首都圏でひき逃げ事件多発 容疑者逮捕はわずか4割
警視庁のまとめによると、インドネシア首都圏でひき逃げ事件が多発しており、そのうち半分以上は容疑者が逮捕されないままになっていることが分かった。地元メディアによると、ジャカルタ特別州および西ジャワ州デポック市の1~7月のひき逃げ事件は計953件発生している。しかし、容疑者が逮捕されたのは、このうちわずか4割にとどまっているという。警視庁は、監視カメラの未整備や目撃証言の少なさが容疑者逃亡につながっていると説明している。
拡大ASEAN18カ国が対テロ合同演習 異例の多国間連携
拡大ASEAN18カ国が対テロ合同演習 異例の多国間連携
ASEAN(東南アジア諸国連合)10カ国に日本、米国、中国など8カ国を加えた拡大ASEAN国防相会議の枠組みの下で、インドネシアと米国が共同議長を務めるテロ対策専門家会合の合同演習が9月9日、西ジャワ州スントゥールの演習場で始まった。18カ国の約870人が参加し、13日まで実働・机上演習を実施する。特殊部隊を用いる対テロ分野での多国間交流は珍しく、地域の防衛当局間の信頼醸成につながると期待されている。防衛省・自衛隊からは4人がオブザーバー参加する。
中部ジャワ・ジョクジャカルタ両州で450万世帯が停電
中部ジャワ・ジョクジャカルタ両州で450万世帯が停電
地元メディアによると、中部ジャワ州とジョクジャカルタ特別州で9月3日夕方、変電所のトラブルが原因で約450万世帯が停電した。中部ジャワ州スマランのウンガラン変電所の送電線が原因とみられている。停電は3日午後4時ごろ発生し、午後11ごろ、ようやく一部地域が復旧した。国営PLNが外部委託している職員が、停電と同じ時間帯にストライキを起こしたため復旧に手間取り、一部地域では4日になっても停電が続いた。PLNは直接の原因を調べている。
独立労働組合(SPI)中部ジャワ州スマラン支部長によると、PLNは10月の雇用契約解除を告知。これに外部委託職員が抗議し、ストライキを起こしているという。
ユドヨノ大統領がジャカルタから政治機能移転の検討促す
ユドヨノ大統領がジャカルタから政治機能移転の検討促す
ユドヨノ大統領は9月7日、次期大統領にジャカルタからの政治機能移転の検討を促す意向を示した。主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席したロシアのサンクトペテルブルグでの記者会見で明らかにしたもの。政治機能を切り離し、ジャカルタは商業・観光の中心地として引き続き発展させるべきとしている。
ユドヨノ大統領は4~5年前からジャカルタの政治機能移転を考え、専門家らに移転計画を検討させてきた。移転は多額の費用、政治的な意思決定が必要と前置きしたうえで、次期大統領が、国家経済が良好で、かつ他にジャカルタの問題解決策ないと判断するなら、政治の中心地新設は誤った選択肢ではない-と言明している。
イスラム急進派がミスワールド選考会を「ポルノ」と非難
イスラム急進派がミスワールド選考会を「ポルノ」と非難
時事通信によると、イスラム圏初のインドネシアで今月開催されるミス・ワールド世界大会を「ポルノ」と非難するイスラム急進派による抗議デモが9月5日、首都ジャカルタであった。参加者は1000人以上に上ったという。今年のミス・ワールド世界大会は、9月上旬からバリ島やジャカルタ郊外でイベントが開かれ、28日に最終選考が行われる予定。主催者側は今日に至るまでにイスラム教徒に配慮し、恒例のビキニ水着による審査・選考を取り止めるなどの方針を打ち出している。しかし、イスラム急進派の納得は得られず、同派は引き続き開催中止を求めて、各地で頻繁にデモを実施している。
様変わりのタナアバン 波乱含み、どうなる露天商の行く末
様変わりのタナアバン 波乱含み、どうなる露天商の行く末
ジャカルタ特別州のジョコウィ知事の「近代化政策」の象徴として推進されている露天商の移転、撤去が進行している。中でも劇的な変化がみられるのが”露天商の総本山”と目されていた、ジャカルタ中心部のタナアバンだ。かつては所狭しと路上をにぎわせていた露店は跡形もなく消え、改修工事が進められている。
地元紙によると、ジョコウィ知事は9月2日、改修工事を終えた移転先の州営市場「ブロックG」を報道陣に公開した。タナアバンから「ブロックG」への露天商の移転を成功例として、州は市民に幅広く周知、宣伝したい思いが垣間見える。
州はブロックGの入居に異例のインセンティブを設けた。露天商の900人に対し、構内の銀行は商店主向けに少額融資を提供。老朽化した建物を改修し、12㍍四方の売り場の賃料は初めの6カ月間は無料としたのだ。これほどの配慮、好条件で進められた移転計画だが、これで事態が丸く収まったのかといえば、必ずしもそうではない。
そもそも州による強制撤去後、ブロックGに入居できたのはタナアバンの露天商の半分で、残りの半分は出身地の地方、故郷へ帰ったという。また、入居した元露天商からいま数多くの不満が出ている。最大の不満はブロックGを訪れる客足の少なさにある。今回、露天商が入居した3、4階は以前は、実は”シャッター街”として名高かったところなのだ。州はそこを改修し、市民にも宣伝することで活性化させる”一石二鳥”の目論見だった。しかし、いったん染み付いたイメージはそう簡単に払拭できるものではない。
こうした閉塞的な状況打開案として、元露天商から州への「要望」として出されたのが「ナイトマーケット案」だ。すなわち昼はブロックG、夜は路上で”夜市”を開くというものだ。交通量が減る夜間は露店販売しても、渋滞も引き起こさず、観光名所にもなる-とする事実上の路上復帰も兼ねる案だ。果たして州はどう対応する?
警察監視団が警察当局に銃器の取り締まり強化求める
警察監視団が警察当局に銃器の取り締まり強化求める
非政府組織(NGO)・警察監視団(IPW)は9月1日、インドネシア各地で銃撃事件が続発していることに対応、警察当局に銃器密輸などの取り締まりを強化するよう求めた。
IPWのまとめによると、7月14日から8月31日に計20件の銃撃事件が発生、一般人2人、警察官3人が死亡している。銃撃現場の半数を占めるジャカルタでは、出勤途中の警察官を狙うイスラム過激派の犯行とされる銃撃が、7月末から3件あり3人が射殺されている。トランスジャカルタ停留所への銃撃も3件あった。
ところが、この間、警察は中部ジャワ州でけんか相手にエアソフトガンを発砲した男1人しか逮捕していない。こうした状況を踏まえ、IPW代表は民間にも違法のものを含め多数の銃器が出回っているとして、銃器類の所持規制を強める必要があると指摘。一方、警察に銃器を取り締まろうという真剣な態度が感じられない-などと批判している。
ジャカルタ労組が最低賃金370万ルピア求め3000人デモ
ジャカルタ労組が最低賃金370万ルピア求め3000人デモ
地元メディアによると、ジャカルタの労組連合は9月3日、今年に続き、来年の最低賃金の大幅引き上げを求めて、ジャカルタ特別州庁舎前で3000人規模のデモを決行する。同労組は2013年に前年比44.7%増の月額220万ルピアまで上昇したのに続いて、来年の州最低賃金を68%増の同370万ルピアへの引き上げを要求する見込み。
デモ隊は東ジャカルタのプロガドゥン工業団地、同チャクンの国家保税地区(KBN)を午前7~9時に出発し、バスとオートバイで州庁舎に向かう予定。
モナス外周道路の改名 スカルノはOK スハルトは保留
モナス外周道路の改名 スカルノはOK スハルトは保留
インドネシア中央ジャカルタの独立記念塔(モナス)の4つの外周道路の改名計画が進んでおり、ジムリー・アシディキ前憲法裁長官などが結成した「第17委員会」が候補に挙げた4人のうち、スハルト元大統領、アリ・サディキン元ジャカルタ特別州知事の2人の名の採用を巡って波紋が広がっている。
「第17委員会」は国家英雄への敬意と愛国心を高めることを狙いとして、モナスの4つの外周道路の改名を提議。ムルデカ・スラタン通りをスカルノ初代大統領に、同ウタラ通りをモハマド・ハッタ初代副大統領に、東側の同ティムール通りをアリ・サディキン元ジャカルタ特別州知事に、西側をスハルト元大統領の名前にそれぞれ改名するよう求めている。
ジャカルタ特別州のジョコウィ知事は、4氏のうちスカルノ、ハッタ両氏の名前はまず採用すると発言。ただ、サディキン、スハルト両氏の評価は賛否両論あり、大きく評価が分かれると採用には消極的な姿勢を示している。
高級車への奢侈品税引き上げへ近日中に財務相令施行
高級車への奢侈品税引き上げへ近日中に財務相令施行
地元メディアによると、ヒダヤット工業相はこのほど政府が先月打ち出した緊急経済対策の一つで完成車輸入される高級車への奢侈品販売税増税に向けた財務相令が近日中に施行されるとの見通しを明らかにした。同相は近く課税対象となる排気量3000cc以上の高級のリストに署名するという。
高級車への増税は政府の経常赤字の縮小を狙ったもの。工業省の最先端技術活用主要産業総局長は、奢侈品税の増税は高級消費財の輸入を減らすだけではなく、国内で高級品の生産を促進する狙いがあるという。総局長は高級車への奢侈品販売税は、排気量の基準により、現在の75~125%から100~125%に引き上げる方針も示している。排気量3000cc以上のエンジンを搭載した高級車の昨年の輸入台数は7000台。