沈没船報道で韓国大統領府が介入か 記者らスト断行

沈没船報道で韓国大統領府が介入か 記者らスト断行

 悲惨な韓国の旅客船沈没事故を巡り、公共放送KBSの社長が大統領府の圧力を受け、政府に不利な報道をしないよう現場に指示した疑いが浮上し、記者たちが社長の退任を求めてストを行っている。大統領府は関与を否定しているが、統一地方選の選挙運動が始まった5月22日もニュース番組が短縮されるなど、混乱が続いた。読売新聞が報じた。

 大統領府の介入疑惑は、KBSの前報道局長が16日、暴露した。前局長は「大統領府から(初動対応に不備があった)海洋警察への非難を自制してほしいと電話があった」と、大統領府の圧力があったと主張した。その結果、KBSの部長やデスク級の記者ら200人以上が抗議のため職務を辞任し、海外特派員を含む第一線記者らは19日からストに入っている。

副大統領がIPA総会で資源開発認可の簡素化要請

副大統領がIPA総会で資源開発認可の簡素化要請

 インドネシアのブティオノ副大統領は5月21日、インドネシア石油協会(IPA)の年次総会で、10月の政権交代前に石油・ガス資源の開発認可の簡素化など改善するべき問題点を明らかにした。同副大統領は開発認可が遅れることで石油・ガス生産量が増えないとエネルギー鉱物資源省に認可の簡素化を求めた。ジャカルタポストが報じた。

 このほか、政府は資源開発に積極姿勢をみせるが、土地建物税の増加や生産分与契約(PSC)の高い分配比率など資源開発意欲を削ぐ政策が見受けられることで、成果が上がってこないとしている。

 IPA年次総会に日系企業で唯一参加した国際石油開発帝石(INPEX)の菅谷俊一郎インドネシア総代表(本社取締役常務執行役員)は「各省庁の連携を期待する」と述べた。

ベトナム首相が経済フォーラムの講演で中国批判

ベトナム首相が経済フォーラムの講演で中国批判

 ベトナムのグエン・タン・ズン首相は5月22日、フィリピン・マニラ首都圏で開催されている世界経済フォーラム東アジア会議で講演し、南シナ海での海洋進出を加速する中国について「国際法の重大な違反で、海域の平和と安定に対する脅威だ」と批判した。同首相は21日のフィリピン・ベトナム首脳会談でも中国を名指しで非難しており、改めて国際社会に訴えた形となった。

 

ベトナムと連携強化 安倍首相がダム副首相と会談

ベトナムと連携強化 安倍首相がダム副首相と会談

 安倍首相は5月22日、東京都内でベトナムのブー・ドク・ダム副首相と会談し、ベトナムと中国との間で緊張状態が続く南シナ海情勢を巡って協力する方針を確認した。政府は岸田文雄外相を6月にベトナムに派遣する方向で調整する。海洋の安全保障を巡り、中国をけん制する姿勢を強める。

 ダム副首相は「(ベトナムの)正当な立場を応援していただき、感謝したい」と南シナ海情勢を巡る日本の姿勢に謝意を表明。安倍首相は「中国の一方的な掘削活動による地域の緊張を憂慮している。法の支配の重要性を訴えたい」と答えた。また、首相はベトナムでの反中国デモで日系企業に被害が出たことに関して「日本企業が安心して活動できるように配慮してほしい」と要請。ダム氏は「日本人の安全確保に努めたい」と語った。

「不測の事態に備え」タイの日本企業に緊張感

「不測の事態に備え」タイの日本企業に緊張感

 5月20日に全土に戒厳令が発令された後も、軍は水面下で交渉を続けながら、両派の動向を静観する姿勢を示していたことから、現地に進出する日本企業は予想以上に冷静だった。ところが事態は急変、22日夕、軍が全権を掌握、夜間外出禁止令が出されることになり、各社は不測の事態に備えようと緊張感が高まっている。

  同日は、午後10時から午前5時までの夜間外出禁止令に合わせて、小売業は営業時間を短縮、自動車メーカーなどは工場の夜勤を中止したり、午後3時から午前0時まで予定していた操業を午後8時に打ち切るなどの措置を取った。23日以降は通常通りの勤務体制を敷けるのかどうか、今後の動向を注視している。

 日本企業にとってタイは東南アジア諸国連合(ASEAN)の中で最大の投資先だ。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、2013年に日本企業がタイに投資した件数は686件、金額は2904億9100万バーツ(約9000億円)に上った。これは、インドネシアの倍近い金額だ。

混迷タイで8年ぶりクーデター 軍が全権掌握

混迷タイで8年ぶりクーデター 軍が全権掌握

 タイ陸軍のプラユット司令官は5月22日夕、テレビを通じて演説し、午後4時半(日本時間6時半)で憲法を停止するとともに、軍が同国の全権を掌握したと発表した。戒厳令下でタクシン派と対立勢力の調停協議の最中、双方の強硬姿勢は全く変わらず、軍の“仲介”協議による早期の収拾は困難と判断。軍は突如として出席者を拘束。白昼、全権掌握に踏み切る異例の展開となった。同国における軍事クーデターは2006年以来、8年ぶり。軍の強権発動と政治介入がまたも繰り返された。

2019年までにインドネシア全土に上下水道普及

2019年までにインドネシア全土に上下水道普及

 インドネシア政府は2019年までに、全土に上下水道を普及させることを目標としている。インドネシアでは、上水道普及率は1993年の37%から2013年に67%へ、下水道普及率は93年の24%から13年には59%へそれぞれ引き上げることに成功している。

   ただ、目標とする19年までに全土に上下水道を普及させるためには莫大な所要資金を必要とする。国家中期開発計画(RPJMN)によると、今後5年間で上下水道インフラ整備に274.8兆ルピア、下水道インフラ整備に385.3兆ルピアの計660兆ルピア(572億米㌦)以上が必要という。ジャカルタポストが報じた。

ジャワ島外の地方都市の消費・購買意欲が旺盛

ジャワ島外の地方都市の消費・購買意欲が旺盛

 市場調査会社ニールセンは5月21日、インドネシアの地域別消費・購買動向の調査結果を明らかにした。これによると、ジャワ島内の都市に比べ、ジャワ島外の地方都市の消費・購買意欲が高いことが分かった。

 主な設問項目をみると、直近の1カ月間に①ショッピングセンターで買い物をした人はジャワ島外が62%、ジャワ島が42%②ファストフード店を利用した人はジャワ島外が44%、ジャワ島が37%③今年1~3月に国内航空線を利用した人はジャワ島外が97%、ジャワ島93%④1世帯当たりの平均支出と収入はジャワ島外がそれぞれ250万ルピア(約2万2000円)、350万ルピア、ジャワ島が240万ルピア、330万ルピア⑤平均世帯人員はジャワ島外が5.3人、ジャワ島が5.0人⑥小売店の前年比増加率はジャワ島外が28%、ジャワ島が15%だった。これらで分かる通り、すべての項目でジャワ島外の都市の数値がジャワ島の都市を上回っている。人口増と経済成長を背景に所得水準がジャワ島よりも高くなっているためとみられる。

 調査は1~3月にジャワ島のジャカルタ、東ジャワ州スラバヤ、西ジャワ州バンドン、中ジャワ州スマラン、ジョクジャカルタの5都市と、ジャワ島外の北スマトラ州メダン、南スマトラ州パレンバン、バリ州デンパサール、南スラウェシ州マカッサル、南カリマンタン州バンジャルマンの5都市に住む計1万5844人を対象に実施された。

アジアの押収覚醒剤5年で3倍に急増 国連報告

アジアの押収覚醒剤5年で3倍に急増 国連報告

 国連薬物犯罪事務所(UNODC)は5月20日、「世界の合成薬物報告」を公表した。覚醒剤のメタンフェタミンの押収量がアジア太平洋地域を中心に急増、同地域で2012年、過去最大の36㌧に達したとしている。

   報告書によると、アジアのメタンフェタミン押収量は08~12年の5年間で3倍に拡大。中国では12年に約16㌧が押収され08年の倍以上に急伸、地域全体の45%を占めた。タイでも12年は08年の5倍に相当する約10㌧が押収された。インドネシアでもこの5年で3倍になった。経済成長に呼応してアジア全体の薬物消費も増え、密輸も活発になっているとみられる。

ベトナムのフェイスブック利用者2500万人に

ベトナムのフェイスブック利用者2500万人に

 デンマークの市場調査会社エピニオンによると、ベトナム国内のインターネットユーザー3600万人のうち2500万人近くがフェイスブックを利用していることが分かった。サイゴンタイムズが報じた。エピニオン・ベトナムが4月、インターネット上で18歳以上のベトナム人1000人余を対象に実施した調査結果。回答者の97%がフェイスブックのアカウントを開設していた。