ジャカルタとマニラ市場が史上最高値 東南ア株式

ジャカルタとマニラ市場が史上最高値  東南ア株式

東南アジア株式市場は2月6日、ジャカルタ市場がインドネシア政府のバイオディーゼル補助金増額を好感し、パーム油関連株が値上がりし、史上最高値で終了した。マニラ市場は企業決算を好感して、今年9度目の史上最高値での引けとなった。

ジャカルタの総合株価指数終値は1.19%高の5342.51。1月23日に付けたこれまでの終値での最高値5323.88を上回った。週間では1%の上昇。パーム油の生産会社が値上がりを主導。アストラ・アグロ・レスタリは8%高。インドネシア政府当局者は、バイオディーゼル補助金増額の政府案が6日、議会での最後のハードルを越えたと語った。補助金増額は3月から実施される可能性がある。マニラ市場の総合株価指数は0.70%高の7728.18で終了。2月4日に付けたばかりのこれまでの最高値の7716.06を上回った。週間では0.5%の上昇で、7週連続の値上がりとなった。ロイター通信などが報じた。

15年GDP成長率5.7%に下方修正 イ議会予算案合意

15年GDP成長率5.7%に下方修正  イ議会予算案合意

インドネシア議会は2月6日、2015年の修正予算案で合意した。原油の想定価格を大幅に引き下げたほか、成長率予想も小幅下方修正した。原油の想定価格は、14年9月にユドヨノ前政権が提示した1バレル=105㌦から、1バレル=60㌦に修正。15年の国内総生産(GDP)成長率見通しは5.8%から5.7%に下方修正された。一方、年末のインフレ率は4.4%から5%に上方修正された。また、通貨ルピアの対ドル相場予想は1ドル=1万1900ルピアから、1ドル=1万2500ルピアに修正された。これらの修正予算は2月中に議会で採択される。ロイター通信が報じた。

インドネシア14年GDP伸び率5.02%、成長鈍化

インドネシア14年GDP伸び率5.02%、成長鈍化

インドネシア中央統計局が2月5日発表した2014年の国内総生産(GDP)伸び率は前年比5.02%となり、13年の5.58%(改定値)から鈍化し、5年ぶりの低い伸びとなった。商品相場の下落や、選挙年による政策不透明感を見据え、内外からの投資が手控えられたことなどが響いた。第4四半期(10~12月)のGDPは前年同期比5.01%増、第3四半期(7~9月)は4.92%だった。今回発表されたGDP統計は新たに2010年を基準としている。なお、ジョコ大統領は今週、15年の5.7%成長目標を維持すると表明している。ブルームバーグなどが報じた。

インドネシアへの14年直接投資額13.5%増の282億㌦

インドネシアへの14年直接投資額13.5%増の282億㌦

インドネシア投資調整庁(BKPM)がまとめた投資統計によると、海外から同国への2014年の直接投資額は、前年比13.5%増の307兆ルピア(約282億㌦)となり過去最高を記録した。また、14年の国内と外国からの直接投資額の合計は、前年比16.2%増の463兆1000億ルピア(約425億㌦)で過去最高だった。

海外からの投資国別には日本は2位で前年比43.6%減の27億㌦。投資事業数は前年比5.4%増の1010となり、初めて1000を超えた。なお、投資国1位はシンガポール(58億㌦)、3位マレーシア(18億㌦)、4位オランダ(17億㌦)、5位英国(16億㌦)。外国直接投資の分野別では製造業が130億㌦で、全体の45.6%を占めて前年に続きトップだった。以下、サービス(85億㌦)、鉱業(47億㌦)、食糧作物・農園(22億㌦)が続いた。

 

インドネシア1月インフレ率6.96% 燃料値下げで鈍化

インドネシア1月インフレ率6.96% 燃料値下げで鈍化

インドネシアの中央統計局が2月2日発表した1月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比6.96%上昇した。ただ、政府が年初に補助金付き燃料を値下げしたことで、小売価格が値下がりした影響で、大幅に鈍化した。2014年12月の8.36%から、前年同月比のインフレ率は1.40ポイント低下した。全7品目のうち6品目が前月から低下。とくに運輸・通信・金融は4.74ポイント減の7.40%に、食材は2.33ポイント減の8.24%の1ケタに低下したのが目を引く。

中国製造業の景況悪化 2年4カ月ぶりPMI50割れ

中国製造業の景況悪化 2年4カ月ぶりPMI50割れ

中国国家統計局と中国物流購入連合会が2月1日発表した2015年1月の製造業購買担当者指数(PMI)は、14年12月の50.1から0.3ポイント低下し49.8となった。製造業活動の景況の拡大・縮小の境目を示す50を下回るのは2012年9月以来、2年4カ月ぶり。中国内外の需要の伸び悩みを受けて生産が低迷。同国景気の減速が強まっていることが、改めて鮮明になった。ブルームバーグなどが報じた。

経済共同体発足へ加速を議論 ASEAN外相会議

経済共同体発足へ加速を議論 ASEAN外相会議

東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟10カ国の非公式外相会議が1月27日、マレーシア東部のコタキナバルで開幕した。今回の会合は、今年の年末に控えるASEAN経済共同体(AEC)発足に向け、ASEAN関連会合のキックオフとの位置付けで、規制緩和などの議論を加速する方針を打ち出す。一部加盟国と中国が領有権を争う南シナ海を巡る問題でも協調を確認する見通しだ。会議は28日までの予定。

インフラ開発加速などでジャカルタ総合指数6000到達か

インフラ開発加速などでジャカルタ総合指数6000到達か

マンディリ・セクリタス社のジョン・ラフマット株式リサーチ部長は「政府によるインフラ開発事業の推進や景気拡大ペースの加速で、企業の収益が押し上げられ、代表的な株式指標であるジャカルタ総合指数は2015年内に6350まで上昇する可能性がある。しかし懸念材料としては、政治がこのまま安定するかどうか。ルピア安、GDP(国内総生産)成長率の上昇具合、経常収支の赤字、石油価格の下落、米連邦準備制度理事会(FRB)による金利の引き上げ計画などが挙げられる」と説明した。ビスニス・インドネシアが報じた。

14年中国のGDP成長率7.4%に鈍化 24年ぶり低水準

14年中国のGDP成長率7.4% に鈍化  24年ぶり低水準

中国国家統計局が1月20日発表した2014年の国内総生産(GDP)は、物価変動の影響を除いた実質で前年比7.4%増となり、13年(7.7%)を下回った。天安門事件後の1990年(3.8%増)依頼24年ぶりの低水準にとどまり、中国政府が掲げた14年の成長率目標(7.5%)も下回った。成長率が政府目標に届かなかったのは、アジア通貨危機の影響を受けた98年以来、16年ぶり。この要因は不動産市場の低迷や、政府による投資抑制策など。世界第2位の経済大国、中国の景気減速が改めて確認されたことで、世界経済への影響が懸念される。

14年の主な指標をみると、高成長を支えてきた固定資産投資(製造業の設備投資や鉄道などの社会インフラ設備)は、前年比15.7%増と13年(19.6%増)から大きく鈍化した。また、工業生産は8.3%増(13年9.7%増)、消費動向を示す社会消費品小売総額も12.0%増(同13.1%増)といずれも13年の伸び率を下回った。輸出も、新興国向けなどが伸び悩み、6.1%増(同7.8%増)と3年連続で1ケタの伸びにとどまった。

AEC 物流分野は15年内の統合可能か 多数国が賛意

AEC  物流分野は15年内の統合可能か  多数国が賛意

マレーシア貿易産業省のラビンドラン上席部長は1月14日、クアラルンプールで開催された東南アジア諸国連合(ASEAN)自由貿易地域(AFTA)の会合で、年内実施のASEAN経済共同体(AEC)の見通しについて見解を述べた。同上席部長はAECが定める11の優先統合分野のうち、物流分野で加盟10カ国から多数の合意を得ており、年内にも実現できる見通しであることを明らかにした。