WHO推計 22年世界の結核死者130万人 2年連続増から減少

世界保健機関(WHO)は11月7日、2022年の結核による死者が130万人だったとの推計を公表した。結核による死者は、新型コロナウイルスの世界的大流行で医療機関が逼迫したことで、その間、適切な治療を受けられないケースが続出。2020年、2021年と2年連続で増加していた。だが、ようやくコロナ禍が沈静化したことで減少に転じた。
2022年に新たに結核の発症が確認されたのは750万人に上り、1995年にWHOが世界的な監視体制を構築してから最多となった。ただ、この増加分についてWHOは、新型コロナ禍で適切な診断や治療を受けられず、2022年になってから判明した患者分がかなり多く含まれているとみている。

中国 途上国への巨額融資で3%→8.7%への罰則金利を設定

米国の研究機関の分析によると「一帯一路」を掲げ中国が行った途上国へのインフラへの巨額融資の返済が滞った場合の罰則金利が3倍近くに引き上げるなど強引な債権回収強化の姿勢が明らかになった。これは米国バージニア州の公立大学、ウイリアム・アンド・メアリー校のエイドデータ研究所が11月6日公表したもの。
返済が滞った国に対する罰則金利を設け、2017年までの4年間は上限が3%だったのに対して、2021年までの4年間は8.7%と3倍近くに引き上げていたという。
中国から途上国への融資残高は、元本だけで少なくとも1兆1,000億ドル、日本円でおよそ165兆円に達し、世界最大の債権国になっていると指摘している。

冬の味覚・ズワイガニ漁11/6一斉解禁 1.2kgのカニ1,000万円で落札

日本海の冬の味覚、ズワイガニ漁が11月6日午前0時に一斉に解禁され、スタートした。兵庫県の新温泉町の浜坂漁港「で水揚げされたカニは正午から競りにかけられた。重さ1.2kgの同地のブランド「煌星(きらぼし)」の雄のカニが浜坂漁港で史上最高値となる1,000万円で落札された。冬の食卓を彩るズワイガニ漁は雌は12月末まで、雄は2024年3月20日まで

9月消費支出2.8%減 7カ月連続マイナス 食料など押し下げ

総務省が11月7日発表した9月の家計調査によると、2人以上の世帯の消費支出は28万2,969円と、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比2.8%減少した。マイナスは7カ月連続。食料への支出は3.7%減で、物価高騰の影響で12カ月連続のマイナスとなった。このほか、家具・家事用品は14.7%、住居向けは11.2%それぞれ減った。

9月の実質賃金2.4%減 18カ月連続マイナス 物価高に追い付かず

厚生労働省が11月7日発表した9月の毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)によると、1人あたりの賃金は物価を考慮した実質で前年同月比2.4%減少した。マイナスは18カ月連続。マイナス幅は前月の2.8%からやや縮小したが、いぜんとして物価高の勢いに賃金上昇が追い付かない状況が続いている。

インフルエンザ感染者10週連続増 3週連続「注意報」基準超え

厚生労働省は11月6日、全国約5,000の定点医療機関に10月23〜29日に新たに報告されたインフルエンザの感染者数が計9万7,292人に上り、1医療機関当たり19.68人だったと発表した。これは前週比1.20倍。10週連続の増加で、3週連続で自治体の「注意報」の基準となっている10人を超えた。都道府県別では44道府県で前週に比べて増加している。
国立感染症研究所によると、全国の推計患者数は約67万4,000人。全国で休校や学級閉鎖などに至ったのは計4,706施設。

山本由伸の移籍先候補に8球団が争奪戦か メジャー公式サイト

メジャー公式サイトは11月5日、プロ野球オリックスが山本由伸投手(25)のポスティングシステムでの米大リーグ挑戦を容認したことを受け、「どこが契約を結ぶか」と題し、大きく取り上げた。そして、移籍先候補にヤンキース、ドジャース、メッツ、レッドソックス、カージナルス、ダイヤモンドバックス、タイガース、カブスの8球団を挙げている。

シンガポールのリー首相 24年までに副首相への禅譲を明言

長期政権でアジア有数の国際金融都市に育て上げたシンガポールのリ−−・シェンロン首相(71)は11月5日、2024年までに首相職を後継者のローレンス・ウォン副首相兼財務相(50)に譲る意向を明らかにした。リー氏は同日開かれた与党、人民行動党の党大会の演説で言明したもの。これにより、2025年に予定されている総選挙は、新首相を中心とする新たな布陣で臨むことになる。

沖縄で最小級の2つの新種イカ発見 体長最大12ミリ

沖縄科学技術大学院大学などの研究チームは、世界最小級のイカとして知られる「ヒメイカ」の新種2つを発見した。今回調査した個体の中で体長は最大でわずか12ミリと小さい。新種の学名はそれぞれ「イディオセピウス キジムナー(通称リュウキュウヒメイカ)」「コダマ ジュウジュツ(同ツノヒメイカ)」と名付けられた。2種とも夜間にしか活動せず、リュウキュウヒメイカは冬にしか姿を現さない。ツノヒメイカはサンゴ礁に生息するという。

UAゼンセン 「賃上げ6%」要求へ 2年連続で連合超え

流通、外食、繊維などの労働組合が加盟するUAゼンセンは11月6日、2024年の春季労使交渉で正社員とパートなどを合わせた全体の賃上げ目標を6%とする方向で調整に入った。連合が10月に発表した「5%以上」とする要求方針の水準を上回る。伸び率で連合を上回るのは2年連続。2023年の要求で「6%程度」としていた表現を明確にして、より強く賃金の改善を求めていく。
UAゼンセンは約2,200組合が加盟し、約185万人の組合員がいる国内最大の産業別労働組合。パートなどの短時間労働の組合員が6割を占める。