中国景況指数が下落 PMI50割り込み不透明感強まる

中国景況指数が下落 PMI50割り込み不透明感強まる

中国国家統計局と中国物流購買連合会は9月1日、8月の景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)を49.7と発表した。7月の50.0と比べ下落し、好不況の判断の節目である50を6か月ぶりに割り込み、2012年8月以来、3年ぶりの低水準となった。中国政府は利下げなどの景気対策を連発してきたが、経済の先行き不透明感はさらに強まっている。

東南ア 景気減速鮮明 成長シナリオを下方修正か

東南ア 景気減速鮮明 成長シナリオを下方修正か

東南アジアの経済に減速感が強まっている。8月29日までに出そろった主要5カ国の4~6月期の実質国内総生産(GDP)成長率は、前年同期比4.2%と前の期よりも0.2㌽低下した。中国のの景気減速を受けて輸出が減っているほか、頼みの綱だった内需にも陰りが見える。投資家のマネー引き揚げで通貨安が一段と進めば、消費に水を差す懸念もあり、域内の成長シナリオは軌道修正を迫られている。
アジア開発銀行(ADB)が東南アジア主要5カ国(インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ)の成長率を加重平均して算出した。マレーシアやタイが全体を押し下げた。この東南アジア主要5カ国の2015年GDP成長率は1~3月4.4%、4~6月4.2%、そして通年予想4.6%の見通しだが、ADBは15年前半の経済の減速は予想以上で、通年の4.6%の成長見通しは、見直す可能性があるとしている。日本経済新聞が報じた。

中国発世界同時株安止まらず 世界市場は底割れ

中国発世界同時株安止まらず  世界市場は底割れ

8月24日の世界金融市場は、中国の景気減速懸念に端を発した同時株安の流れが続き、前週末に続き大荒れの展開となった。
東京株式市場では日経平均株価の終値が前週末比895円15銭安の1万8540円68銭と、3月12日以来約5カ月半ぶりに終値で1万9000円を割り込んだ。下げ幅は2013年5月以来、約2年3カ月ぶりの大きさとなった。
ニューヨーク株式市場ではダウ工業株30種平均が急落し、一時1000㌦を超える下げ幅を記録。連鎖的な株価下落に歯止めがかからず、世界市場は底割れ状態となっている。
大荒れ株安の”震源地”は中国だ。経済が減速しているという懸念に加えて、市場が期待していた中国当局の株価下支えがほとんど行われていないことへの失望もあった。この結果、アジア、欧州の株価も軒並み値下がりした。
ちなみに、前営業日比で英国は2.71%、フランスは2.48%、ドイツは2.48%、ロシアは5%、シンガポールは4.29%、中国(上海総合)は8.49%、韓国は2.46%、日本は4.61%、オーストラリアは4.03%、米国は3.12%、ブラジルは1.99%それぞれ下落した。

日本 韓国をWTO提訴「水産物輸入規制は不当」

日本 韓国をWTO提訴「水産物輸入規制は不当

日本政府は8月20日、韓国が東京電力福島第1原子力発電所の事故を理由に、日本からの水産物の輸入を規制していることは不当として、世界貿易機関(WTO)に正式に提訴したと発表した。原発事故に伴う日本に対する輸入規制で、日本が他国を提訴するのは初めて。
韓国は2011年3月の原発事故を受け、福島や茨城など8県産のすべての水産物の輸入を禁止している。政府は早期の規制撤廃を求め、6月にWTO協定に基づく2国間協議を開催したが、折り合えなかった。

日本の1~7月対中投資24%減 賃金などコスト高で

日本の1~7月対中投資24%減 賃金などコスト高で

中国商務省はは8月19日、日本から中国への1~7月の直接投資実行額が、前年同期比24.2%減の21億4000万㌦(約2660億円)だったと発表した。日中関係は経済面を中心に改善に向かいつつあるが、中国への投資は低迷しており、減少率は1~6月の16.3%から拡大した。
中国は大都市の工場労働者の賃金が上昇し、生産コストがかかるようになった。また、事務所や店舗の賃料も高く、景気減速でスーパーや百貨店の販売競争も激化した。このほか、米国からの投資が29.2%、東南アジア諸国連合(ASEAN)地域からも2.1%それぞれ減少した。

インドネシア政策金利年7.5%で据え置き 6カ月連続

インドネシア政策金利年7.5%で据え置き 6カ月連続

インドネシア中央銀行は8月18日の月例理事会で、政策金利を年7.5%で据え置くことを決めた。据え置きは6カ月連続となる。経済成長の落ち込みと通貨ルピア安が進行する中、中銀の一手を注視する向きもあったが、中銀は「短期的には通貨の安定に注力する」との声明を出し、現行の金利を維持することにした。

インドネシア16年度成長目標5.5%に ジョコ大統領

インドネシア16年度成長目標5.5%に ジョコ大統領

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は8月14日、2016年度(1~12月)予算案の実質成長率目標を5.5%に定めたと発表した。15年度は5%を割り込むとの見通しが相次いでいるが、インフラ開発予算を15年度補正予算比8%増の313兆5000億ルピア(約2兆8000億円)に拡大するなどして景気刺激を目指す。

7月中国経済指標が軒並み鈍化 減速感一段と強まる

7月中国経済指標が軒並み鈍化 減速感一段と強まる

中国国家統計局が8月12日発表した7月の主要経済統計は、工業生産が4か月ぶりに前月の伸びを下回るなど、軒並み鈍化した。中国経済の減速感が一段と強まった形で、先行きへの懸念が高まりそうだ。
7月の工業生産は、前年同月比6.0%増と前月(6.8%増)の伸びを下回った。粗鋼やセメント、板ガラスなど主要産業の生産が、引き続き前年割れした。また、合成繊維などの生産も鈍った。国家統計局によると、外需低迷で衣料品や靴などの輸出が減少した影響という。製造業の設備投資が引き続き鈍ったほか、景気下支えが期待されている鉄道や道路建設インフラ関連投資の伸びも鈍化した。

インドネシアルピア下落 1998年7月以来の低水準

インドネシアルピア下落 1998年7月以来の低水準

日本時間8月11日、午前の外為市場でインドネシアルピアが対ドルで1998年7月以来の低水準となる1万3555ルピアに下落した。この日、中国人民銀行(中央銀行)が人民元の切り下げを発表。米ドルが買われている。
ルピアは年初から約9%下落し、アジア新興国通貨の中で2番目にパフォーマンスの悪い通貨となっている。ロイター通信が報じた

人民元2%切り下げ 対米ドル最大幅 輸出後押し

人民元2%切り下げ 対米ドル最大幅  輸出後押し

中国人民銀行(中央銀行)は8月11日、人民元の対米ドル相場の事実上の切り下げに踏み切った。対米ドルの基準値を一気に2%近く切り下げ、2013年4月以来の水準まで引き下げた。中国メディアによると、基準値の下落率としては過去最高という。元安に誘導することで輸出を後押しして、景気を下支えする。中国政府の強い意向が働いているとみられる。
中国の人民元切り下げをきっかけに、中国経済の減速懸念が強まり、11日の東京株式市場の日経平均株価は5日ぶりに反落。前日終値比87円94銭安の2万720円75銭で取引を終えた。同日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は一時、180㌦を超える下げ幅となった。