ウクライナ兵死者3.1万人 ゼレンスキー大統領が初公表

ウクライナのゼレンスキー大統領は2月25日、ロシアの軍事侵攻によりウクライナ軍兵士の死者が約3万1,000人に上ったと明らかにした。同大統領が自軍兵士の死者数を公表したのは初めて。また同氏はロシア軍の死傷者は約50万人で、うち死者はウクライナ軍の6倍の約18万人に上ると説明した。ただ、これは戦争当事者の見解で、確認はされていない。

京都・北野天満宮で道真しのび「梅花祭」 野だて茶会も

菅原道真を祀る北野天満宮(所在地:京都市上京区)で2月25日、命日の道真をしのぶ恒例の「梅花祭」があった。あいにくの冷たい雨の中だったが、屋外で茶を楽しむ野だて茶会も開かれた。参拝客らはテントの下で梅を愛でながら芸・舞妓の振る舞うお茶を味わっていた。
同天満宮境内には約50種、約1,500本の梅があり、今年は例年に比べ開花が早く、見ごろは3月初旬ごろまでの見込み。梅花祭は900年以上の歴史があり、野だては天下人、豊臣秀吉が境内で大茶会を開いたとの故事にならったもの。

致死率3割「劇症型溶連菌」患者23年に過去最多の941人

国立感染症研究所のまとめによると、致死率が3割に上るとされる「劇症型溶血性レンサ球菌感染症(STSS)」の患者が2023年に過去最多の941人(速報値)となった。患者は高齢者が大半を占めている。同患者は、新型コロナウイルス禍で一時減少したが、今年も2月11日時点で290人確認されており、前年同時期よりすでに186人多い。
STSSは急速に症状が悪化し、手足などの壊死を引き起こすことがあり、”人食いバクテリア”とも称される。原因となるのは溶連菌。通常は感染しても、一般的な風邪症状にとどまるが、稀に重症化してSTSSを発症する。今回の流行について、専門家は「海外から持ち込まれた毒性の強い株の流行が要因ではないか」とみている。

2,500年前にも能登半島に大津波 津波浸水域が酷似

新潟大災害・復興科学研究所の卜部厚志教授らの津波堆積物の調査、分析によると、震度7を記録した能登半島地震で甚大な津波災害を受けた石川県珠洲市と富山県沿岸部が、約2,500年前にも大津波に襲われていたことが分かった。今回の能登半島地震の津波浸水域とよく似ており、約2,500年前にも同様の大津波が起きていた可能性がある。堆積物は2015年に確認されたが、当時は震源域を特定できていなかった。
同教授は2014〜2015年、文部科学省の日本海地震・津波調査プロジェクトの一環として、石川県と富山県でボーリング調査を行った。その結果、珠洲市で①約2,500年前〜2,000年前②約2,000年前〜1,800年前③9〜10世紀ーの少なくとも3回、富山県沿岸では①約7,900年前〜7,800年前②約4,700年前〜4,500年前③約2,700年前〜2,500年前④13世紀ーの少なくとも4回津波があったことを示す砂層などを見つけた。堆積物の状況から、両県とも約2,500年前の津波が最も大きかったとミられるという。

日本馬ウシュバテソーロ2着 世界最高賞金サウジカップ

競馬の1着賞金1,000万ドル(約15億円)という世界最高賞金レースのサウジカップ(1800mダート、G1)が2月24日、サウジアラビア・リヤドのキングアブドルアジズ競馬場で行われた。日本から5頭が参戦し、ウシュバテソーロ(川田将雅騎乗)が2着となった。
昨年はパンサラッサが制覇し、サプライズを演出したが、期待された日本馬の連覇は成らなかった。米国のセニョールパスカドールが優勝した。ちなみに同レースの2着賞金も5億円だった。
同レースには日本馬4頭が出走、デルマソトカゲ(クリストフ・ルメール騎乗)は5着、クラウンプライド(ジョアン・モレイラ騎乗)は9着、レモンポップ(坂井瑠星騎乗)は12着だった。メイショウハリオは出走を取り消した。

日本女子2−3で逆転負け 53年ぶりV奪取ならず 世界卓球

世界卓球・女子団体戦は2月24日、韓国・釜山で行われ、日本は5連覇中の中国と対戦し、53年ぶりV奪回を目指した。世界ランキング1〜3位の選手を揃えた中国に対し健闘し、2勝1敗とし、世界一まであと1勝に迫りながら逆転され、2−3で敗れた。この結果、5大会連続で銀メダルとなった。金メダルは中国、銅メダルはフランスと香港が獲得した。

筑波大 難治性の脳のがんに世界初の独自治療法 治験開始

筑波大学(所在地:茨城県つくば市)は2月22日、難治性がんの一種、こう芽腫という脳の病気に対して次世代の治療法で治験を開始すると発表した。同大学はつくば市の高エネルギー加速器研究機構などと連携し、独自に開発した照射装置と治療薬を組み合わせた「BNCT」という治療法で、初めてこう芽腫と診断された患者への治療を始めるという。BNCTはがん細胞に取り込んだ「ホウ素」に中性子を照射し、がん細胞を破壊する治療法。

24年度賃上げ「実施する」過去最高の85.9% 最多は3%

東京商工リサーチのまとめによると、2024年度の春闘で賃上げを「実施する」と回答した企業は定期的な調査を開始した2016年度以降で最高の「85.6%」に達した。ただ、規模別の実施率では大企業(93.1%)と中小企業(84.9%)で8.2ポイントの差があり、賃上げを捻出する体力や収益力の差で二極化が拡大している。
賃上げ実施率ではどうか?連合が2024年度春闘の方針として掲げる「5%以上」の賃上げは、賃上げ実施予定企業のうち達成見込みが「25.9%」にとどまり、前年度から10ポイント以上の大幅な低下となった。賃上げ率の中央値は「3%」だ。
2024年2月1〜8日、インターネットによるアンケート調査を実施。有効回答4,527社を集計・分析した。

首都圏の公営墓地で負担の軽い「合葬墓」20年で4倍増

NHKが1月から2月にかけて首都圏の1都3県と、人口が10万人以上の市の合わせて97の自治体に対し、公営墓地について実施したアンケート調査によると、複数の遺骨を合同で納める「合葬墓」が36施設に上り、この20年で4倍に増えたことが分かった。
都立霊園が2から8施設に増加し、横浜市やさいたま市、千葉市なども新たに合葬墓を整備したことで収容できる遺骨の数が20年間で38万体分増えていた。
合葬墓は家族や親族が入る一般墓に比べて費用の負担が軽く、個人による管理も不要となるのが一般的。また、遠く離れて暮らす子ども、孫たちに墓守りを強いることはしたくないとの、親世代の想いがうかがわれる結果だ。また、自治体側も少ない面積の土地により多くの遺骨を収容できる利点がある。

1月の貿易収支1兆7,583億円の赤字 輸入10カ月連続減少

財務省が2月21日公表した1月の貿易統計速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1兆7,583億円の赤字だった。貿易赤字は2カ月ぶり。赤字幅は前年同月に比べ49.9%縮小した。全体の輸入額は前年同月比9.6%減の9兆909億円だった。減少は10カ月連続。輸出額は同11.9%増の7兆3,326億円。増加は2カ月連続。輸入は資源関連(原油9.2%減、液化天然ガス28.8%減、石炭43.2%減)が軒並み減少し、全体を押し下げた。