TISが8月からクラウドサービスに必要なインフラ提供
ITホールディングスグループのTIS(東京都新宿区)は、8月1日からインドネシアでクラウドサービスに必要なインフラ「Cloud Berkembang(クラウド・ブルクンバン)」の提供を開始すると発表した。このサービスはTISが日本と中国で培ったクラウド提供のノウハウを最大限に活用し、日本品質の機能を持ちながら、インドネシアでSaaS事業を展開したい事業者向けに提供するサービスだ。利用企業が申し込むとTISは最短1週間でクラウド基盤を使えるようにする。TISは2015年度末までに250件の導入を目指す。
アサヒグループHDがインドネシアのペプシ事業を買収
アサヒグループHDがインドネシアのペプシ事業を買収
アサヒグループホールディングスは6月27日、インドネシアの食品大手、インドフードと共同で、米ペプシコのインドネシアの現地法人「ペプシ・コーラ・インドビバレッジス(PCIB)」を買収すると発表した。買収額は3000万米㌦(約29億円)で、アサヒグループHDはこのうち15億円を負担する。アサヒが昨年、インドフードと設立した合弁会社が8月末をメドに株式を取得する。
自動車用鋼板の現地生産化加速 課題は原板のAD規制
自動車用鋼板の現地生産化加速 課題は原板のAD規制
自動車市場の拡大が続くインドネシアで、自動車用亜鉛めっき鋼板の現地調達化に向けた動きが本格化している。新日鉄住金やJFEスチールなどの動きがそれだ。日系自動車メーカーにとっては歓迎すべき環境が整いつつあるが、課題もある。日本から輸入する原板の冷延鋼板で、アンチダンピング(AD)規制によるコスト増の問題だ。
JFEスチールは西ジャワ州ブカシ県のMM2100工業団地内に約300億円を単独出資し、「JFEスチール・ガルバナイジング・インドネシア」を設立、年産能力は40万㌧で2016年3月の稼働を目指す。新日鉄住金は国営製鉄クラカタウ・スチールとの間で、溶融亜鉛めっき鋼板の製造を目的に、合弁会社を設立することで合意し昨年12月、今年前半に正式契約を目指すことを発表している。JFEスチールと新日鉄住金インドネシア進出は、最終製品の形で輸出していた亜鉛めっき鋼板の現地生産化で、輸送コストの削減やきめ細かなユーザー対応などにつなげるのが狙いだ。
ただ、日系大手製鉄メーカーにとってコスト増になると懸念されるのが、インドネシア政府が発動した溶融亜鉛めっき鋼板の原板の冷延鋼板のAD規制だ。インドネシア政府は今年3月、3年間の日本製冷延鋼板への賦課を決定した。この規制により、日系自動車メーカーによると大体3~5%のコスト増となっている。このため、JFEスチールなど日本の製鉄メーカーは規制の再考をインドネシア政府に求めている。
インドネシアの電力事情を日本語・ウェブサイトで紹介
インドネシアの電力事情を日本語・ウェブサイトで紹介
国際協力機構(JICA)を通じて、経済産業省からインドネシアのエネルギー鉱物資源省に派遣されている矢野友三郎・政策アドバイザーがインドネシアのエネルギー関連情報を日本語でまとめ、昨年3月に立ち上げたウェブサイトのビュアー数が6月26日、100万を超えた。民間投資の誘致に力を入れるインドネシアだが、公表情報自体少ないうえ、詳しい情報はインドネシア語のものがほとんどで、日本人にはとっつきにくい面があった。矢野さんはサイトを通じ、日系企業の電力投資が加速することを期待している。サイト名は「インドネシアの電力エネルギー事情」。
このサイトは閲覧者への工夫がある。画面をたびたびスクロールしなくても済むようページは横長のデザインにして一覧性を高めた。新鮮味を出すため、トップページの写真は関係企業などから提供してもらった写真を毎月更新し、背景の色も定期的に変えている。アドレスはwww.energy-indonesia.com/
矢野さんは1年半前に着任し、省内の部局間連携強化や人材開発などで政策を助言しているが、ほぼすべての会議や資料はインドネシア語。英文の情報ですら見つけるのに苦労したことが、サイト開設のきっかけになった。
シャープのインドネシアでの今年の冷蔵庫販売は21%増
シャープのインドネシアでの今年の冷蔵庫販売は21%増
シャープはインドネシアにおける今年の冷蔵庫の販売目標を前年比21%増の158万台に設定している。同国で販売の伸びが著しい2ドアタイプのラインアップを拡充することで目標を達成する考え。これによりシェアは35%となり、首位を維持する見通しだ。
新たに販売開始する製品の一つは取っ手を日本刀の形にした普及価格帯の冷蔵庫「サムライ」の新モデル。ドアのデザインを変更したほか、冷蔵スペースを拡張。庫内に発光ダイオード(LED)電球を配置するなど機能性を高めた。現地生産する。容量の異なる2モデルを用意し、価格帯は235万~285万ルピア(約2万3140~2万8000円)に設定している。月間2万5000台の販売を目指す。タイから輸入する中価格帯の中型冷蔵庫「パピロン」も発売する。3モデルで容量は各288㍑。価格は420万~640万ルピア。
同社は家電製品のインドネシアでの販売拡大に向け現在、ジャカルタ近郊の西ジャワ州カラワン工業団地(KIIC)で冷蔵庫と洗濯機の新工場を建設中だ。投資額は1兆2000億ルピア(約118億円)で、月産能力は冷蔵庫が22万台、洗濯機が14万台となる。今年10月に稼働開始する予定で、2015年には約1200人を雇用する計画だ。
インドネシア産コピー用紙にダンピングの事実なし
インドネシア産コピー用紙にダンピングの事実なし
財務省と経済産業省は6月26日、インドネシア産カットシート紙に、不当廉売関税(反ダンピング税)を課さないと発表した。現地価格と輸出価格に大きな差はなく、ダンピングの事実はないと認定した。同カットシート紙は主にコピー用紙に使われる。昨年5月に王子製紙など国内製紙会社から要請を受け、財務省と経産省が合同で調査していた。
金融庁がインドネシア・タイの金融市場の整備を支援
金融庁がインドネシア・タイの金融市場の整備を支援
日本の金融庁はインドネシア、タイの金融当局と金融市場整備の支援協力で大筋合意した。成長市場である東南アジアに日本の企業や金融機関が進出しやすいように規制などのしくみを整備する。6月26日までに金融庁の畑中龍太郎長官がインドネシアとタイを訪れ、現地当局と協力を確認した。
第一弾として、損害保険分野で協力を始める。将来的に金融機関の監督・検査のやり方や不良債権の処理方法など、金融ルールの共通化を目指す。インドネシアでは損害保険の料率を算出する公的機関の設立を促すため、法整備などのノウハウを提供する。インドネシアでは自動車ローンや住宅ローンの残高が急激に伸びて将来の不良債権化が懸念されており、金融庁は金融機関の検査・監督手法も現地当局に提供する方針。
タイでは災害保険の充実を図るため、日本の地震保険のしくみなどを提供する。証券市場を発展させるための作業部会の設置でも合意した。
住友生命がインドネシア生保に最大780億円出資か
住友生命がインドネシア生保に最大780億円出資か
複数のメディアによると、住友生命がインドネシア国有銀行「バンクネガラインドネシア」の生保子会社の株式40%の取得を目指し、交渉に入ったことが6月25日、明らかになった。住友生命の出資額は最大8億㌦(約780億円)となる見込みで、海外企業への出資額としては過去最大。早ければ7月にも株式取得を完了し、役員などを派遣する予定。
バンクネガラインドネシアは、1946年にインドネシア初の銀行として設立。現在、国内に1000以上の支店を持つほか、傘下企業に証券、生保などを保有する。住友生命は銀行窓口で保険販売のノウハウを提供するなどし、積極的に同グループの経営に参画し、収益向上を目指す・
車部品の表面処理のアクトメタルが7月から商業生産開始
車部品の表面処理のアクトメタルが7月から商業生産開始
四輪・二輪車部品などの表面処理を手掛けるアクトメタル(愛知県豊田市)は、7月からインドネシアのジャカルタ近郊で商業生産を開始する。現地法人アクトメタルインドネシアが4月、運営するジャカルタ近郊の西ジャワ州カラワン県にあるカラワン工業団地(KIIC)の工場を開所。数億円を投じ、電気亜鉛メッキ加工、カチオン電着塗装設備を整備した。四輪・二輪車の部品メーカーからの受注増を狙い、2014年半ばにはフル稼働させる予定。これにより、2017年3月期には売上高を10億円に引き上げ、日本工場を上回る最大拠点とする考えだ。KIICの工場は敷地面積6500平方㍍、建屋面積1600平方㍍。5年以内に第1棟と同規模の建屋を建設し、加工能力を拡大する計画だ。
国際協力銀行、関西アーバンが仏具会社に協調融資
国際協力銀行、関西アーバンが仏具会社に協調融資
時事通信によると、国際協力銀行(JBIC)は6月21日、仏具の製造を手掛ける小寺製作所(大津市)のインドネシア現地法人に対し、関西アーバン銀行と協調して総額6000万円を融資すると発表した。両行が3000万円ずつ融資する。JBICと関西アーバン銀行との協調融資は初めて。
小寺製作所は仏壇用、寺院用の仏具を製造・販売している。1963年に創業。95年にインドネシアのジャカルタ郊外に仏具製造のための現地法人を設立し、最近は医療関連製品向けのプラスチック加工も手掛けている。