週休3日制は可能か スペイン,英国で試験導入相次ぐ

働き方改革の一環として、日本の企業でも俎上に挙げられる週休3日制。海外の動きが大いに注目されるところだが、日本経済新聞によると欧州で試験導入が相次ぐ見通しだ。スペインは政府主導で2022年に約200社で実施するほか、英国では大学やシンクタンクが中心となり、70社以上が参加する試験を6月から実施するという。
新型コロナウイルス禍で在宅勤務の推奨など働き方が見直されたのが契機の一つだが、サービス業など一部の業界では、実施するには新たな人員確保で負担が生じると警戒する声もあり、業種によってクリアしなければならないハードルは高い。

公的年金 4月分から0.4%減額 受給開始75歳も可能に

公的年金は4月1日から支給額が改定され、6月に支払われる4、5月両月分から0.4%減額される。現役世代の賃金が新型コロナウイルスの感染拡大で減ったことから、2022年度は2年連続の引き下げとなる。
自営業者ら国民年金(満額)は月額6万4,816円(前年度比259円減)、会社員と公務員が加入する厚生年金は夫婦2人の標準世帯で同21万9,593円(同903円減)となる。
受給開始年齢も2022年度から変更され、選択の幅が現行の60~70歳から、60~75歳まで先送り(繰り下げ)が可能になる。繰り下げれば月額は増える。

21年末の在留外国人数4.4%減の276万635人 コロナで

出入国在留管理庁は3月29日、2021年末時点の在留外国人数が前年より4.4%減少し、276万635人(中長期在留者246万4,219人、特別永住者29万6,416人)だったと発表した。2年連続の減少となった。新型コロナウイルスの水際対策による入国制限措置が続いたためとみられる。男女別では男性が135万6,101人、女性が140万4,534人となり、いずれも減少した。
国籍・地域別にみると、上位10カ国・地域で増加したのはネパールのみで前年末比1,127人(1.2%)増だった。中国が最多で前年末比7.9%減の71万6,606人、次いでベトナムが3.4%減の43万2,934人、韓国が4.0%減の40万9,855人、フィリピンが1.1%減の27万6,615人、ブラジルが1.8%減の20万4,879人、ネパールが9万7,109人、インドネシアが10.5%減の5万9,820人と続いた。
在留資格別の最多は「永住者」の83万1,157人(前年比2.9%増)、次いで「特別永住者」の29万6,416人(同2.6%減)、「技能実習」の27万6,123人(同27.0%減)、「技術・人文知識・国際業務」(同3.0%減)、「留学」の20万7,830人(同26.0%減)となっている。

厚労省 20年度障がい者への虐待2,665人で過去最多

厚生労働省のまとめによると、全国の自治体が把握した2020年度の障がい者への虐待数は前年度比267人増の2,665人に上った。相談・通報件数も前年度より902件多い9,421件となり、いずれも過去最多となった。
相談・通報があったうち家庭で起きたものは6,556件で、1,775人が虐待を受けたと判断された。虐待を受けたのは知的障害のある人が47.5%、精神障害のある人が41.6%、身体障害のある人が17.3%。虐待をした側は、父親が25.2%、母親は22.6%、夫が14.8%。
一方、障がい者施設で起きたとする相談・通報は2,865件あり、890人への虐待が確認された。

ユニ・チャーム,江崎グリコと協働で男性の育児参画を推進

ユニ・チャーム(本社:東京都港区)は3月29日、育児用ミルク「アイクレオ」などを提供する江崎グリコ(本社:大阪市西淀川区)と協働で、企業向け両親学級「みんなの育児研修」を同日より全国で参加企業を募集し、2022年4月より順次無償で提供開始すると発表した。
日本は育児先進国と比較して、夫の家事・育児時間が少ないといわれている。こうした中、子どもの出産直後に父親が休みを取りやすくする「産後パパ育休(男性版産休)」を新たに設ける改正育児・介護休業法などが2021年6月に成立し、2022年4月から順次施行される。政府令和2年度実績で12.65%にとどまっている男性の育児休業の取得率を令和7年度に30%まで引き上げる目標を掲げている。
研修では産休取得予定者、育休取得予定者などを対象に、男性育児が子どもや家族に与える影響や、乳児期の育児で大きな負担となる”授乳””睡眠””排泄”の方法などについて、栄養士・子育てアドバイザーなどを交えながらq紹介する。

花王 4/1から保育園向け子育てサポートサービス開始

花王(本店:東京都中央区)は3月28日、2022年4月1日より保育園向けのおむつ「メリーズ」のサブスクリプションを中心とした子育てサポートサービス『Kaoすまいる登園』を開始すると発表した。BABY JOB(ベビージョブ)(本社:大阪市淀川区)と協働し、教育コンテンツ提供や保育園内衛生環境づくりなどの新サービスを行い、快適な保育園生活を総合的にサポートしていく。

コニカミノルタと丸紅 介護業界の働き方改革支援で協業

コニカミノルタ(本社:東京都千代田区)と丸紅(本社:東京都千代田区)は3月28日、高齢化社会の課題解決に向けて介護現場のデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)に寄与するため、丸紅がコニカミノルタQOLソル―ションズ(本社:東京都千代田区)に出資することに合意し、3月25日に出資契約を締結したと発表した。これによりコニカミノルタQOLの保有株式はコニカミノルタ51%、丸紅49%となる予定。

丸文 AI搭載介護支援ロボをグローシップ本社ビルに導入

エレクトロニクス商社の丸文(本社:東京都中央区)は3月23日、ビルメンテナンスのパイオニア、グローシップ(本社:東京都港区)と、アイオロス社製AI搭載介護支援ロボット「アイオロス・ロボット」の夜間巡視機能や紫外線除菌機能をサービスとして提供するRaaS(Robot as service)契約を締結し、同ロボットをグローシップ本社へ導入したと発表した。同ロボットのオフィスビルへの導入は今回が初めて。
アイオロス・ロボットはオフィス内でグリッパ-を使った局所的除菌やランプを使った広範囲除菌、そして夜間巡回作業を担う予定。
丸文、グローシップ両社は、今後アイオロス・ロボット活用による清掃サービスや警備サービスの提供についての協業も視野に入れ、労働力不足の解消や生産性向上などの社会的課題の解決を目指す。

大阪市 中学生の9.2%が「ヤングケアラー」

大阪市の調査によると、中学生の全体の9.2%が家族の介護や家事などを担う、いわゆるヤングケアラーに該当し、学校生活や勉強に悩みを抱えていることが分かった。2011年11月から市立中学校の1年生から3年生を対象に調査を行い、全体のおよそ87%にあたる4万5,000人余りから回答を得た。
ケアをしている家族を複数回答で聞いたところ、弟や妹が36.8%と最も多く、祖母31.2%、祖父19%、母親13.9%などとなった。また、ヤングケアラーとみられる生徒は遅刻や欠席の回数が多い傾向にあり、友人関係や成績に関する悩みを抱えている割合が高いことが分かった。
いま必要としている支援について聞いたところ、半数余りが「勉強のサポート」と答え、次いで16%余りが「家族や自分のことを一緒に考えてくれる支援」と回答している。

12社が兵庫県三田市で安全運転・見守り支援実証

アシックスなど12社は3月18日、兵庫県三田市内で4月に電柱を活用した「ロ社間通話」、自転車との「車車間通話」による、バスへの安全運転支援および居場所履歴や運動量通知による地域住民の見守り支援の有効性を確認する実証実験を行うと発表した。
実施場所はバスが死角により歩行者等の動向が確認しづらい交差点で、実施期間は2022年4月18~22日の5日間。
同実験に参加するのはアシックス、関西電力送配電、京セラ、シマノ、神姫バス、積水樹脂、ソニックス、豊田通商、日本信号、パナソニックサイクルテック、パナソニックシステムネットワークス開発研究所、フジクラの12社。