日本政府は8月20日、フィジーにおける新型コロナウイルスの感染拡大の防止に寄与するために、日本国内で製造したワクチン約6万回分をCOVAXファシリティを通じて供与すると発表した。21日にフィジーに到着する予定。これは、7月2日に開かれた第9回太平洋・島サミットで太平洋島嶼国に対し、年内に合計300万回分を目途として、COVAXを通じてワクチンを供与する意図を表明しており、今回の供与はその一環。新型コロナの一日も早い収束に向けて、引き続き関係国や国際機関と連携して様々な支援を実施していく。
8月19日現在、フィジーにおける新型コロナウイルス感染状況は、累計感染者数約4万3,000人、死亡者数421人。5月以降、感染が急拡大し、新規感染者数は7月をピークとして高い水準で推移している。
在アフガン大使館一時閉鎖,イスタンブールに臨時事務所
日本の外務省は8月17日、在アフガニスタン日本大使館は、現地の治安状況の急速な悪化を受けて、8月15日をもって一時閉鎖し、トルコのイスタンブールに臨時事務所を設置して当座の業務を継続していると発表した。また、アフガニスタンに残っていた大使館の館員12名は、同日、友好国の軍用機でカブール国際空港から出国し、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに退避した。
東京五輪閉幕 異例の無観客 賛否両論の17日間
東京をメイン会場として開催された第32回夏季オリンピック大会「TOKYO 2020」が8月8日夜、これまで経験したことのない複雑な”想い”を残し、閉幕した。
新型コロナウイルスの影響で1年延期され、ほとんどの会場で無観客という異例の大会だった。期間中も感染拡大はとどまらず、そのため医療関係者、ボランティアらの努力にもかかわらず、賛否の溝が埋まることはなかった。
ただ、様々な種目で鍛え抜かれたアスリートたちの躍動が、見る人たちの心を突き動かした。国境を越えて、喜びを分かち合うシーンが数多くの種目でみられた。こうして定まらない評価の中で、1964年に続く2度目の東京五輪は17日間の幕を下ろした。
そして、五輪旗は東京から次回2024年の開催地フランス・パリへ、小池都知事から国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長を経て、アンヌ・イダルゴ市長に引き継がれた。
日本・インドネシア現地通貨の利用促進枠組み強化
日本の財務省とインドネシア中央銀行は8月5日、日本円とインドネシアルピアにかかる協力枠組みの強化について公表した。両国の通貨の利用促進に関する枠組み強化で、両国間の貿易や直接投資で、さらなる現地通貨の利用を促し、2国間の貿易や投資を促進、マクロ経済の安定性強化につなげる。
西ジャワ州 酸素不足で日系企業へ医療機器の寄付要請
新型コロナウイルスのデルタ株の広がりで感染者が急拡大しているインドネシア。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、西ジャワ州のリドワン・カミル知事はこのほど、同州で発生している医療機関における酸素不足に関して、外国企業とのオンライン会議を開き酸素濃縮器など医療機器の寄付を呼び掛けた。
同知事によると、7月3日以降、同州だけで約2,700人が新型コロナで死亡。医療機関の病床占有率は今のところ50%未満だが、保健所や総合診療クリニックに遠隔医療相談が殺到しており、医薬品やビタミンの需給がひっ迫している。また、7月25日には同州内の33の病院で約35トンの酸素が不足した結果、その日の死者数は123人に上ったという。
こうした状況を受け、同知事は外国企業に対し酸素濃縮器はじめ酸素チューブ、注射器などの医療機器の寄付を募る旨、表明している。
西ジャワ州はインドネシア総人口の20%近い約4,900万人を擁し、ブカシやカラワンの工業団地などに650社を超える日系企業が所在している。
日本 スリランカ若手行政官育成に2.71億円無償資金協力
日本政府は、スリランカの将来を担う若手行政官等が日本の大学院で学位(修士、博士)を取得することを支援する。総額2億7,100万円を供給限度とする無償資金協力を実施する。これにより、最大17名のスリランカの若手行政官の日本の大学院への留学費に充てられる。
フィリピン・マニラ地下鉄整備に2,533億円の円借款
日本政府は7月27日、フィリピンの首都マニラ首都圏における同国初の地下鉄整備計画(フェーズ1)(第二期)に2,533億700万円(供与限度額)の円借款を供与すると発表した。増加する輸送需要に対応して深刻化するマニラ首都圏の交通渋滞を緩和するとともに、大気汚染物質や温室効果ガスの排出削減を図るもの。
これまで地下鉄整備支援のための第一期(供与限度額1,045億3,000万円)の円借款を供与しており、今回はそれに続く第二期の融資となる。今後5年間で行われる予定のODAおよび民間投資を含めた1兆円規模の支援の一環。
インド「ヴァラナシ国際協力・Cセンター」完成式典
国際協力機構(JICA)によると、日本の無償資金協力によりインドウッタル・プラデシュ州(以下、UP州)に建設された「ヴァラナシ国際協力・コンベンションセンター」の完成式典がこのほど行われた。インド側からナレンドラ・モディ首相、ヨギ・アディティヤナートUP州首相らが出席。日本側から菅首相がビデをメッセージを寄せるとともに、鈴木在インド日本大使らが出席し、同センターの完成を祝った。
天皇陛下 「東京五輪2020」の開会を宣言
天皇陛下は7月23日夜、国立競技場で(所在地:東京都新宿区)で開催された「東京五輪2020」の開会式に、名誉総裁として出席し、「私は、ここに、第32回近代オリンピアードを記念する、東京大会の開会を宣言します」と開会宣言された。皇后陛下は出席を見送られた。
東京五輪が開幕 異例の無観客で開会式 205カ国集う
新型コロナウイルスのパンデミックで1年延長された、第32回夏季オリンピック「東京五輪2020」大会が7月23日夜、開幕した。国立競技場(所在地:東京都新宿区)で行われた開会式は、コロナの影響で近代五輪史上、初めて無観客で行われた。
開会式のテーマは「United by Emotion」で、心でつなぐの意。共感を通じた連帯を示し、新型コロナで離れていても感動を生み、世界中の人々をつなぐスポーツの力を表現している。開会式には205カ国・地域と難民選手団の約6,000人が参加した。
ソフトボール、サッカーなど一部競技では予選リーグが始まっているが、8月8日までの期間中、9都道県の42会場で約1万1,090人が参加して競技が行われる。
開催都市・東京は緊急事態宣言下にある。異例の祭典は感染拡大を防ぎながらの、安全な開催が最大の課題。そのため、医師・看護師ら約7,000人の医療体制、9都道県で約6万人の警備態勢が敷かれている。