台湾南部地震 倒壊ビルの捜索終了 全土で死者116人
台湾南部を襲ったマグニチュード(M)6.4の地震から1週間、台南市当局は2月13日、倒壊した16階建てビルの行方不明者の捜索を終了した。同ビルでの114人の死亡が確認され、台湾全土の犠牲者は116人となった。
鉄筋など手抜きの欠陥工事と指摘された同ビルは解体された。同日夕方、最後の1人となる男性住民の遺体発見後、台南市の頼清徳市長は記者会見を開き、捜索終了を宣言したうえで、救助活動に関する台湾内外の協力に感謝の意を表明した。
台湾南部地震 倒壊ビルの捜索終了 全土で死者116人
台湾南部を襲ったマグニチュード(M)6.4の地震から1週間、台南市当局は2月13日、倒壊した16階建てビルの行方不明者の捜索を終了した。同ビルでの114人の死亡が確認され、台湾全土の犠牲者は116人となった。
鉄筋など手抜きの欠陥工事と指摘された同ビルは解体された。同日夕方、最後の1人となる男性住民の遺体発見後、台南市の頼清徳市長は記者会見を開き、捜索終了を宣言したうえで、救助活動に関する台湾内外の協力に感謝の意を表明した。
北朝鮮が「特別調査委員会」解体 制裁方針に報復
2月12日夜、北朝鮮は突然、拉致被害者らの再調査を行っている「特別調査委員会」が調査を中止し、解体するという方針を発表した。
北朝鮮が、国連決議や中国をはじめとする各国の強く自制を求める呼び掛けやメッセージを無視し、強行した事実上の長距離弾道ミサイル発射実験に対する制裁措置を打ち出した、日本に対する報復という。
これに対し、加藤拉致問題担当相、岸田外相らは「北朝鮮の発表は、全く受け入れることはできない」と遺憾の意を表明。国連で欧米諸国などと早急に幅広い制裁措置を協議していく方針だ。
ただ、今年こそと進展をと待ちわびる拉致問題への道のりは、これでまたしても遠のいたとみられる。これまで長年にわたり振り回され、またも翻弄しようとする北朝鮮に対し、拉致被害者家族は「あの国らしいやり方」などと冷静に見つめ、さらに不信感を強めている。
インドネシア・ジャカルタで2/6数千人規模のデモ
ジャカルタ・ポストなどによると、インドネシア労働組合総連合(KSPI)は2月6日に首都ジャカルタで数千人規模のデモを実施する。日系企業を含め2015年末からレイオフ(一時解雇)が急増していることに懸念を強めていることが背景にあるとみられる。
6日は大統領宮殿と最高裁判所でレイオフに反対し、政府が今年から導入した新しい最低賃金制度の廃止を求めるデモ集会を開く。
KSPIによると、2015年末から16年1月にかけて操業停止した日系企業によるレイオフにより組合員2600人余りが影響を受け、3月までに韓国系企業なども含めさらに900~1000人が解雇される見通しという。
「スーチー大統領」実現へ水面下の交渉 ミャンマー
ミャンマーの首都ネピドーで2月1日、2015年11月の総選挙後、最初の国会が開会した。目下、最大の注目点は国会での次期大統領選。現在、アウンサンスーチー氏(70)率いる与党、国民民主連盟(NLD)と、国政に絶大な影響力を持つ国軍との間で、「スーチー大統領」実現に向けた水面下の交渉が続けられているもようだ。
スーチー大統領実現のハードルは極めて高い。そもそもミャンマーの憲法上、スーチー氏は親族が英国籍のため大統領資格がない。ところが、スーチー氏は総選挙で圧勝後、マスコミに対して「私は大統領の上に立つ」と公言。国家元首である大統領に自らの”傀儡(かいらい)”を据えて実権を握る決意を示している。
とはいえ現時点では、NLD関係筋は「スーチー大統領の誕生を最優先に国軍と交渉している」と明かしている。そのため交渉では、憲法改正は時間的に困難なことから、大統領資格に絡む憲法条項(59条F)を大統領任期の5年に限り一時凍結する案が提示され、協議されているようだ。凍結案が国会に発議されれば、過半数の賛成で成立する。
しかし「憲法の守護者」を任じる国軍が、NLDが提起する大統領資格の一時凍結案を容認するのか。国軍が拒否すれば、NLDが「国民の意思だ」と強調する「スーチー大統領」案は一気に遠ざかる可能性があり、交渉の行方は予断を許さない。
インドネシア ジャワ島高速鉄道で保証なし再度強調
インドネシア各紙によると、インドネシア政府はジャワ島高速鉄道プロジェクトについて、当初の方針通り政府保証なしで進める姿勢を改めて強調している。
運輸省鉄道課のヘルマント局長は1月29日、同プロジェクトを手掛けるインドネシア中国高速鉄道社(KCIC)から、事業への政府保証を求められたことを明らかにし、国家財政への負担を増やすことはしたくないとして、これを拒否する考えを示した。
KCICは中国開発銀行からの約55億米㌦(約6670億円)借り入れで事業資金を賄う計画だが、運輸省の建設認可などはまだ下りていない。KCICはインドネシアの国営企業4社と中国鉄路総公司をはじめとする中国のコンソーシアムによる合弁会社。
ジョコ・ウィドド大統領は1月29日、高速鉄道を含むインフラ整備事業の戦略的案件200件を定めた大統領令を発令、優先プロジェクトとして推進することを表明している。
日本企業のインドネシアへの投資 95%がジャワ島に
インドネシア投資調整庁(BKPM)によると、同国への日本企業の過去6年の外国直接投資(FDI)は95%がジャワ島に集中したことが分かった。2010~15年の日系企業によるFDI総額は142億米㌦(約1兆6728億円)で、同期間のFDI全体の1割を占めた。
業種別では製造業が87%を占め、運輸・倉庫・通信の投資額が75億米㌦で最多だった。また、2015年の住宅および工業団地開発への投資額は5億1900万米㌦で前年から7.3倍に急増した。
台湾総統選で民進党の蔡氏圧勝、8年ぶり政権交代
1月16日に投開票が行われた台湾総統選で、最大野党・民進党の蔡英文主席(59)が与党・国民党の朱立倫主席(54)、親民党の宋楚瑜主席(73)を大差で破り、当選した。8年ぶりの政権交代で、総統選に女性が当選したのは初めて。
中央選挙委員会の集計では蔡氏の得票率は56.12%の圧勝だった。投票率は過去最低だった前回(2012年)の74.38%を大きく下回る66.27%だった。
民進党は総統選と同時に行われた立法院(国会、定数113)選で、68議席を得て初めて過半数を獲得し、政権の安定運営の基盤を築いた。ただ、これにより中台関係に影響が出ることは必至だ。
JICA インド下水道整備事業に総額190億円の円借款
国際協力機構(JICA)は1月13日、インド政府との間で「プネ市ムラ・ムタ川汚染緩和事業」を対象として、総額190億6400万円を限度とする円借款貸付契約に調印したと発表した。
「プネ市ムラ・ムタ川汚染緩和事業」では、人口増加が急速に進むマハラシュトラ州プネ市内の下水道施設等を整備することにより、同市内を流れる河川水質改善及および、同市内および下流域住民の衛生・生活環境の改善に貢献する。
プネ市は2011年時点で人口約312万人で、インド第2位の人口を抱えるムンバイ市から南東約170㌔㍍に位置している。また、インドでは人口増加や経済発展による上水需要の増加に伴い、下水処理能力をはるかに上回る汚水が未処理のまま放流されている。この結果、地域住民の健康被害、衛生・生活環境が脅かされている。
アジア投資銀行 北京で開業式典 初代総裁に金氏就任
中国が主導して設立したアジアインフラ投資権港(AIIB)は1月16日、北京で開業式典を開いた。AIIB参加各国の財務相ら代表者が出席し、中国の習近平国家主席が演説し、AIIB設立の意義を訴えた。初代総裁には元中国財政次官の金立群氏が就任した。
AIIBは資本金1000億㌦(約11兆7000億円)で、中国が最大の約3割を出資、26%超の技研津見を持ち、組織体制の変更など主要案件の議決で拒否権を持つ仕組みとなっている。
ジャカルタでテロ ISが犯行声明 東南アで初
インドネシアの首都ジャカルタ中心部で1月14日、自爆テロとみられる複数の爆発と銃撃戦が発生し、容疑者の男5人を含む7人が死亡、24人が負傷した。
AFP通信などによると、過激派組織「イスラム国(IS)」が「インドネシアにおけるカリフ国の兵団が十字軍の仲間を攻撃した。武器と自爆ベルトで戦い、仕掛けた爆弾を爆発させた」と犯行声明を出した。東南アジアでISを名乗る集団がテロを実行したのは初めて。死亡した市民2人はインドネシア人とカナダ人。
ルフット政治・治安担当調整相によると、爆発は5回発生。1回は米コーヒー・チェーン大手「スターバックス」の店舗内、1回は店舗の外、残りの3回は同店舗近くの警察官詰め所周辺で起きた。ジャカルタの日本大使館によると、死者に日本人は含まれておらず、負傷者も確認されていない。