国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は9月15日、グランディ難民高等弁務官が3日間にわたるアフガニスタン訪問を終え、滞在中にイスラム主義組織タリバンが樹立した暫定政権の閣僚らと会談したと発表した。グランディ氏は、タリバン側から国連の支援に対し「全土での人道支援活動と、安全確保が約束されたことを歓迎する」と謝意が示されたと明らかにした。
そのうえで、同氏は会談で「女性職員が安全に仕事に戻れることの保証や、すべての子どもが教育を受けられることの大切さ、少数民族を含む全アフガン国民が安全に過ごせることなど、重要な案件を協議した」と強調。また、「こうした重要な責任を繰り返し公言して、行動で示すことを暫定政権に促した」と述べた。
UNHCRによると、アフガン出身難民は2020年末時点ですでに260万人に上っており、最悪の場合、2021年末までに50万人増となる可能性があるという。
8月訪日外客数2万5,900人 入国制限で基調に変わりなし
日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2021年8月の訪日外客数は2万5,900人だった。この低水準は、コロナの影響前の2019年8月比で99.0%減に相当する。これは新型コロナウイルス感染拡大防止策の一環として、一部の例外を除いて引き続き国境をまたぐ往来が禁止されていることによるもの。なお、観光目的の入国は引き続き認められていないことことから、ワクチン接種の普及による制限緩和も近い将来見込まれるが、当分回復は期待できず、この傾向が続くことは必至だ。
日本 台湾にワクチン50万回分提供 アストラゼネカ製
日本の茂木敏充外相は9月14日、台湾に新型コロナウイルスワクチン50万回分を提供すると発表した。日本から台湾へのワクチン提供は5回目。ワクチンは英アストラゼネカ製で、準備が整い次第、輸送する予定。
153カ国・地域から1万2,000社が参加 中国・北京で交易会
日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、中国・北京市で9月2日から7日までの6日間、「中国国債サービス貿易交易会」が開かれた。総出展面積は約13万㎡で、展示のほかに5つのサミット・フォーラム、各分野別の200以上のフォーラムが同時開催され、153カ国・地域から約1万2,000社が参加した。
会場は総合展を実施する国家会議中心と、新たに開設された首鋼園展示区の2つに分かれ、首鋼園展示区では8つの専門展がが開催され、「デジタルで未来を切り開き、サービスで発展を促進する」をテーマに、各サービス分野に関わる展示が行われた。
ジェトロは「越境EC(電子商取引)」をテーマに、260㎡のジャパン・パビリオンを設け、生活関連用品や工芸品など約50社の商品300点を展示した。ジェトロのほかに、日本の出展者は国家会議中心の会場に日本電気(NEC)、キヤノン、セイコーエプソン、岐阜県多治見市、首鋼園には日本政府観光局(JNTO)、青森県、秋田県、山形県、新潟県などの自治体、観光・リゾート地関連企業、ソニー、三菱UFJ銀行、みずほ銀、三井住友銀行、大和証券などが出展した。
この交易会は上海市で開催される中国国際輸入博覧会(CIIE)、広東省広州市で開催される中国輸出入商品交易会(広州交易会)と並ぶ、中国の対外開放に関する国家級の3大展示会と位置付けられている。新型コロナウイルスにため、前年に続き、オンラインとオフラインでの同時開催となった。
日本 台湾・タイ・ベトナムに計44万回分のワクチン提供
日本の茂木敏充外相は9月3日、台湾、タイ、ベトナムに新型コロナウイルスワクチン計44万回分を提供すると発表した。日本から台湾へのワクチン提供は4回目。ワクチンは英アストラゼネカ製。
東京パラ閉幕 東京2020大会すべて終了 日本51個のメダル
東京パラリンピックは9月5日、閉幕した。新型コロナウイルスの影響で1年延期された東京大会は、オリンピック(7月23~8月8日)、パラリンピック(8月24~9月5日)ともにすべての日程を終えた。
パラリンピックには162カ国・地域と難民選手団の約4,400選手が参加した。東京での開催は57年ぶり2回目。13日間の日程で22競技、539種目を実施し、日本は51個(金13、銀15、銅23)のメダルを獲得した。
JICA パキスタン 母子保健医療施設に34億円無償資金協力
国際協力機構(JICA)は8月31日、パキスタンの首都イスラマバード市で、同国政府との間で「シンド州における母子保健医療施設拡充計画」を対象として、34億4,500万円を限度とする無償資金協力の贈与計画を締結したと発表した。
この案件は、シンド州ハイデラバード県の高度医療施設であるリアクアット大学病院ジャムショロ分院で、母子保健センターの新設および医療機材の整備を行うことにより、母子保健に関する診断・治療体制の強化を図り、同州の母子を対象とした保健・医療サービスの質の向上を目指すもの。実施予定期間は48カ月。実施機関はシンド州保健局。
インドネシアに酸素濃縮器500台到着 日本政府支援
在インドネシア日本大使館は8月29日、日本政府がインドネシアの新型コロナウイルス対策支援の一環として提供を決めた酸素濃縮器500台が、首都ジャカルタ郊外のスカルノ・ハッタ国際空港に到着したと発表した。
JICA カンボジア太陽光発電事業に融資契約 ADBなどと協調
国際協力機構(JICA)は8月25日、カンボジア・コンポンチュナン州における太陽光発電事業を推進するタイ企業、Prime Road Alternative(Cambodia)Company Limitedに対し、プロジェクトファイナンスによる融資契約を締結したと発表した。
同事業はアジア開発銀行(ADB)、国際金融公社(IFC)、ノルウェー開発途上国投資基金(Norfund)およびタイ輸出入銀行(Thai EXIM)との協調融資により実施される。
日本 イラクに327億円の円借款 製油所改良分 事前通報
イラクの首都バクダッドで8月21日開かれた日本・イラク外相会議で、茂木敏充外相からフアード・フセイン・イラク外相に対し、「バスラ製油所改良計画(第三期)」の円借款の供与(供与限度額327億円)に関する事前通報を行った。今後、両国との間で円借款に関する交換公文を締結する予定。
同計画は、イラク南部バスラ県の既存バスラ製油所で、流動性接触分解装置(FCC)を含むFCCコンプレックスを新設することにより、高品質石油製品の生産性向上を通じて、石油製品の品質向上と需給ギャップの縮小、環境負荷の低減および関連技術の移転を図るもの。