アホック副知事がJMに最後通告 建設許可剥奪も
ジャカルタ特別州のアホック副知事は3月25日、モノレール建設を進めている事業会社ジャカルタモノレール(JM)が、州との新しい合意文書に署名できない場合は、3月中にモノレール建設許可を打ち切る-との踏み込んだ発言をした。事実上の最後通告で、紆余曲折あったモノレール建設をめぐる交渉や協議も3月中が一応の区切りとなる。
これまでJM社は事業が3年以内に完成できなかった場合、建設費150万㌦の5%分の補償費を求める州との合意文書に署名しておらず、同副知事は「今月中に署名できない場合には、契約は完了する」との強気の姿勢を崩していない。これは同副知事に、その全体計画の詳細は明言を避けているが、別プランがあるためだ。JMの現行計画を廃止して、新たな「メトロカプセル」の立ち上げという思惑があるためだ。この計画は地場系製造会社プルカカス・レカダヤ・ヌサンタラが提案しているものだ。
メトロカプセルは州内で走るメトロミニやコパジャと同じ大きさの車両を想定。最高70㌔で1時間当たり1万9000人を運ぶことができるという。建設費は1㌔当たり1140億ルピアで、建設期間は3年。大量高速鉄道(MRT)事業のように工事期間中、交通渋滞をさらに悪化させるようなことはないとも話している。
外務省、丸紅をODA事業から9カ月間排除
外務省、丸紅をODA事業から9カ月間排除
外務省は3月26日、丸紅に対し日本政府の政府開発援助(ODA)事業への参加を排除する措置を講じたと発表した。期間は同日から12月25日までの9カ月間。この措置は、丸紅がインドネシアの電力事業に絡む贈賄への関与を認め、米司法省への罰金支払いに同意した問題を受けたもの。
絶滅から守れ!東ジャワ州保護区でカメの赤ちゃん海へ
絶滅から守れ!東ジャワ州保護区でカメの赤ちゃん海へ
インドネシア東ジャワ州バニュワンギにあるカメの保護区で3月23日、ふ化したばかりのアオウミガメの赤ちゃんが海へと放たれた。前日に親ガメが産み落とした卵を保護区の関係者らが丁寧に集め安全な場所でふ化させていた。太平洋とインド洋が交わるインドネシア周辺の海では、絶滅が危惧されているカメ7種のうち6種が生息している。AFP-時事が報じた。
ジョコウィ氏に「知事の任期を全うすべき」の声も
ジョコウィ氏に「知事の任期を全うすべき」の声も
ジャカルタ特別州でいま、先に大統領候補宣言をしたジョコ・ウィドド(通称ジョコウィ)知事に対し、市民、学生団体らが州の問題を未解決のまま、任期中に大統領に乗り換えようとしているとして留任を求める声が上がっている。これに対して、同知事は渋滞や洪水問題は、大統領になって対応する方が解決が容易だと反論している。
世論調査で圧倒的人気を誇るジョコウィ氏だが、知事就任1年半余りでの大統領候補宣言は、同氏にとって一番の弱み。だが、同氏は知事の権限範囲内で取り組めることには限界があると言明。そのうえで①渋滞問題には州の範囲を超えて、複数の州にまたがる首都圏単位で解決しないといけない②洪水問題についても、ジャカルタの水の9割はボゴールから流れてくる。治水事業にあたっては主要13河川の管理は中央政府が握るため、州政府の判断だけで改修を進めることができない③渋滞解消策としての公共交通機関の整備については、中央政府トップの方がより抜本的な政策が打てる-などと主張している。
「漁師に違法行為はない」地裁が豪州政府に賠償命令
「漁師に違法行為はない」地裁が豪州政府に賠償命令
インドネシア東ヌサトゥンガラ州西ティモール在住の漁師が、豪州海軍に密猟容疑で拘束され、漁船を処分されたとして、豪州政府に損害賠償を求めた訴訟の判決で、ダーウィンの連邦地裁はこのほど同政府に漁師に44万㌦を支払うよう命じた。地元メディアが報じた。
この事件の経緯は、2008年のことだ。漁師がインドネシア側の排他的経済水域(EEZ)で、豪州の大陸棚上である海域で、ナマコを捕っていたとして、豪州海軍のパトロール船に拿捕され、漁船は海上で焼却処分された。この場合、大陸棚の海底資源は豪州の法律が及び、水中の魚はインドネシアが管轄する。そこで、この漁師は水中の魚を捕っていただけだと主張して、豪州海軍を相手に訴訟に持ち込んだ。その結果、今回地裁の判決で漁師の主張を認め「漁師に違法行為はなく、漁船の押収は根拠がない」と結論付けた。
国内業者保護 16年から小売業者に国産品80%超を義務化
国内業者保護 16年から小売業者に国産品80%超を義務化
インドネシア政府は2016年から、小売業者に商品の80%以上を国産品にすることを義務付ける。商業相令(13年第70号)によると、伝統市場やモールなど小売店が対象。全国的に出店が相次ぐショッピングモールなど小売店への国内業者の販売ルートを確保し、保護するのが狙い。この規制により国内総生産(GDP)の55%を占める国内消費を、輸入品ではなく、国産品で取り込めるようにする。ただ今回の規制について、輸入品の割合をどのようにカウントするのか難しく、うまく機能しないのではないか-との声も出ている。
バタムに住宅と工業団地を結ぶモノレール2路線敷設
バタムに住宅と工業団地を結ぶモノレール2路線敷設
インドネシアリアウ諸島州のバタム地域管理庁は3月18日、バタム島内にモノレール2路線を敷設する計画を明らかにした。2016年に着工し、18年の営業開始を目指す。総工費は2.4兆ルピアを見込む。地元メディアが報じた。2路線のうち、住宅を通る路線はハン・ナディム~ナゴヤ地区(バトゥ・アンパル)。全長は28.4㌔。バタム市内中心部や工業団地を通るバタム国際センター~タンジュン・ウチャン地区(ダムリ)。全長は27.6㌔。
同庁の担当者は「市内の中心地、住宅地と工業団地を結び交通の利便性を向上させる。運賃も低く設定し利用者を増やすことで、渋滞を緩和する」と説明している。
進まぬ補修工事 洪水で68%の道路が破損 バンテン州
進まぬ補修工事 洪水で68%の道路が破損 バンテン州
インドネシアバンテン州南タンゲラン市はこのほど、大雨や洪水の影響で市内の道路の68%にあたる約800㌔が破損していることを明らかにした。ただ、そんな状況にもかかわらず補修は進んでおらず、地元では同州のアトゥット知事や同市長ら一族が汚職疑惑の渦中にあることが、補修工事に影響を与えているとの見方も出ている。
同州セランにあるスルタン・アグン・ティルタヤサ大学のダニル・アンサ経済学部教授は「インフラ開発予算が近年低く抑えられていることも原因の一つ」と指摘。そのうえで、「今年、道路整備に充てられた予算は3000億ルピアにすぎない。補修や建設工事には約1兆ルピアが必要」としている。
JJCが3/28に日系企業対象に新健康保障制度説明会
JJCが3/28に日系企業対象に新健康保障制度説明会
ジャヵルタ・ジャパン・クラブ(JJC)労働問題委員会は、日本貿易振興機構(ジェトロ)の協力の下、4月1日からインドネシアで施行される「新健康保障制度」への迅速な対応を支援するため、日系企業に対する「健康保障制度説明会」を実施する。概要は以下の通り。
【日時】2014年3月28日(金)午前9時~11時30分【場所】国際交流基金ジャカルタ事務所 講堂【対象】日系企業代表者および労務担当責任者【説明者】インドネシア保健省BPJS-Keshatan【使用言語】説明はインドネシア語(逐次通訳あり)【内容】新健康保障制度の概要について(新健康保障制度が使える医療機関、診察方法、診察にかかる患者負担、日系企業の加入義務、加入期限、外国人労働者の加入の必要性、保険料の金額など)
KPK委員長を副大統領候補に擁立構想 グリンドラ党
KPK委員長を副大統領候補に擁立構想 グリンドラ党
インドネシアの7月の大統領選を控え、グリンドラ党がサプライズ構想を明らかにした。同党の大統領候補ブラボウォ最高顧問の副大統領候補に、汚職撲滅委員会(KPK)のアブラハム、サマッド委員長を擁立するという計画だ。汚職摘発で一定の成果を上げてきたアブラハム委員長を取り込むことで清潔で、潔癖なイメージをつくり、これまでの世論調査で独走状態にある闘争民主党のジョコ・ウィドド氏(ジャカルタ特別州知事)に対抗しようというもくろみだ。ただ、この意表を突いたサプライズ策に、果たしてアブラハム氏が乗るのか?まったく不透明だ。