日本 アフガニスタンの小児感染症予防で12億円の無償資金

日本政府はアフガニスタンに対し、同国の小児感染症予防のための支援として12億300万円の無償資金協力する。米国・ニューヨークで5月19日、石兼公博国際連合日本政府代表部特命全権大使兼常駐代表と、キャサリン・ラッセル国際連合児童基金(UNICEF)事務局長との間でこれに関する書簡の交換が行われた。
アフガニスタン全土で乳幼児らを対象とするポリオワクチン接種キャンペーンに必要なワクチン調達等を支援する。

日本 ブータンの新型コロナ危機対応で33億円の借款

日本政府は、ブータンに対し、新型コロナウイルス感染症の危機対応で33億円を限度とする円借款を供与することを決めた。インドの首都ニューデリーで5月20日、河津邦彦在ブータン王国日本国臨時代理大使(インドで兼務)とヴェツォプ・ナムギャル駐日ブータン王国特命全権大使(インドで兼務)との間で、これに関する書簡の交換が行われた。

日本 人道支援でスリランカに300万㌦の緊急無償資金

日本政府は5月20日、スリランカの人道状況が悪化していることを踏まえ、食料や医薬品供与のための人道支援として、300万ドルの緊急無償資金協力を実施することを決めた。
スリランカ国民に対し、国連児童基金(UNICEF)を通じた150万ドルの医薬品支援および、国連世界食糧計画(WFP)を通じた150万ドルの食料支援を実施する。

JICA インドネシアで初の電動バスの自動運転実証

国際協力機構(JICA)は5月20日、インドネシアのバンテン州の新興都市「BSDシティー」で電動バスの自動運転実証事業を開始したと発表した。JICAの「中小企業・SDGsビジネス支援事業~普及・実証・ビジネス化事業(SDGsビジネス支援型)~」で、三菱商事(本社:東京都千代田区)と半導体商社マクニカ(本社:横浜市港北区)が提案し採択された事業。実証実験期間は2023年1月まで。インドネシア国内で自動運転車を運行する事例は、今回が初めてという。

対ロシア制裁拡大で一致 G7外相 食料安保へ追加資金

ドイツで開かれていたG7(主要7カ国)の外相会合が5月14日閉幕した。公表した外相声明で、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの制裁を拡大し、経済的、政治的圧力をさらに増強させるとともに、ウクライナへの武器提供など軍事・防衛支援について、必要な限り継続するとしている。
ロシアには、食料安全保障の脅威につながっていると非難し、ウクライナが農産物を輸出できるように、港湾などインフラへの攻撃を直ちに停止するよう要求した。食料危機に陥るのを防ぐため、途上国などへ追加資金を供与することも決めた。

米政権 ASEANに1億5,000万ドル投資 首脳会議で発表 

米国のバイデン政権は5月12日、首都ワシントンで開催されている東南アジア諸国連合(ASEAN)との特別首脳会議で、ASEAN地域で海洋安全保障やクリーンエネルギー分野などに1億5,000万ドル(約190億円)を投資する計画を発表した。
主な内訳は米沿岸警備隊の艦船派遣など海洋安全保障分野に6,000万ドル、クリーンエネルギー分野に4,000万ドル、新型コロナ対策などの健康分野に1,500万ドルなど。

NATO加盟申請の意向 フィンランド首相表明

岸田首相は5月11日、首相官邸で来日中のフィンランドのサンナ・マリン首相と会談した。ロシアによるウクライナ侵攻を強く非難し、毅然とした対応を続けていく方針で一致した。マリン氏は申請準備中と伝えられる北大西洋条約機構(NATO)への加盟に関し「おそらく申請するだろう」と語った。マリン氏は2019年12月に首相に就任し、初来日。
岸田氏は「力による一方的な現状変更は世界のどこであれ、認められないとの認識を共有した」と述べ、マリン氏も「ロシアの行為は明白な国際法と国連憲章の違反だ。ロシアの戦争は止めなくてはならない」としてきした。

仏マクロン氏 新「欧州政治共同体」の設立を提唱

フランスのマクロン大統領は5月9日、欧州連合(EU)より簡素な手続きで加盟できる新組織「欧州政治共同体」の設立を提唱した。現状のEU加盟基準が厳しすぎるためだと説明。拡大が容易な新しい組織をつくれば欧州の民主主義の国が仲間に加わることができるなどとし、欧州の結束を詰めるのが狙い。
ドイツのショルツ首相は同日、ベルリンでマクロン大統領と会談した。会談に先立ち、ショルツ氏は現在の課題に対応するために、興味深い提案だ。この点について議論できることをうれしく思う」とこの提案を歓迎した。

JICA スリランカの海上事故対応能力強化を支援

国際協力機構(JICA)は5月4日、スリランカ・コロンボで同国政府との間で技術協力プロジェクト「海洋災害対策および海洋環境保全に係る油防除対応能力向上プロジェクト」に関する討議議事録に署名した。
スリランカはアジアと中東・欧州を結ぶ海上の大動脈(シーレーン)に位置し、原油等の主要輸送ルートとなっている。海洋事故発生時には、燃料等の油の流出による環境・経済への影響が想定され、迅速に対応することが求められる。しかし、スリランカ沿岸警備庁は油防除技術を継続的・自立的に教育する組織体制が整っていない。
こうした状況を踏まえ今回、海上保安庁の支援の下、教官育成および継続的・自立的な教育体制の確立を通じたスリランカ沿岸警備庁の油流出事故対応能力向上をめざすもの。実施予定期間は3年間。