大阪・関西万博 ドイツ・パビリオンのテーマは「循環経済」

ドイツ政府は5月22日、2025年大阪・関西万博のドイツ・パビリオンのコンセプトやイメージを発表した。中心テーマはリサイクルやリユースなど「循環経済」で、建物は再利用できる木材などを活用して円柱の形の複数の建築物で構成する。
パビリオンのタイトルは『わ!ドイツ』。驚きの表現「わっ」に循環の「環」や、自然と技術の調和の「和」を掛け合わせたという。パビリオンの中では英語で循環などを意味する「サーキュラー」と名付けられた、ふわふわした球体のマスコットキャラクターが来場者を案内する。

はしか感染者すでに7人 人の往来増え感染拡大の恐れ

国立感染症研究所が5月23日発表した速報値によると、今年のはしかの感染者数が5月14日時点で7人となった。2021、2022年はコロナ禍の外出自粛もあって、それぞれ1年間で6人にとどまっていたが、今年はすでにこれを上回った。都道府県別では東京都で3人、茨城県、神奈川県、新潟県、大阪府でそれぞれ1人となっている。
はしかはアジアなどで流行しており、国内でも4月にインドから帰国した男性の感染が確認されたほか、同じ新幹線に乗車していた2人の確認されている。アフターコロナで人の往来が増えていることから、今後さらに拡大する恐れがある。
はしかは、発熱やせき、発疹が出るウイルス性の感染症で、免疫を持たない人が感染するとほぼ100%発症し、肺炎や脳炎を引き起こして重症化したり、死亡するケースもあるという。専門家は抗体検査やワクチン接種を呼び掛けている。

大阪観光局 インバウンドは今夏にもコロナ前水準回復を予測

大阪観光局は5月23日、大阪府を訪れるインバウンド(訪日外国人)数が今夏にも新型コロナウイルス禍前の2019年水準に回復するとの見通しを示した。大阪観光局によると、2023年1〜4月の大阪のインバウンド数は245万人で2019年の6割の水準。国別にみると、中国がコロナ前の2019年のわずか9%にとどまっているが、ベトナムは122%、シンガポールは115%、米国は104%といずれも上回っている。今後は既存の主要市場だけでなく、中東や欧州のベルギー、スペインなどの新たな市場開拓も進める。
大阪観光局は、大阪のインバウンド1人当たりの消費額を2019年の12万円から、2030年には15万円に引き上げる目標を掲げている。

石川県珠洲市を「局地激甚災害」指定へ 国が復旧補助

谷公一防災担当相は5月23日、5月5日の石川県能登地方を震源とする地震で震度6強を観測した同県珠洲市を「局地激甚災害(局激)」に指定する見通しとなったと明らかにした。公共施設の復旧事業に対する国の補助率引き上げ(1割程度)や中小企業の資金借り入れ支援を通じ、早期復旧を後押しする。近く閣議決定する。
総務省消防庁の5月18日時点の同地震に関するまとめでは死者1人、けが人は計44人(石川43人、富山1人)、住宅被害は珠洲市を中心に全壊18棟を含む約740棟だった。

東工大など4者が「富岳」で生成AIの言語モデルの研究開発開始

東京工業大学、東北大学、理化学研究所、富士通の4者は5月22日、スーパーコンピュータ「富岳」を活用した大規模言語モデルの分散並列学習手法の研究開発を、2023年5月から実施すると発表した。大規模言語モデルはChatGPTをはじめとする生成AIの中核として使用される深層学習のAIモデルで、4者は今後、今回の研究開発の成果物を公開することで、アカデミアや企業が幅広く使える大規模言語モデルの構築環境を整え、国内のAIの研究力向上に貢献し、学術および産業の両面で「富岳」の活用価値を高めることを目指す。

「梅毒」患者5,000人超 最多の昨年より1カ月早いペース

国立感染症研究所の調査結果によると、今年初めから5月14日までの性感染症の「梅毒」と診断された患者数は5,164人に上り、昨年同期の3,630人を1,534人上回り、現在の調査方法となった1999年以降で最多の患者数を記録した昨年(1万2,966人)より1カ」月早いペースで増えており、専門家は注意を呼び掛けている。都道府県別では東京都が1,332人と最多で、大阪府699人、福岡県257人など都市部で目立っている。

22年度実質賃金2年ぶりマイナス 物価高響き1.8%減 賃金目減り

厚生労働省が5月23日発表した2022年度の毎月勤労統計調査(確報、従業員5人以上)によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は、前年度に比べて1.8%減少した。マイナスは2年ぶり。新型コロナウイルス禍からの経済回復などにより、名目の現金給与総額は増えたが、物価上昇が給与総額の伸びを上回り、賃金が目減りした。

関西の4月貿易 輸出額は過去最高 輸入額は2年3カ月ぶり減少

大阪税関によると、関西の4月の貿易収支は前年同月比37.5%増の2,482億円となった。輸出額が過去最高となった一方で、輸入額が2年3カ月ぶりに減少したため。
4月の輸出額は前年同月比0.8%増の1兆7,743億円だった。米国向けの医薬品や鉄鋼製品、中国向け電子部品が伸びた。一方、輸入額は同3.4%減の1兆5,260億円だった。資源価格の下落より中東からの原油や、東南アジアからのLNG(液化天然ガス)が大きく減少した。

ローマで世界農業遺産「琵琶湖システム」の認証授与式

国連食糧農業機関(FAO)の本部があるイタリア・ローマで5月22日、昨年、「世界農業遺産」に認定された滋賀県の「琵琶湖システム」に対する認証授与式が行われた。滋賀県から大杉佳子副知事が出席し、ブルーの着物姿で認定証を受け取った。
対象となった琵琶湖システムは、びわ湖を中心に営まれている伝統的な漁業や環境に配慮した農林水産業の取り組み。びわ湖周辺の水田が魚の産卵場所として豊かな生物多様性を育み、漁業と農業がつながるシステムで、伝統的な漁業や鮒(ふな)ずしなどの独特の食文化が1,000年以上にわたって受け継がれている点が評価されたという。

リバティアイランド 異次元の末脚でオークスも制覇 牝馬2冠達成

競馬の3歳牝馬3冠レース第2戦目、第84回オークス(G1、2400m芝、18頭出走)は5月21日、東京・府中の東京競馬場で行われた。先の桜花賞を制した、圧倒的1番人気の支持を集めたリバティアイランド(川田将雅騎乗)が2分23秒1で優勝し、昨年のスターズオンアースに続く史上17頭目の牝馬クラシック2冠に輝き、1着賞金1億5,000万円を獲得した。川田騎手はこのレース11年ぶり2度目の優勝、中内田充正調教師は初勝利。
レースは道中、中団の内側につけたリバティアイランドは、最後の直線に入り馬場の真ん中に位置取り、他の17頭とは全く違う、異次元の末脚を披露。ゴール前100mほどはムチを入れられることなく、2着で2番人気のハーパーに6馬身差をつけて圧勝した。さらに首差の3着に15番人気のドゥーラが入った。