アジアインフラ投資銀行 北京で初の首席交渉官会合

アジアインフラ投資銀行 北京で初の首席交渉官会合

中国が設立を主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)の参加各国による首席交渉官会合が4月27日、北京市内で始まった。15日に創設メンバー57カ国が確定してから、初めての会合。中国政府は会合の日程や場所を公表していないが、関係者によると、28日まで北京の釣魚台迎賓館で開催。6月の設立協定署名に向け、AIIBの資本金1000億㌦(約12兆円、当初は500億㌦)の国別の出資比率、組織の管理・運営体制などについて話し合う。創設メンバーは5月にもシンガポールで会合を開く予定。

インドネシア中銀 大手6行の中小企業融資を支援

インドネシア中銀 大手6行の中小企業融資を支援

インドネシア中央銀行は、大手銀行6行の中小企業向け融資を支援する。経済成長を下支えする中小企業を育てることが目的で、2018年までに全銀行の中小企業向け融資残高を全体の20%まで増やす方針。経済紙コンタンが報じた。

中銀は集めた預金のうち融資に回した比率「預貸率」の安全比率を92%に設定しており、6行は基準範囲内で資金に余裕がある銀行を選定した。支援を受けるのはタブンガン・ヌガラ銀行(BTN)、インターナショナル・インドネシア銀行(BII)、ダナモン銀行、パニン銀行、CIMBニアガ銀行、プルマタ銀行の6行。

「武蔵」元乗組員ら40人がフィリピン洋上で慰霊祭

「武蔵」元乗組員ら40人がフィリピン洋上で慰霊祭

フィリピン中部シブヤン海に沈没した旧日本海軍の戦艦「武蔵」とみられる船体が発見されたことを受け、元乗組員3人と遺族ら計約40人が4月26日、船でシブヤン海に向かい、洋上慰霊祭を営んだ。元乗組員らは、海底で船体とともに眠る”戦友”のそばで、70年余り前の様々な万感に思いを馳せた。

「武蔵」は「大和」とともに、当時、日本が誇った世界最大級の戦艦で、全長263㍍、排水量約6万4000㌧、射程40㌔を超える46㌢主砲を搭載。太平洋戦争中の1944年10月、フィリピンのレイテ沖海戦で沈没。乗組員約2400人のうち1000人余が戦死したとされる。

中国1~3月期新規就業者は前年比20万人減

中国1~3月期新規就業者は前年比20万人減

北京・共同によると、中国の人事社会保障省は4月24日、2015年1~3月期の都市部の新規就業者数が前年同期より20万人少ない324万人だったと発表した。新華社電は、リーマン・ショックによる金融危機以来の減少と報じている。景気の減速が雇用に影響した。鉄鋼などの製造業で過剰な生産能力を解消するために、工場閉鎖を進めていることなどが響いたとみられる。政府が掲げる年間1000万人の目標達成に向け、新たな景気対策を迫られそうだ。

インドネシア語の能力検定の義務付け当面見送り

インドネシア語の能力検定の義務付け当面見送り

インドネシア政府が外国人に就労ビザを出す条件として、インドネシア語の能力検定を義務付ける政策の導入が当面見送りとなった。導入されれば、新たな外国人労働者の受け入れだけでなく、すでに働いている7万人以上の外国人の多くが退去させられかねないとして、内外の企業を中心に反対論が強かった。ただ、情勢次第でジョコ・ウィドド政権が外国人の就労に関する規制案を実施する可能性は残っている。産経新聞が報じた。

アジア開銀 教育・保健に重点融資 AIIBとすみ分け

アジア開銀  教育・保健に重点融資 AIIBとすみ分け

日本が最大出資国のアジア開発銀行(ADB)は、学校建設や医師の派遣など教育・保健分野への融資規模を2020年までに少なくとも18億㌦(約2100億円)に引き上げる。中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)は、道路などのインフラ整備で存在感が強まる見込み。ADBは融資対象の多様化ですみ分けを目指す。ADBは5月2~5日の4日間、アゼルバイジャンの首都バクーで開く年次総会で、全体の融資枠を拡大することで正式合意する。

具体的には2017年に今より最大5割増の200億㌦とする。ADBは増えた分を教育・保健分野の融資に重点的に振り向ける。20年までに融資枠のうち教育に6~10%、保健に3~5%を充てる考え。08~12年平均の融資比率は教育が3%、保健で2%にとどまっていた。日本経済新聞が報じた。

インド 日本企業向け工業団地を開発 経産相と合意へ

インド 日本企業向け工業団地を開発  経産相と合意へ

宮沢洋一経済産業相は4月27日から5月1日までインドを訪問する。同経産相は日本企業向けの工業団地の開発推進、南部の州都開発への協力をインド側と合意する見通し。これにより、日本企業が参入しやすい投資環境の整備につなげる。インド滞在中、宮沢氏はシタラマン商工相など複数の閣僚と会談する。シタラマン氏との間では、工業団地の候補を10カ所程度に絞り込むことを確認。2019年までに複数の地域で日本企業数十社が入れる工業団地をつくる計画だ。日本の中堅・中小企業のインド進出を促す。日本経済新聞が報じた。

日中関係改善進行で韓国国内に孤立懸念の声

日中の関係改善進行で韓国国内に孤立懸念の声

安倍晋三首相と中国の習近平国家主席がジャカルタで会談したことを受け、韓国国内に日中の関係改善が先行し、韓国が置き去りにされることへの懸念の声が出始めている。日韓首脳会談だけが開かれない状況が突出して見えるためだ。

日中首脳会談翌日の4月23日、韓国紙の多くは1面に、にこやかな表情で握手をする両首脳などの写真を掲載。朝鮮日報は「孤立を避ける戦略はあるのか」と問いかける社説を掲げた。3年にわたり首脳会談が開かれない日韓関係に懸念を示し、「歴史認識問題では原則を持って対応しつつも、安全保障や経済については現実的な打開策を準備する必要がある」と訴えている。

日本の新幹線の採用検討 タイ南北高速鉄道計画

日本の新幹線の採用検討 タイ南北高速鉄道計画

タイのアーコム運輸副大臣兼国家経済社会開発委員会長官は4月24日、バンコク~チェンマイ間で計画している高速鉄道で、日本の新幹線を採用することを検討していることを明らかにした。総事業費は約4300億バーツ(約1兆6000億円)に上る見通しで、日本との共同事業としたい意向を示した。

安倍晋三首相とタイのプラユット暫定首相は2月に東京で会談し、タイの鉄道整備で協力する方針を確認した。これを受け日本政府はタイに新幹線の採用を働きかけている。タイ側の交渉の窓口を務めるアーコム氏は「バンコク~チェンマイ間の高速鉄道の事業可能性に関する調査を終えており、日本の新幹線導入を実現したい」と話した。

日本政府はバンコク~チェンマイ間の南北線のほかに、タイ南部を東西に走る鉄道路線の整備も提案している。物資の大動脈となる「南部経済回廊」に位置し、ミャンマー~ダウェー経済特区との輸送効率が向上することから、同路線についても「覚書の締結に向け、日本と交渉を進めている」という。日本経済新聞が報じた。

ジャカルタ~スラバヤ高速鉄道開発 19年着工へ

ジャカルタ~スラバヤ高速鉄道開発 19年着工へ

インドネシア国家開発企画庁のデディー・プリアトナ公共施設担当副長官は「ジャカルタ(首都)、バンドン(西ジャワ州)、スラバヤ(東ジャワ州)を結ぶ高速鉄道開発計画に、日本の国際協力事業団や中国企業が関心を示している。総工費は推定60兆ルピアで、16%を政府予算、10%を民間、74%を国営企業が出資する計画だ。2019年着工、25年全線開通を予定している。国際協力機構(JICA)は、ジャカルタ特別州から西ジャワ州バンドンまでの先行整備区間(フェーズⅠ)における事業準備調査を行っている」と説明している。ビスニス・インドネシアが報じた。