65歳以上の有業率25.3%, 女性の有業率53.2%, 25〜39歳女性で81.5%

総務省が7月21日発表した2022年の就業構造基本調査によると、シニア層の有業率(仕事をしている人の割合)が高まっていることや、女性の有業率が過去最高に達し、とりわけ20代半ばから30代で極めて高くなっていることが明らかになった。
同調査の結果①65歳以上の男女の有業率は25.3%で、2017年の前回調査から0.8ポイント高まった②女性の有業率は53.2%と前回調査から2.5ポイント上昇し、過去最高だった③25〜39歳女性のうち、働く人の割合が81.5%と初めて8割を超えたーなどが大きな特徴。このうち65歳以上の男女の有業率で、男性は前回調査と比べ0.6ポイント上昇の34.5%だったのに対し、女性は1.1ポイント上昇の18.2%となり、伸び率で女性が男性を上回った。

岩谷産業 25年万博 水素燃料電池船の旅客運航事業者に決定

岩谷産業は7月20日、2025年大阪・関西万博会場へのアクセスとして、中之島ゲートと夢洲(ゆめしま)をつなぐ国内初の水素燃料電池船の旅客運航事業者に決定したと発表した。運航実務は京阪グループの大阪水上バス(本社:大阪市)に委託する。今回の水素燃料電池船は、2021年に新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業に採択され、開発が進められている。走行時にCO2など環境負荷物質を排出しないほか、におい、騒音、振動の少ない優れた快適性を実現するとしている。

1〜6月刑法犯21.1%増の33.3万件で21年ぶり増加 警察庁まとめ

警察庁のまとめによると、2023年1〜6月の全国の警察が認知した刑法犯は前年同期比21.1%増の33万3,003件(暫定値)に上った。刑法犯は通年では2022年、20年ぶりに増加に転じたが、上半期では21年ぶりに増えた。
「街頭犯罪」や「侵入犯罪」の増加が目立った。内訳をみると、自転車盗、路上での傷害、暴行などの街頭犯罪は前年同期比29.7%増の11万744件、”闇バイト”など侵入強盗・侵入盗などの侵入犯罪は同28.0%増の2万7,741件だった。
刑法犯全体の摘発件数は、前年同期比4.9%増の12万5,335件。検挙率は5.9ポイント減の37.6%だった。

6月消費者物価指数3.3%上昇 2カ月ぶり伸び率拡大

総務省が7月21日発表した6月の消費者物価指数は(2020年=100)は変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が105.0となり、前年同月比3.3%上昇した。伸び率は2カ月ぶりに拡大した。生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は4.2%上がった。伸び率は5月から0.1ポイント縮小した。指数の伸びが前月を下回ったのは2022年1月以来、17カ月月ぶりとなる。

日本 23年は世界125位で過去最低 男女格差の是正進まず

世界経済フォーラム(WEF)が男女格差の現状を各国のデータをもとに評価した「Global Gender Gap Report」(世界男女格差報告書)の2023年版によると、日本の男女格差の是正がほとんど進んでいない実態が明らかになった。日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中125位で、前年(146カ国中116位)から9ランクダウン。順位は2006年の公表開始以来、最低だった。
同指数は「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野で評価したものだが、分野別にみると日本の政治分野の男女格差が世界最低クラスの138位となっている。
1位は14年連続でアイスランド。以下、2位ノルウェー、3位フィンランド、4位ニュージーランド、5位スウェーデンと続いている。

6月の訪日外客207万人 コロナ前比で初の7割超え 1〜6月1,071万人余

日本政府観光局(JNTO)の推計によると、6月の訪日外国人客数は207万3,300人で、新型コロナウイルス禍前の水準の7割を超えた。この結果、2023年1〜6月累計で1,071万2,000人となった。1,000万人の大台に乗せたものの、コロナ前の2019年1〜6月の約1,663万人と比べると約6割の規模にとどまっている。
訪日外国人客数の回復は緩やかで、期待されたほどのペースでは進まず、今後も一気にコロナ前の水準には届かないとみられる。これは航空便の回復の遅れや、中国政府が訪日団体旅行を規制しているためだ。
なお6月の国・地域別の訪日外国人客数は韓国から54.5万人で最多、以下、台湾が38.9万人、米国が22.6万人などと続いている。

6月貿易収支23カ月ぶり430億円の黒字 資源高一服で輸入額減少

財務省が7月20日発表した6月の貿易統計速報によると、貿易収支は430億円の黒字だった。黒字となるのは23カ」月ぶり。6月の輸入額は前年同月比12.9%減の8兆7,010億円で、3カ月連続で前年同月を下回った。輸出額は同1.5%増の8兆7,440億円で、28カ月連続で増加した。上がり続けていた資源高が一服して原油などの輸入額が減少し、半導体不足の緩和で自動車などの輸出が増えた。

芥川賞に市川沙央氏. 直木賞に垣根涼介氏と永井紗耶子氏

第169回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が7月19日開かれ、3氏の作品が受賞した。芥川賞は市川沙央氏(43)の小説「ハンチバック」に、直木賞は垣根涼介氏(57)の「極楽征夷大将軍」と永井紗耶子氏(46)の「木挽町のあだ討ち」に決まった。贈呈式は8月下旬に都内で開かれ、受賞者には正賞の時計と副賞100万円が贈られる。

吉村知事 大阪IR「29年開業は難しい」 計画認定の遅れで

大阪府の吉村洋文知事は7月18日、大阪府・市が実現を目指しているカジノを含む統合型リゾート(IR)について、「2029年の開業が難しいというのは、当事者の共通認識」と述べ、開業時期のずれ込みに言及した。この理由について、吉村氏は政府による計画認定の遅れを挙げた。政府が4月に認定した府・市などの区域整備計画では、早ければ2029年秋から冬ごろの開業を目指していた。
一方、運営を担う米MGMリゾーツ・インターナショナルの幹部は5月、開業時期が2030年1〜6月ごろになるとの見通しを示している。府・市は事業者と協議を進め、具体的な開業時期を早期に確定させる方針。