芸能人候補者77人が立候補か 総選挙控え慌しさ増す
地元メディアによると、4月9日投開票の総選挙に向け立候補者の動静が慌しくなってきた。これまでのところ少なくとも77人の歌手、タレント、映画俳優、モデル、スポーツ選手などが各党から立候補を決めているが分かった。支持基盤が弱く、能力のある党員の絶対数が不足している政党は、得票数確保のために、知名度が高く、人気のある芸能人を起用してと考え勝ち。しかし、2009年選挙では、国民信託党(PAN)が19人の芸能人を擁立したが、当選したのはコメディアンと俳優の2人だけだった。人気が必ずしも得票数に結び付かないことが明らかになった。
とはいえ、一定の頭数を揃えるとなると、知名度や人気に頼らざるを得ないというわけだ。こうした状況を、インドネシア科学院(LIPI)の政治評論家は冷静に、芸能人の立候補者は、人気だけでは一般の政治家のように支持は得られないだろう-と語っている。
2035年に人口3億人 世界5位 都市の比率66.6%に
2035年に人口3億人 世界5位 都市の比率66.6%に
インドネシアの国家開発庁(バペナス)や中央統計局がこのほど発表した2010~35年の人口推計によると、インドネシアの人口は22年に2億7110万人、35年には3億560万人になり、10年の2億3760万人から28.6%増加することが分かった。この結果、35年には中国、インド、米国、ナイジェリアに次ぐ世界第5位の人口となる。地元メディアなどが報じた。
15~64歳の生産年齢人口は10年の65.6%から、28~31年には68.1%に増加し、経済成長を後押しする。都市人口の割合は、農村部から都市への移動、流入により10年の49.8%から、35年には66.6%に高まる。一方、平均寿命は州別ではジョクジャカルタ特別州が75.5歳で一番長く、東カリマンタン州(75.4歳)、中部ジャワ州(75.3歳)、西ジャワ州(74.4歳)と続いている。
バペナスのアミルダ長官は、同国に今後起こる可能性のある、経済成長が停滞する”中所得国の罠”の事態を回避するために、①人材の質を向上させる②国内総生産に占める設備投資の割合を現在の30%から45%に高める③技術革新を促す④広範な分野の産業を発展させる-などの政策の断行を挙げている。
ハラル認証のLPPOMが東京事務所開設へ準備
ハラル認証のLPPOMが東京事務所開設へ準備
インドネシアのハラル認証機関、イスラム学者会議(MUI)の食品医薬品化粧品調査センター(LPPOM)が、東京事務所の開設準備を進めている。1月にMUI議長やLPPOM代表らが来日、ハラル認証取得を巡る日本の状況を視察している。また、日本記者クラブでは「世界のハラル認証の行方と日本の対応」と題する講演会を開催している。
金属労連が15年の最低賃金3割増要求の方針打ち出す
金属労連が15年の最低賃金3割増要求の方針打ち出す
インドネシアの金属労連(FSPMI)は2月11日、2015年の最低賃金を14年実績から3割引き上げを求める方針を明らかにした。14年の全国平均の引き上げ幅17%を大幅に上回る水準だ。12日にはジャカルタを含む12州で賃上げなどを訴えるデモを実施する予定。NNAなどが報じた。
大幅な賃上げの実現に向け、最低賃金の目安となる適正生活水準(KHL)の構成項目を現行の60品目から84品目に増やすことを引き続き要求する。社会保障制度の改善も呼び掛ける。KHLは労働者が1カ月間生活するために必要な生計費の指標。
12日は主要都市で組合員を動員して抗議活動を実施する。ジャカルタでは午前10時に都心部のホテル・インドネシア前のロータリーに集結し、大統領宮殿、憲法裁判所、保健省などに向けてデモ行進する。3万人以上の参加を見込んでいる。
インドネシアで若年層中心にネット利用の電子商取引拡大
インドネシアで若年層中心にネット利用の電子商取引拡大
インドネシアで若年層を中心にインターネットを利用した電子商取引(EC)の拡大が続いている。シンガポールの調査会社グリーンバーグ・ブランド・ストラテジーや米クレジットカード大手ビザの調査によると、同国の約7100万人ともいわれるネット利用者の76%がECを活用。うち約半数をスマートフォン(高機能携帯電話)利用による18~30歳の若年層が占めているという。ジャカルタ・グローブなどが報じた。
同調査によると、インドネシアのEC利用者の年間平均支出額は約550万ルピア(約4万6200円)。全利用者の48%は年間650万ルピア以上を支出する利用頻度の高い”常連客”だ。支出が多いのはチケットなど旅行分野や衣料品などの小売り分野だという。
インドネシアの2013年のEC市場は前年の2倍となる80億㌦(約8195億円)に拡大したもようだ。同国のネット普及率はまだ3割程度で、EC市場の拡大の余地が大きい。それだけに今後15年までに、120億㌦に達する可能性があるとみられている。
イの製紙大手が原生林伐採の批判受け森林保護策を発表
イの製紙大手が原生林伐採の批判受け森林保護策を発表
原生林伐採に対する批判が高まっていることを受けて、インドネシア製紙大手でシンガポールに本拠を置くアジア・パシフィック・リソーシズ・インターナショナル(APRIL)は、2019年末までに熱帯雨林の伐採を全面的に中止するなどとした新たな森林保護策を発表した。ただ、環境保護団体などからは懐疑的な声も上がっている。ジャカルタポストなどが報じた。
APRILが発表した保護策では、インドネシアの大規模農園の新設を14年までで凍結するほか、19年以降は熱帯雨林の伐採を全面的に中止する。また、森林再生事業にも注力し、14年は再生予定面積を200平方㌔㍍を400平方㌔㍍に拡大する方針だ。19年以降は既存の自社農園で育成した植林のみを原材料に使用するとしている。
国連によると、インドネシア国内で排出される二酸化炭素(CO2)の70%は、森林伐採が原因で発生しているほか、同国の原生林の約40%が製紙業の大規模農園に転換されたという。またAPRILの主力工場や農園が集中するスマトラ島リアウ州では、1982年以降で4万平方㌔㍍の熱帯雨林が失われており、昨年、シンガポールやマレーシアなど近隣諸国に被害が及んだ煙害の原因となった山焼きも同社関連企業が発生源の一つだったといわれ、同社への批判が高まっていた。
中国企業から輸入の新車に中古部品,破損も 不正?発覚
中国企業から輸入の新車に中古部品,破損も 不正?発覚
日刊紙コンパスと非政府組織(NGO)「交通研究所」によると、ジャカルタ特別州が中国企業の中通客車との間で2013~14年に合わせて956台輸入契約しているトランスジャカルタの新車車両に、中古の部品が使用されていたり、壊れていたりすることが2月9日分かった。コンパスが紙上で、写真を入手し公開した。中古品と目されるものにスピードメーターのガラス、空調、液晶画面、ラジエーター、プーリーなどが挙げられている。
NGO「交通研究所」のダルマニントヤス氏は、ジャカルタ特別州が中国企業に騙された疑いがあると中通客車を非難している。ジャカルタ特別州は深刻化している交通渋滞対策の一つとしてバス路線、トランスジャカルタの整備充実を決定。13年に300台を輸入し、14年内に656台を輸入することを決めているが、今回の事態発覚で入札の正当性が疑われている。
企業への信頼度は政府の1.5倍に 民間企業調査で判明
企業への信頼度は政府の1.5倍に 民間企業調査で判明
広報コンサルタントのエデルマンが世界27カ国で無作為抽出した回答者2万7000人と大卒以上の回答者6000人の計3万3000人を対象に実施したインターネット調査で、インドネシアでは企業の信頼度が82%に達し、同53%の政府の1.5倍強の支持を得た。インフラ整備などの「重要課題を解決する能力」は、政府より企業の方が上と考える傾向が続いており、ブラジルやインドなど他の新興国の経済問題の処理能力に対しても同様の傾向がみられた。地元メディアが報じた。
インドネシア政府の信頼度は、汚職撲滅委員会(KPK)の取り組みや、ジャカルタ特別州など求心力のある特定の首長の人気を反映し、47%だった2013年より向上した。しかし、「問題解決能力への信頼度」は14%、「真実を語る誠実さ」は15%と低迷している。
今年の首都洪水による経済損失は20兆ルピア未満か
今年の首都洪水による経済損失は20兆ルピア未満か
インドネシア商工会議所(カディン)ジャカルタ支部のサルマン副支部長はこのほど、首都で発生した洪水による2014年の経済損失額が、13年の20兆ルピア(1670億円)を下回る水準にとどまるとの見通しを明らかにした。ただ、大雨による洪水は続いており、物流停滞によるインフレ上昇など今後の情勢に注意する必要があると指摘した。地元メディアが報じた。
洪水長期化による物流マヒで1日4億円の損失が発生
洪水長期化による物流マヒで1日4億円の損失が発生
インドネシアの陸運協会(オルガンダ)はこのほど、首都を含むジャワ島北岸で発生している洪水による運送会社の損失額が、1日当たり500億ルピア(約4億1000万円)に達しているとの試算を明らかにした。2013年の首都大洪水よりも大雨が長期にわたって降り続いているため被害が拡大している。地元メディアが報じた