大企業7〜9月景況感3期ぶりプラス 車・工作機械改善

内閣府と財務省が9月13日発表した7〜9月期の法人企業景気予測調査によると、大企業全産業の景気判断指数(BSI)は前回調査の4〜6月期(マイナス0.9)から改善し、プラス0.4と3四半期ぶりのプラスとなった。自動車および工作機械で大きく改善した。10〜12月期の見通しプラス6.4となった。
2022年度の設備投資見通しは、製造業がけん引して前年度比16.2%増と過去最高になった。

東京都 先端技術実装へ産学官コンソーシアム設立

東京都は9月12日、高速通信規格「5G」の整備を進めている西新宿エリアで先端技術の実証実験を進める産学官連携のコンソーシアム(共同事業体)を設立すると発表した。16日に設立する。技術テーマごとに5つの分科会を立ち上げ、2022年度中に実証実験を実施する。地元企業やスタートアップなど61社が参画する予定。

政府 半導体など重要物質の供給網調査 6項目を提示

日本政府は9月12日、経済安全保障に関する有識者会議を開いた。半導体など国民生活に欠かせない重要物質のサプライチェーン(供給網)の実態を把握するための調査方針を示した。原材料の海外依存度、国内向け供給量や輸出量、国内・世界市場に占めるシェア、緊急時に代替物質の調達可能性など6つの調査項目を例示した。これに基づき、政府は年内に「特定重要物質」を政令で指定する方針。

順天堂大 iPS心筋シート移植を遠隔地で初実施 

順天堂大学は9月12日、iPS細胞からつくった心筋細胞からなるシートを重症の心不全患者に移植する臨床試験(治験)を実施したと発表した。この結果、心筋シートを遠隔地に輸送して問題なく移植できることを確認できたという。
この心筋シートは阪大発スタートアップのクオリプス(所在地:東京都中央区)が大阪府内の施設でつくり、順天堂大に新幹線などで輸送した。
治験を主導する大阪大学以外で実施したのは初めて。研究チームによると経過は順調で、まもなく退院予定という。今後は九州大学などで数例移植して有効性や安全性を調べる。2025年頃の実用化を目指す。

入国者の上限撤廃を検討 個人旅行,ビザ免除も

日本政府は10月までをめどに、新型コロナウイルスの水際対策で導入している1日あたりの入国者数の上限を撤廃する調整に入った。9月7日から緩和、実施している1日5万人の現在の制限をなくす。旅行事業者、宿泊事業者らの、水際対策のさらなる緩和要請を受けたもの
このほか、インバウンド需要復活に向け、個人旅行客の受け入れの解禁、短期滞在での査証(ビザ)取得の免除も併せて検討する。

マレーシア・KLで3年ぶり国際ハラル見本市開催

マレーシアの首都クアラルンプール(KL)で9月7〜10日、ハラル(イスラム教の戒律で許されたもの)製品見本市「第18回マレーシア国際ハラル見本市(MIHAS)」が開催された。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、会場での開催は3年ぶり。日本を含む32カ国・地域から計1,258ブースが出展、うちマレーシア国内からが8割を超える1,049ブースを占めた。なお、オンラインは11月15日まで実施されている。

中国福建省とラオス結ぶ国際貨物鉄道運行開始

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、中国の福建省福州市からラオスの首都ビエンチャンへ向かう国際貨物列車がこのほど運行開始した。これは2021年に中国雲南省昆明市とビエンチャンとの間で開通した中国ラオス鉄道が福州市まで延伸したもの。
中国産茶など農産物を主な貨物とし、福建省福州江陰港を出発。雲南省昆明市、磨●(モーハン)口岸を経由して5〜7日間でビエンチャンに到着する。

梅毒感染者 2年連続で過去最多更新 22年8,155人

性感染症の梅毒の2022年感染者数は9月4日時点で全国で8,155人に達し、集計が始まって以来、過去最多を更新した。最多だった2021年の7,875人(速報値)を上回った。2022年の年間ベースで1万人を超えるペースで感染者数の報告が続いている。
初期症状が軽いため感染に気づかないケースもあり、専門家は将来的に脳や心臓に重大な合併症が出ることもあると警鐘を鳴らす。

中国 8月の輸出の伸び鈍化 前月比でマイナスに

中国税関総署が9月7日発表した2022年8月の貿易統計(速報値)によると、輸出額が前年同月比7.1%増の3,149億2,050万米ドル(約45兆3,600億円)だった。政府のゼロコロナが”足かせ”となって回復テンポが鈍く、伸び率が大きく鈍化している。伸び幅は7月と比べ10.9ポイント鈍化し、7月比ではマイナスとなった。