文部科学省と防災科学技術研究所は6月18日、南海トラフ地震の想定震源域のうち海底観測網の「空白域」になっていた高知〜宮崎沖で、新たな観測網「N-net」の試験運用が7月1日から始まる。本格運用後は、沖合の地震が最大20秒、津波は最大20分、検知が早まるとしている。
巨大地震発生の可能性が指摘されている南海トラフ海域の海底で地震や津波の観測システムの設置工事を終えた。秋にも本格運用を始めてデータを公開し、気象庁の緊急地震速報や津波情報の伝達を迅速化するもの。
23年賃上げの伸び率 世代間で差 男女とも20代の伸び大
内閣府が厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに行った分析によると、2023年の賃金動向に世代間で差があることが分かった。これは時間外や休日手当を除く「所定内給与」の前年からの伸び率を算出したもの。
大卒の男子では20代前半がプラス3.1%、20代後半がプラス3.4%だった。これに対し、30代後半は0%、40代が1%台、50代前半はマイナスだった。また女子でも20代前半がプラス2.1%、20代後半がプラス1.9%だった。これに対し30代前半はプラス0.3%、40代はマイナスだった。
人材獲得競争の激しい若い世代で伸び率が高くなった一方で、中堅やベテラン層では伸びが小さくなるなど、世代によって差が出る結果となった。一方、人手不足に伴い、シニア世代の処遇を改善する動きも出る中、男性の60代前半はプラス6.8%、女性の60代前半はプラス11.2%となった。