人工的に毛を作り出す組織を作製する技術を開発

横浜国立大学の研究チームは、高効率に毛が生える組織を体外で作製する技術を開発した。マウスの細胞から毛を生み出す細胞を作製して培養すると、長さ5mm程度の毛が生える。この毛をマウスの皮膚に移植すると定着し、抜けて生え換わる周期も再現できたという。人の毛髪の再生医療や治療薬開発への応用を目指す。日本経済新聞が報じた。

金沢・兼六園で伝統の「雪づり」始まる 冬支度

日本三名園の一つ、石川県金沢市の兼六園で11月1日、北陸に冬の訪れを告げる伝統の風物詩、雪の重みから木々を守るための冬支度「雪づり」の作業が始まった。雪づりはマツやツツジなど園内800カ所で行う。庭師や造園業者ら延べ約500人が計4トンのわら縄を使用し、12月中旬までに作業にあたる。

中国の鴻海傘下の世界最大iPhone工場封鎖で争議

香港紙や中国現地メディアによると、中国河南省鄭州市の鴻海精密工業(本社:台湾)傘下の世界最大iPhone生産工場で、新型コロナウイルス感染が広がり、封鎖管理・隔離された敷地内から逃れようと大勢の出稼ぎ労働者が相次いで脱出している。これは、食事や医薬品が不足する劣悪な環境に耐えられなくなった労働者たちが、フェンスを乗り越えて脱出しているもの。
新型コロナウイルスを封じ込める”ゼロコロナ”政策のもと、周辺の公共交通機関がコロナ対策で停止していることから、工場内を脱出した、他に交通手段のない出稼ぎ労働者らが高速道路などを、故郷に向けて数十km歩いて帰ろうとするする姿が数多くみられるという。同工場は従業員20万〜35万人を擁する世界最大のiPhone組立工場。

「ジブリパーク」開業 ジブリの世界に熱い視線

スタジオジブリの世界観をテーマにした公園「ジブリパーク」(所在地:愛知県長久手市)が11月1日、開業した。待ちわびたジブリファンらが午前10時の開業時間の2、3時間前から列をつくった。
愛・地球博記念公園(157ha)の一部、7.1haを活用して設(しつら)えられたジブリパークは、映画「千と千尋の神隠し」「となりのトトロ」「耳をすませば」「天空の城ラピュタ」「紅の豚」「崖の上のポニョ」などの世界に誘う展示品や施設が立ち並ぶ。
この日は計画されている全5エリアのうち、ジブリ作品の名場面を実物大で再現したセットが並ぶ「ジブリの大倉庫」、トトロの世界などを表現する「どんどこ森」、「耳をすませば」の舞台が再現された「青春の丘」が先行開業した。残りは「もののけ姫」がテーマの「もののけの里」が2023年秋、「魔女の宅急便」などがテーマの「魔女の谷」は2024年3月の開業予定。
施設を整備する愛知県は、全面開業する2023年度以降の経済効果を年480億円と試算している。

政府 7年ぶり冬の節電要請 12月から来年3月まで

日本政府は11月1日、今冬の電力需給対策として、全国の企業や家庭に「無理のない範囲での節電」を要請することを決めた。期間は12月から2023年3月まで。全国すべての地域で安定供給に最低限必要な予備率3%を確保できる見通しだが、予断を許さない状況が続くと判断した。今夏に続く措置で、全国規模での冬の節電要請は2015年度以来7年ぶりとなる。数値目標は設けない。

円買い介入 10月単月で6.3兆円 一連の介入に9兆円

財務省が10月31日発表した9月29日〜10月27日の為替介入実績は6兆3,499億円に上り、単月の円買い・ドル売り介入として過去最大を更新した。これに、24年ぶりに実施した9月22日分を含めた一連の介入額は9兆1,881億円となる。
ただ、現在、日本が直面している未曾有の円安・ドル高は、日米の中央銀行の政策の違いによる金利差や、貿易赤字などの構造要因が背景にあり、介入による効果が続くのか全く不透明だ。

上海ディズニー 新型コロナ対策で休園発表 再開未定

上海ディズニーランドは10月31日、新型コロナウイルス対策で同日から休園すると発表した。園外の関連施設も営業を停止し、再開時期は未定という。同園は29日から一部のアトラクションやレストランなどの営業を停止していた。
中国の様々な経済指標から判断すると、経済回復の”足かせ”になっていると指摘される「ゼロコロナ」政策。だが、同園の運営会社に上海市政府が一部出資しており、欧米はじめアジア圏のほとんどの国が新型コロナ対策を緩和や撤廃に近づける中、先の共産党大会でも確認された同政策堅持を改めて強く意識させる措置だ。

カンボジアで日本発もみ殻固形燃料に関心 縫製業など

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、もみ殻固形燃料を製造する装置を販売するトロムソ(所在地:広島県)は、カンボジアの首都プノンペンから約170km離れたコニポントム州の精米工場で10月14日行われた、もみ殻をもみ殻を固形燃料化する実証実験の結果に同国企業から関心が集まっている。
もみ殻を固形燃料化した「モミガライト」は、造船技術を応用した特殊なミルで原料のもみ殻を細粉化し、高密度に圧縮することで製造される。その結果、①連続燃焼時間が長く、薪(まき)と比べ単位あたりの製造原価を抑えられる②化学接着剤に圧縮・固形化することで、燃焼時に有毒ガスが発生せず、環境に優しい−−などの特長があるという。
こうした結果を踏まえて、もみ殻固形燃料に対し代替燃料として、カンボニアの主力産業の縫製産業で導入を検討する企業で、モミガライトの活用が期待されている。

中国の10月景況感 再び50割れ コロナ規制で需要減

中国国家統計局が10月31日発表した2022年10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2だった。9月より0.9ポイント下落し、好調・不調の境目の50を2カ月ぶりに下回った。新型コロナウイルスの封じ込めを図る「ゼロコロナ」政策に伴う行動制限などで需要が低迷した。PMIは製造業3,200社を対象に調べ、まとめたもの。
内訳をみると、主要素を占める新規受注は9月より1.7ポイント低い48.1で、上海市のロックダウン(都市封鎖)で悪化した4月以来の低さとなった。生産は49.6と9月より1.9ポイント下がり、2カ月ぶりに50を割り込んだ。企業の規模別では大企業、中堅企業、中小零細企業のいずれも指数が低下した。
同時に発表した10月の非製造業のビジネス活動指数は48.7だった。9月から1.9ポイント低下し、5月以来の50割れとなった。

インドで吊り橋崩落132 人死亡か 重量耐えられず

現地メディアなどによると、インド西部のグジャラート州モルビで10月30日、500人近い人が通行していた吊り橋が崩落。インド政府は少なくとも132人が死亡したとしている。子ども、女性、高齢者の犠牲者が多く、行方不明者も多いことから死傷者は今後さらに増える恐れがある。
この吊り橋は約140年前に完成、全長は約233m。半年近い修復作業を経て、現地の新年にあたる10月26日に通行が再開されたばかりだったという。30日も多くの人で混雑していたといわれ、重さに耐えられず崩落した可能性が指摘されている。