競馬の天皇賞・秋 イクイノックスが末脚炸裂 G1初V

競馬の第166回天皇賞・秋(G1、芝2,000m、16頭出走)が10月30日、東京・府中市の東京競馬場で行われ、1番人気のイクイノックス(クリストフ・ルメール騎乗、3歳牡)が1分57秒5で優勝した。同馬は、クラシックの皐月賞(芝2,000m)、日本ダービー(芝2,400m)でいずれも、直線猛追しながら惜しくも2着に終わっていた。今回、古馬混合の天皇賞でG1を初制覇を果たし、1着賞金2億円を獲得した。3歳馬の天皇賞制覇は昨年のエフフォーリア二続き5頭目。ルメール騎手は天皇賞・秋4勝目、木村哲也調教師は初勝利。
レースは7番人気のパンサラッサが大逃げをうち、独走状態で最後の直線へ。後続馬との大差を考えると逃げ切るかにみえた。だが、そこからドラマが待っていた。中団の後方を進んでいたイクイノックスが、持ち前の長くいい末脚を使ってみるみる着差を縮めて一瞬で捉え、ゴールでは1馬身差を付けた。
パンサラッサは2着に逃げ粘り、4番人気のダノンベルーガがクビ差の3着だった。昨年の日本ダービー馬、シャフリヤールは5着、今年の皐月賞馬ジオグリフは9着に終わった。

オリックス 26年ぶり5度目の日本一 昨年のリベンジ

ヤクルトとオリックスによる日本シリーズは10月30日、神宮球場で第7戦が行われた。試合は、昨年のリベンジへ王手をかけていたオリックスの5−0の快勝ムードから一転、ヤクルトの猛追に遭い、両チームにとってハラハラ・ドキドキの展開となったが、オリックスが5−4で逃げ切った。
オリックスは2敗1引き分けの劣勢から4連勝を飾り、26年ぶり5度目の日本一を達成した。同シリーズの最高殊勲選手にオリックスの杉本裕太郎、優秀選手賞に山崎福也(オリックス)、吉田正尚(オリックス)、塩見泰隆(ヤクルト)、敢闘選手賞にホセ・オスナ(ヤクルト)の各選手が選ばれた。

WHO 21年結核死者160万人 コロナ医療逼迫が影響

世界保健機関(WHO)は10月27日、結核による2021年の世界の死者は160万人に上り、2020年の150万人を上回ったと発表した。増加は2年連続。ちなみに2019年は140万人だった。結核の年間死者数は近年減少傾向にあったが、新型コロナウイルスのパンデミックを受けて医療体制が逼迫。結核の予防や治療体制が手薄で、不十分な状況が続いていることが影響したとしている。
2021年に結核の発症が新たに確認されたのは640万人で、2020年の580万人から増加している。2019年の新規確認は710万人で引き続き高い水準が続いている。

9月有効求人倍率1.34倍 9カ月連続上昇 失業率2.6%

厚生労働省が10月28日発表した9月の有効求人倍率(季節調整値)は1.34倍と前月に比べて0.02ポイント上昇した。前月を上回るのは9カ月連続。ただ、新型コロナウイルス禍前の水準には届いていない。
一方、総務省が同日発表した完全失業率は2.6%で、前月から0.1ポイント上昇した。上昇は4カ月ぶり。
景気の先行指標とされる新規求人数は前年同月比9.8%増えた。業種別では観光需要などの持ち直しで、宿泊・飲食サービス(29.5%増)の伸びが大きかった。生活関連サービス・娯楽(22.3%増)や、卸・小売(12.7%増)も堅調だった。新規求人倍率は2.27倍と前月を0.05ポイント下回った。

新型コロナウイルスの世界最速検出装置 9分以内

理化学研究所(理研)、東京大学、東京医科歯科大学、京都大学の研究グループは10月27日、小型化、低コスト化した世界最速の新型コロナウイルスの全自動検出装置「opn-SATORI装置」を開発したと発表した。
同装置は、CRISPR-Cas13aと呼ばれる酵素と微小試験管を集積したマイクロチップを用いることで、新型コロナウイルスRNAを「1分子」レベルで識別し、9分以内に世界最速の迅速検出を可能とする全自動装置。臨床検体を用いた検証実験では98%以上の検出正解率を達成しているという。

「けいはんな万博」準備会設立 波及効果呼び込む

京都、大阪、奈良の3府県にまたがる関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)の関係44機関は10月27日、2025年の大阪・関西万博に合わせて開催する情報発信イベント「けいはんな万博(仮称)」の準備会を設立した。6つの部会を設け、2023年5月をめどに万博の波及効果を学研都市に呼び込むためのイベントの基本計画案をまとめる。

厚労省 発熱外来の診療報酬加算 23年3月末まで延長

厚生労働省は10月26日、発熱外来を持つ医療機関に対する診療報酬上の加算を2023年3月末まで延長すると発表した。発熱外来の体制を強化し今冬、予想される新型コロナウイルス”第8波”と季節性インフルエンザの同時流行に備えるのが狙い。
診療報酬加算は10月末が期限となっていた。診療時間を従来より長くするなど支給要件を新たに追加した。

梅毒患者 今年初の1万人超え 昨年を更新 急増

国の集計によると今年、性感染症の梅毒と診断された患者数は10月23日までに、全国で1万141人(速報値)に達したことが分かった。現在の調査方法となった1999年以降、年間を通じて梅毒患者が1万人を超えたのは初めて。
梅毒患者は戦後間もない時期には20万人以上に上ったとされるが、抗菌薬の普及で大幅に減少。過去の感染症と目されていた。近年では2018年をピークに減少に転じた後、再び急増。2021年は7,983人に上り、最多を記録していた。

大阪府 全国初のギャンブル依存症対策条例成立

大阪府議会で10月26日、ギャンブル依存症対策条例が大阪維新の会や公明党などの賛成多数で可決、成立した。大阪府と大阪市が整備・開業を目指す、カジノを含む統合型リゾート(IR)を推進するうえで課題となっている懸念を払拭し、住民の理解を得るため、大阪維新の会が条例案を提出していた。
府によると、ギャンブル依存症対策の条例制定は全国初。1年以内に施行する。