ジャカルタ州の高校校長試験で現職の過半数が不合格
インドネシアジャカルタ特別州政府は3月8日、同州内の高校校長や希望者を対象にした試験で現職校長113人のうち過半数の62人が不合格だったことを明らかにした。今回の試験は2013年12月に実施された校長試験で、2件の不正が発覚したため、やり直したもので、州人事局長によると、現職の113人、校長職希望者667人の計780人が受験した。
その結果、合格したのは希望者132人、現職51人だった。不合格だった校長は一般教員に降格される。
タナアバンの露天商移転に大きなカベ 店舗は閑古鳥
タナアバンの露天商移転に大きなカベ 店舗は閑古鳥
ジャカルタ特別州が懸案として進めていた首都最大の露天商地帯、中央ジャカルタ・タナアバンでの強制立ち退きから7カ月が経過した。「東南アジア最大級の繊維市場」ともいわれたタナアバン市場の移転先として、同州が用意した移転先の一つ、州営市場「ブロックG」。これまでのところ、広く世間にアピールするはずだった州の思惑は完全に外れ、露天商移転のモデルケースが大きな壁にぶつかった形となっている。
不本意ながら移転に応じた露天商らが当初、懸念していた通り、移転先一帯の来訪者自体が極端に少ない立地の悪さが響き、どの業者も商売が全く振るわないと口を揃える。そのため、同市場3、4階の移転商店968戸にはまさに閑古鳥が鳴く。そして、残ったのは整然と連なるシャッターの海だ。
タナアバンを追われた零細な露天商にとって、そもそも身の丈に合った転居先の選択肢はあったのか。卸売商がひしめくタナアバンの州営市場「ブロックA」の賃料は年間2億ルピアはする。ほとんどの露天商には手が届かない。路上は州内で取り締まりが進む。受け皿になるはずだったモナスでの公営夜市場は2月中旬から開催中断。自警団主催の夜市場にも州政府が締め付けを強くしている-といった具合だ。
こうしてみると、露天商には生活の糧を得ようにも八方ふさがりで行き場がないのだ。立ち退かせるだけでは路頭に迷う零細自営業者を増やすだけで、少し視野を広げて見てみると何の解決にもなっていない。
インドネシア中央統計局によると、2013年8月現在、首都の労働人口518万人のうち、26%の136万人が労働法規の外で働く零細労働者で、いま同国で著しい最低賃金引き上げの恩恵に浴していない人たちだ。これらの人たちを調整弁にした形での対策では、とても抜本的な解決策とはいえない。
消息絶ったマレーシア航空機の捜索範囲を大幅拡大
消息絶ったマレーシア航空機の捜索範囲を大幅拡大
3月8日未明、乗客乗員239人を乗せ消息を絶ったマレーシア航空機370便の捜索は、船舶40隻と航空機30機以上を動員して進められているが、手掛かりはいぜんとして見つかっていない。焦燥感が募る中、マレーシア政府は11日から捜索範囲を拡大し、マレー半島の陸地なども対象に加えることなどを明らかにした。
これまではレーダーから機影が消えた地点から半径50カイリ(約92㌔)を捜索範囲としていたが、この半径を2倍の100カイリ(約185㌔)へ拡大する。これによりマレー半島の陸地とその西岸沖、さらにはインドネシア西部のスマトラ島北部が網羅されるという。
労組2団体が5/2に340万人動員のーデー共闘デモを計画
労組2団体が5/2に340万人動員のメーデー共闘デモを計画
インドネシアの3大労組団体のうち労働組合連盟(KSPSI)とインドネシア福祉労連(KSBSI)が5月2日、両団体合わせ全国で340万人動員を目標にメーデーの共闘デモを計画していることが明らかになった。この2大労組団体の動員目標の内訳はKSPSIが300万人、KSBSIが40万人。うちジャカルタではKSPSIが15万人、KSBSIが5万人の計20万人を動員し、大統領宮殿前などで抗議活動を繰り広げる予定だ。両労組団体は過激なデモは行わず、メーデー当日の5月1日は労働者の家族を含む国民のための社会奉仕活動を実施する考えだ。NNAが報じた。
なお、3大労組団体のうち、インドネシア労組会議(KSPI)は先に、メーデーで100万人を動員し、別行動することを明らかにしている。3団体は2013年のメーデーまでは労働組合評議会(MPBI)を組織して協調していたが、その後、最低賃金を巡って意見が合わず、MPBIを解散している。
イ人メードを餓死させたマレーシア人夫婦に死刑判決
イ人メードを餓死させたマレーシア人夫婦に死刑判決
マレーシアの高等裁判所が、インドネシア人メード女性を餓死させたとして殺人罪に問われたマレーシア人夫婦に死刑の判決を言い渡した。ショッキングなことに、メードの女性は十分な食事を与えられず、死亡時の体重は26㌔まで減っていたという。被告側弁護士が3月7日、地元メディアに明らかにした。
マレーシア航空機が南シナ海上空で消息絶つ イ乗客7人
マレーシア航空機が南シナ海上空で消息絶つ イ乗客7人
マレーシアのクアラルンプールから中国の北京に向かっていたマレーシア航空370便ボーイング777-200型機(乗客乗員239人)が3月8日午前1時半ごろ、南シナ海上空で消息を絶った。同機にはインドネシア人7人が搭乗していた。乗客の中に偽名搭乗者が2人いたことが分かり、マレーシア当局はテロ行為の可能性も視野に、ベトナム、インドネシア、中国、フィリピン、米国などの各国捜査機関と海上と空から捜査を進めている。
マレーシア航空によると、乗客は227人で、乗員は12人。中国人が153人と最も多く、国籍は15カ国・地域にわたっている。日本人の乗客はいなかった。機長は飛行時間が1万8000時間を超えるベテランだという。
デモ隊懐柔へ国家警察が女性警官を積極活用の動き
デモ隊懐柔へ国家警察が女性警官を積極活用の動き
インドネシアで国家警察が、女性警官の積極活用を進めている。これは、経済成長に伴い待遇改善を求める労働団体のデモなどが頻発する同国で、デモ隊との雰囲気を和らげ、デモ隊の行動が先鋭化するのを防ぐのが狙い。というのもデモの参加者はほとんどが男性。容姿端麗な女性警官が話しかけると、過激化しそうなデモ隊も大体鎮まる-とスマイル作戦の効果の弁も聞かれる。
警察関係者によると、容姿端麗な女性中心の部隊は以前からあるが、採用規模を拡大へ積極的に活動を始めたのは3年ほど前から。テレビやイベントで交通安全を呼び掛けたり、デモ隊との交渉を通じ暴徒化するのを防いだりするのが主な任務という。
リアウ州の林野焼失1万㌶超 昨年上回る被害の可能性
リアウ州の林野焼失1万㌶超 昨年上回る被害の可能性
インドネシアのリアウ州を中心とするスマトラ島の林野火災は、広大な範囲を燃え尽くし、いぜんとして収束の兆しが見えない。気象地理物理庁(BMKG)によると、同州内ではこの2カ月まとまった雨がほとんど降っていないことから被害が広がっている。同州のアナス・マアムン知事は3月5日、火災による焼失面積は、州内だけで1万1138㌶に上っていると語っている。また、林野火災の煙害により全体で3200万人以上が呼吸器官などの健康被害を訴えているという。地元紙が報じた。
火災のほとんどが農業に使う火が泥炭層や林野に燃え移ったとみられる。季節は乾期に向かうだけに、被害はさらに拡大する可能性が高い。マレーシア、シンガポールなど近隣国に流れる煙害が、1997年以来最悪になった昨年を上回る可能性もあるとして、中央政府は消火とパトロールに力を入れている。
インドネシアでイスラム世界初の動物の違法取引禁止令
インドネシアでイスラム世界初の動物の違法取引禁止令
インドネシア最高のイスラム教聖職者団体が、野生動物の違法取引を禁じるファトワー(布告)を発した。世界最大のムスリム人口を有する同国において、インドネシア・ウラマー評議会が出したこの史上初のファトワーは、絶滅の危機にある動物の違法な狩猟や取引をハラーム(禁止)とすることを表明している。ナショナルジオグラフィック公式日本語サイトが伝えた。同評議会は異例の声明で、2億人を超える同国のムスリムに対し、トラ、サイ、ゾウ、オランウータンなど絶滅の危機にある動物の保護と保全に積極的な役割を果たすことを求めている。
バンドン西部のパウォン洞窟で9500年前の人骨発掘
バンドン西部のパウォン洞窟で9500年前の人骨発掘
インドネシアの考古学研究所は3月2日、西ジャワ州西バンドン県にあるパウォン洞窟の発掘調査で先史時代の人骨を発掘したと発表した。約9500年前のものと推定されるという。人骨は深さ225㌢の場所で発見された。成人男性の足の骨とみられる。同じ場所からシカや軟体動物、黒曜石の破片、石灰石でできた道具なども見つかっている。
ここ数年の調査で、深さ150㌢の地点で約7300年前のものとみられる人骨が見つかっており、パウォン洞窟が2200年の長期にわたり、住居として利用されていたことを裏付けるものになるとしている。地元メディアが報じた。
同洞窟はバンドン市街地の西25㌔の同県パタララン郡チパタットにある。広さは約300平方㍍あり、現在はコウモリの巣になっているという。