シボレーの販売伸びる インドネシアでの生産再開奏功
米ゼネラル・モーターズ(GM)のシボレーブランドの販売台数が5月に1129台となり、前年同月比約6割増加した。前月比では約2倍に拡大した。GMは5月、2005年に閉鎖した西ジャワ州ブカシ県のポンドックウング工場の生産を8年ぶりに再開、小型の多目的車(MPV)を投入していた。
インドネシア自動車業者協会(ガイキンド)が発表した新車販売統計(出荷ベース、確定値)によると、シボレーの単月の販売台数の順位は9位。前月の12位からトップ10に入った。
JFE商事 JSSIの自動車向け鋼材加工能力を大幅増強
JFE商事 JSSIの自動車向け鋼材加工能力を大幅増強
JFE商事は、インドネシアの鋼材加工拠点であるPT.JFEショウジ・スチール・インドネシア(JSSI)が、自動車用鋼板の加工能力を増強すると発表した。JSSIは第2工場を建設し、大型レベラー1基を導入、2014年4月ごろ稼働させる予定。これによりJSSIの加工能力は現在の年間約9万7000㌧から同約15万8000㌧に拡大する。
インドネシアでは日系自動車メーカーが相次いで生産能力を新増設しており、自動車鋼板需要の増加が見込まれている。このため、同社も確実にこうした需要を取り込み、業容拡大を図る。
シャープの白物家電新工場は今秋稼働 能力は2~2.5倍に
シャープの白物家電新工場は今秋稼働 能力は2~2.5倍に
シャープは6月13日、冷蔵庫や洗濯機を生産するインドネシアの新工場を今秋稼働させることを明らかにした。新工場の生産能力は、冷蔵庫が既存工場の約2倍となる年間264万台、洗濯機が同約2.5倍となる年間168万台。投資額は約100億円。
白物家電の需要が旺盛なASEAN地域において現地のニーズに合わせた製品を生産・供給する。これらの増設計画を実施していく中で、2016年度にASEAN地域での売上高目標3000億円の達成を目指す考え。
NECがインドネシアで「EBWeb」を初めて投入
NECがインドネシアで「EBWeb」を初めて投入
NECの現地法人、NECインドネシアは6月11日、取引先との注文や納期回答、出荷情報など受発注データの交換をすべてインターネット経由で行うアプリケーション「EBWeb」を、日本以外で初めて投入すると発表した。日本では300社ほどEBWebの導入実績があり、インドネシアに進出する日系メーカーからの要望を受けて、販売とサービス提供を決めた。アプリケーションの販売価格は約3000万円。イスラム教の断食明け大祭(レバラン)後に試用サービスを始め、2014年1月から有料での提供を開始する予定。
リズム時計工業がインドネシアの金属部品会社を買収
リズム時計工業がインドネシアの金属部品会社を買収
シチズンHD系のリズム時計工業は6月12日、二輪・四輪車や電機メーカー向けに金属部品を製造する梅田工業(埼玉県行田市)のインドネシア現地子会社「PT UMEDA KOGYO INDONESIA(PT 梅田工業インドネシア)」の株式99.8%を取得し、同日付で連結子会社化したと発表した。二輪車や電機業界向けに需要の拡大が見込まれる東南アジアで、金属部品事業を拡大するのが狙い。
三井住友建設がジャカルタのMRTの地下区間工事受注
三井住友建設がジャカルタのMRTの地下区間工事受注
三井住友建設は6月12日、インドネシアの首都ジャカルタ特別州において、日本政府の円借款による大量高速交通システム(MRT)第一期工事のうち、地下区間工事CP106工区を受注したと発表した。
第一期工事はジャカルタ中心部を南北に結ぶ全長15.7㌔㍍で、このうち約6㌔㍍が地下区間となる。同社が施工するCP106工区は北側終点部分の約2㌔㍍にわたる区間で、2つの地下駅舎とシールドトンネルで構成される。完成すれば、インドネシア初の地下鉄となる。請負金額は約156億円(JV総額)で、工期は2013年6月~2018年3月の予定。
周辺は高級ホテルやショッピングモール、オフィスビル、各国大使館が建ち並ぶなどジャカルタを代表する繁華街・ビジネス街となっている。
NECがインドネシアで流通業向けソリューション販売強化
NECがインドネシアで流通業向けソリューション販売強化
NECはインドネシアで流通業向けのソリューション販売を強化する。POS(販売時点情報管理)システムに加え、ソフトウェアのラインアップを拡充。これにより、現地での流通業向け製品の売上高を2014年3月期は、前期の1000万米㌦(約10億円)から2倍以上に引き上げる。
現地法人NECインドネシアの塚本武社長は、個人消費の伸びを背景に流通業が成長しており、店舗などの運営コストの削減につながるソリューション需要が拡大していると指摘。ハード・ソフト両面で製品のラインアップを拡充することで流通業向けの売り上げを倍増させる方針。同社の2013年3月期の売上高は1億5000万米㌦で、うち8割が通信部門、2割が流通業を含むITソリューション部門の構成だが、14年3月期は全体で前の期と比べ3割の増収を目指す。
インドネシアが発電用に石炭の国内活用を加速 資源相
インドネシアが発電用に石炭の国内活用を加速 資源相
インドネシアのジェロ・ワチック・エネルギー鉱物資源相はこのほど、石炭の国内消費を加速させる方針の一環として、国営電力PLNの石炭火力の発電容量を、今後7年間で4万メガ㍗(MW)まで引き上げる計画を明らかにした。国際価格の下落が顕著な石炭を国内消費に回すことで、石炭産業の凋落を押し留めるとともに、慢性的な問題となっている電力不足の解消に役立てるのが狙い。
またこの背景には、インドネシアの石炭の主要輸出先である中国が低品質石炭の輸入規制を検討していることもある。中国は昨年、34億㌧の石炭を消費し、うち2億㌧を輸入。インドネシアからは9000万㌧輸入し、うち30%が低品質石炭だった。
インドネシア政府は2019年までに石炭火力や地熱などを含む年間発電容量を5万5500MWに設定しており、うち70%を石炭火力でまかなう計画。昨年の発電容量の内訳は石炭が51.40%、石油が13.83%、天然ガスが23.18%、再生可能エネルギーが12.11%だ。
事故続出でパイロット規制強化 乗務時間違反者に罰則
事故続出でパイロット規制強化 乗務時間違反者に罰則
インドネシアでは航空業界の給与水準が低いためパイロットの超過勤務の常態化が指摘される中、また安全性を揺るがすムルパティ・ヌサンタラ航空の事故が起きた。このため、運輸省は過労は事故の危険性を高めるとして、超過勤務の防止に乗り出した。
航空法の規定では旅客機パイロットの乗務時間の上限を1日9時間、月110時間、年1050時間と決めているが、これまでに70人の超過勤務が報告されているという。6月5日に開いた安全管理についての会合でパイロットが勤務時間の規定を破った場合の罰則を強化する方針を決め、各航空会社に法令の順守を徹底するよう伝達した。規定時間を1時間超過するごとに約50万ルピア(約5000円)の罰金を課すことを想定している。
現在のインドネシアのパイロット数は定期運航する16社で約8000人。2008年から旅客数は年15%ずつ増加しているのに対し、パイロットの増加率は同5.2%にとどまる。拡大する市場とは反対に、深刻化する人材不足も超過勤務問題に拍車をかけているとみられている。政府はパイロットの増員を図るため航空学校のカリキュラムを見直し、半年ごとに新規学生の受け入れを可能にするほか、今年新しい国立航空学校を北スマトラ州メダンと南スラウェシ州マカッサルに開設することを決めている。
三菱マがフリーポート操業停止受け、代替供給先確保に動く
三菱マがフリーポート操業停止受け、代替供給先確保に動く
ロイターによると、インドネシアで三菱マテリアルが出資する銅精錬所、インドネシア・カパー・スメルティング(PTS)の三木眞社長は6月10日、米鉱山大手フリーポート・マクモラン・カッパー・アンド・ゴールド(FCXN)がパプアで運営する鉱山の操業停止を受けて、代替供給先の確保に動いていることを明らかにした。同社長によると、同鉱山からの精鉱用銅の供給は全体の80%を占めていたという。
フリーポートは5月14日、訓練用坑道で発生した落盤で作業員28人が死亡した事故により、翌日からパプア州で運営するグラスベルグ銅山の操業を停止している。インドネシア政府は、事故調査が完了するまで操業停止を求めており、事故調査は最長で3カ月かかる見通し。