NPOの米インドネシア協会がジャカルタで海洋安保協力に関するシンポジウムを開催した。米・インドネシア両国の海軍高官が出席し、連携をアピールした。昨年7月豪空軍は米国やシンガポール、タイと2年に1度実施している合同空軍演習にインドネシアを初めて招いている。米・豪は今年、インドネシアと災害対策の合同軍事演習も検討している。中国もインドネシアとの間で、年初行われた国防大臣クラスの会談後「相互に協力し、地域の平和と安定に貢献する」との共同声明を交わしている。

12年の訪日者は前年比64.1%増で初の10万人突破

12年の訪日者は前年比64.1%増で初の10万人突破
 日本政府観光局(JNTO)の推計によると、インドネシアからの2012年の訪日者数は前年比64.1%増の10万1600人となり、初めて10万人を突破した。海外渡航者が年々増えているインドネシア人を誘致しようと、JNTOは5月にもインドネシア事務所を開設する予定で、日本観光の促進活動が一層活発化するとみられる。
 JNTOシンガポール事務所は、インドネシアからの訪日観光客急増の理由について①経済成長による所得増②格安航空会社(LCC)の日本発着便の増加③東京~大阪間以外の観光地の知名度向上-などを挙げている。
 訪日観光客のトップ3は韓国(204万人)、台湾(146万人)、中国(143万人)だった。12年12月の訪日インドネシア人は前年同月比42.1%増となり、過去最高の1万3400人に上った。

ジャカルタ州知事が4河川の川沿い住民の移転を指示

ジャカルタ州知事が4河川の川沿い住民の移転を指示
 ジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)ジャカルタ特別州知事は1月23日、州内の4河川の堤防の拡充など洪水対策を効果的なものにするため、各区長や各地区長らを中央ジャカルタの州庁舎に集めて協議、川沿いの違法居住者の移転計画に即座に取り掛かるよう指示した。
 川沿いに住む低所得者を川から離れた地域に建設する集合住宅へ移転させる方針は、現知事の就任当初からの懸案事項だが、今回大規模な洪水被害に見舞われたことで、取り組みの加速が不可欠と判断した。早急な移転計画を進めるよう打ち出しているのはチリウン、プサングラハン、アンケ、スントゥルの4河川沿いの居住者。移転は4~5月に始められる見通し。